物理

気体の熱力学 — 状態方程式・分子運動論・第1法則

ボイル・シャルルの法則と理想気体の状態方程式、気体分子運動論、内部エネルギー、熱力学第1法則、定積・定圧・等温・断熱変化、P-Vグラフと熱効率を扱います。

全 40 問(★基礎 12・★★標準 12・★★★応用 8・最難関編 8)

問1 ボイルの法則 ★ 基礎気体の法則ボイルの法則

温度を一定に保ったまま、圧力 、体積 の気体を、体積 まで圧縮した。圧縮後の圧力を求めよ。

問2 シャルルの法則 ★ 基礎気体の法則シャルルの法則

圧力を一定に保ったまま、温度 27 ℃ で体積 の気体を 127 ℃ まで温めた。温めた後の体積を求めよ。

問3 ボイル・シャルルの法則 ★ 基礎気体の法則ボイル・シャルル

圧力 、体積 、温度 の気体を、圧力 、温度 の状態に変えた。変化後の体積を求めよ。

問4 理想気体の状態方程式 ★ 基礎状態方程式

の理想気体を温度 、圧力 に保つ。このときの体積を求めよ。気体定数を とする。

P=1.0×10⁵ Pa2.0 mol300 KV=?
ピストンで圧力を一定に保った 2.0 mol の気体
問5 状態方程式から物質量を求める ★ 基礎状態方程式

容積 の容器に理想気体を閉じ込めたところ、温度 で圧力は であった。この気体の物質量を求めよ。気体定数を とする。

問6 分子の平均運動エネルギー ★ 基礎分子運動論

温度 の理想気体について、気体分子 1 個あたりの平均運動エネルギーを求めよ。ボルツマン定数を とする。また、この値は気体の種類(水素か酸素か)によって変わるか。

T=300 K の気体
分子は乱雑に飛び回る。その運動エネルギーの平均が温度の正体
問7 内部エネルギー ★ 基礎内部エネルギー

単原子分子の理想気体 が温度 にある。この気体の内部エネルギーを求めよ。気体定数を とする。

問8 定積変化と熱力学第1法則 ★ 基礎熱力学第1法則定積変化

容積の変わらない容器に入れた単原子理想気体 に熱を加え、温度を 上昇させた。(1) 気体がした仕事 (2) 内部エネルギーの増加 (3) 加えた熱量 をそれぞれ求めよ。気体定数を とする。

問9 定圧変化と熱力学第1法則 ★ 基礎熱力学第1法則定圧変化

なめらかに動くピストン付きの容器で、単原子理想気体 を圧力一定のまま温め、温度を 上昇させた。(1) 気体がした仕事 (2) 内部エネルギーの増加 (3) 加えた熱量 をそれぞれ求めよ。気体定数を とする。

問10 等温変化と熱力学第1法則 ★ 基礎熱力学第1法則等温変化

理想気体を温度一定のままゆっくり膨張させたところ、気体は の熱を吸収した。(1) 内部エネルギーの変化 (2) 気体がした仕事 をそれぞれ求めよ。

問11 断熱変化と熱力学第1法則 ★ 基礎熱力学第1法則断熱変化

断熱材で囲んだ容器の中の理想気体を、外から の仕事をして圧縮した。(1) 内部エネルギーの変化 (2) 気体の温度は上がるか下がるか を答えよ。

問12 P-V グラフと仕事 ★ 基礎P-Vグラフ仕事

圧力 の一定のまま、気体の体積が から まで膨張した。気体がした仕事を求めよ。

V [10⁻³ m³]P [10⁵ Pa]O3.05.02.0
圧力 2.0×10⁵ Pa 一定で 3.0→5.0×10⁻³ m³ に膨張する
問13 密閉容器の加熱(定積) ★★ 標準気体の法則定積変化

容積の変わらない密閉容器に、温度 、圧力 の気体が入っている。日なたに置いたところ温度が まで上がった。このときの圧力を求めよ。

300 K・1.0×10⁵ Pa密閉(V 一定)日光
容積の変わらない容器を温める。360 K での圧力は?
問14 水銀柱と気柱(ボイルの法則の応用) ★★ 標準ボイルの法則水銀柱

一端を閉じた細いガラス管を水平に置くと、閉じた側に長さ の空気柱が、長さ の水銀柱で閉じ込められていた。この管を、閉じた端を上にして鉛直に立てると、空気柱の長さはいくらになるか。大気圧を水銀柱 分の圧力()とし、温度は一定とする。

空気柱 20水銀 36空気柱 L=?水銀 36閉端が上大気圧 76
水平(左)から、閉じた端を上にして立てる(右)
問15 二乗平均速度 ★★ 標準分子運動論

温度 の水素分子( あたりの質量 )の二乗平均速度 を求めよ。また、同じ温度の酸素分子()の二乗平均速度は水素の何倍か。気体定数を とする。

問16 平均運動エネルギーと温度 ★★ 標準分子運動論

温度 の理想気体がある。分子の平均運動エネルギーを 2 倍にするには、温度を何 K にすればよいか。また、二乗平均速度は何倍になるか。

問17 定圧変化のエネルギー配分 ★★ 標準熱力学第1法則定圧変化

単原子理想気体 を、圧力一定のまま温度が 上がるまで加熱した。(1) 気体がした仕事 (2) 内部エネルギーの増加 (3) 加えた熱量 を求め、 の比を答えよ。気体定数を とする。

問18 2 つの容器の接続(等温混合) ★★ 標準状態方程式混合

容積 の容器 A に圧力 の気体が、容積 の容器 B に圧力 の同種の気体が入っている。コックを開いて両者をつなぎ、温度を最初と同じに保ったとき、全体の圧力を求めよ。

コックA: 2.0×10⁻³ m³3.0×10⁵ PaB: 4.0×10⁻³ m³1.5×10⁵ Pa
コックを開くと気体が行き来して圧力が一様になる(温度一定)
問19 長方形サイクルの正味の仕事 ★★ 標準P-Vグラフサイクル

気体の状態を、A(, )→B(, )→C(, )→D(, )→A の順に変化させ、元に戻した。1 サイクルで気体が外部にした正味の仕事を求めよ。

V [10⁻³ m³]P [10⁵ Pa]OABCD2.06.01.03.0
A→B→C→D→A の長方形サイクル(時計回り)
問20 モル比熱とマイヤーの関係 ★★ 標準モル比熱

単原子理想気体について、(1) 定積モル比熱 と定圧モル比熱 をそれぞれ求めよ。 (2) が気体定数 に等しいこと(マイヤーの関係)を確かめよ。 (3) を定圧で 温めるのに必要な熱量を求めよ。 とする。

問21 断熱圧縮の温度上昇 ★★ 標準断熱変化熱力学第1法則

断熱容器内の単原子理想気体 を、外から仕事をして圧縮したところ、温度が 上昇した。外から気体にした仕事を求めよ。気体定数を とする。

問22 等温線の読み取り ★★ 標準P-Vグラフ等温変化

図は、ある一定量の理想気体の等温変化を表す - グラフである。状態 A は圧力 、体積 である。(1) 同じ等温線上で体積が の状態 B の圧力を求めよ。 (2) この気体の温度が のとき、物質量は何 mol か。 とする。

V [10⁻³ m³]P [10⁵ Pa]OAB2.06.03.0
等温線上の 2 状態 A・B。B の圧力を読む
問23 熱気球の原理 ★★ 標準状態方程式密度

熱気球の球皮の中の空気を、外気と同じ圧力のまま から まで温めた。中の空気の密度は元の何倍になるか。また、気球が浮かぶ理由を密度の言葉で説明せよ。

400 K外気 300 K浮力
中の空気を温めて外気より軽くする——熱気球の原理
問24 熱機関の熱効率 ★★ 標準熱効率サイクル

ある熱機関が 1 サイクルの間に、高温の熱源から の熱を吸収し、低温側に の熱を捨てた。(1) 1 サイクルで外部にした正味の仕事 (2) この熱機関の熱効率 を求めよ。

問25 気体分子運動論(圧力の導出) ★★★ 応用分子運動論導出

1 辺 の立方体の容器に、質量 の分子 個の理想気体が入っている。 軸に垂直な 1 つの壁について、(1) 速度の 成分が の分子が、この壁に 1 回衝突(弾性衝突)するとき壁が受ける力積の大きさを求めよ。 (2) この分子が時間 の間にこの壁に衝突する回数を求めよ。 (3) 圧力が と表せることを示せ。ただし を用いてよい。

vx跳ね返り1 辺 L の立方体
1 辺 L の立方体に質量 m の分子 N 個。1 個が壁に弾性衝突する
問26 長方形サイクルの熱効率 ★★★ 応用サイクル熱効率

単原子理想気体を、A(, )→B(, )→C(, )→D(, )→A の長方形サイクルで変化させる。(1) 気体が熱を吸収する過程はどれか。 (2) 吸収した熱の総量 (3) このサイクルの熱効率 を求めよ。

V [10⁻³ m³]P [10⁵ Pa]OABCD2.06.01.03.0
長方形サイクル。どの過程で熱を吸うかが問題
問27 断熱自由膨張 ★★★ 応用断熱変化熱力学第1法則

断熱容器が仕切りで 2 室に分けられ、片側(容積 )に温度 、圧力 の理想気体、もう片側(容積 )は真空である。仕切りを取り除いて気体を容器全体(容積 )に広げた。(1) 気体がした仕事 (2) 膨張後の温度 (3) 膨張後の圧力 を求めよ。また、この結果が「断熱膨張では温度が下がる」という原則と矛盾しない理由を述べよ。

気体 300 K1.0×10⁵ Pa・V真空 V断熱容器(仕切りを取り除く)
仕切りの向こうは真空。取り除くと気体は全体に広がる
問28 ばね付きピストンの加熱 ★★★ 応用状態方程式仕事融合

断面積 のなめらかなピストン付きシリンダーを水平に置き、内部に温度 、体積 の理想気体を閉じ込める。ピストンはばね定数 のばね(はじめ自然長)で外の壁につながれ、大気圧は である。気体を温めてピストンを 押し出したとき、(1) 気体の圧力 (2) 気体の温度 (3) 気体がした仕事 を求めよ。

気体 300 KV₀=1.0×10⁻² m³k=1.0×10³ N/m(自然長)大気圧 P₀=1.0×10⁵ Pa
ばねにつながれたピストン。温めると押し出されてばねが縮む
問29 温度の異なる気体の混合 ★★★ 応用状態方程式混合内部エネルギー

断熱容器が仕切りで同じ容積 の 2 室に分けられ、どちらにも圧力 の単原子理想気体が入っているが、温度は左室 、右室 である。仕切りを取り除いて十分時間がたったときの、(1) 全体の温度 (2) 全体の圧力 を求めよ。

300 K・P₀・V600 K・P₀・V断熱容器(仕切りを取り除く)
同じ圧力・体積で温度だけ違う 2 室。混ぜると何度になるか
問30 鉛直シリンダーの向きと気柱 ★★★ 応用状態方程式ピストンのつり合い

断面積 のシリンダーに、質量 のなめらかなピストンで気体を閉じ込める。開口部を上にして鉛直に立てたとき、気柱の長さは であった。このシリンダーを開口部が下になるようにひっくり返すと、気柱の長さはいくらになるか。大気圧を 、重力加速度の大きさを とし、温度は一定とする。

M気柱 20開口が上M気柱 L=?開口が下
同じ装置を直立(左)から倒立(右)にする。温度一定
問31 仕事は経路による(状態量と過程量) ★★★ 応用P-Vグラフ熱力学第1法則

単原子理想気体を状態 A(, )から状態 B(, )まで、次の 3 通りの経路で変化させる。経路 1: 定積で昇圧してから定圧で膨張。経路 2: 定圧で膨張してから定積で昇圧。経路 3: - グラフ上の直線。(1) 各経路で気体がした仕事 (2) 内部エネルギーの変化 (3) 各経路で吸収した熱量 を求めよ。

VP [10⁵ Pa]OAB経路1経路2経路32.06.0
同じ A→B を 3 通りの経路で変化させる(V: 10⁻³ m³、P: 10⁵ Pa)
問32 三角形サイクルの熱効率 ★★★ 応用サイクル熱効率

単原子理想気体を、A(, )→B(, )→C(, )→A の三角形サイクル(B→C は - グラフ上の直線)で変化させる。(1) 1 サイクルの正味の仕事 (2) B→C の過程で吸収した熱量 (3) このサイクルの熱効率 を求めよ。ただし であることを利用してよい。

V [10⁻³ m³]P [10⁵ Pa]OABC2.06.01.03.0
三角形サイクル。B→C は P-V 上の直線
問33 カルノーサイクル — 効率は温度だけで決まる 最難関編熱機関等温変化断熱変化

の単原子分子理想気体に、次の つの変化をこの順に行わせる。

: 温度 に保ったまま、体積を 倍にする(等温膨張) : 断熱的に膨張させ、温度を にする : 温度 に保ったまま圧縮する : 断熱的に圧縮して、はじめの状態にもどす

等温変化で気体がする仕事は 、断熱変化では が一定である。 とする。

VPOABCD等温(青)と断熱(赤)
2 つの等温変化と 2 つの断熱変化でできたサイクル。断熱線のほうが等温線より急である。

(1) で気体が吸収する熱を求めよ。

(2) の関係から、 となることを示せ。

(3) で放出する熱を求め、このサイクルの熱効率を求めよ。

(4) (2) の結果を使って、効率が となることを、体積比を用いずに示せ。

問34 ピストンで仕切られた 2 室 最難関編状態方程式等温変化第 1 法則

断熱材でできたシリンダーを、なめらかに動く断熱のピストンで左右 つの室に分ける。はじめ、どちらの室にも同じ理想気体が入っていて、圧力 、体積 、温度 である。気体は単原子分子とする。

右室の壁だけは熱をよく通し、外の恒温槽(温度 )と接している。したがって右室の気体はつねに に保たれる。

左室に電熱線を入れてゆっくり加熱すると、ピストンが右へ動き、右室の体積が になったところで加熱をやめた。 とする。

ピストン左室(加熱)右室(等温)断熱の壁熱を通す
断熱のシリンダーを断熱ピストンで 2 室に分ける。右室の壁だけが熱を通し、恒温槽と接している。

(1) このときの右室の圧力を求めよ。また左室の圧力はいくらか。

(2) 左室の体積と温度を求めよ。

(3) 左室の気体がした仕事を求めよ。

(4) 左室に与えた熱を求めよ。また右室が外の恒温槽に出した熱はいくらか。

問35 小さな穴から漏れる速さの違い 最難関編分子運動拡散同位体分離

容器の壁に、分子の大きさに比べて十分大きく、しかし容器に比べて十分小さい穴をあける。単位時間に穴から出る分子の数は、分子の数密度と平均の速さの積に比例する。

同じ温度・同じ圧力の 種類の気体では、数密度が同じなので、漏れる速さは平均の速さの比になる。分子の速さは 程度なので、モル質量 の平方根に反比例する。

混合気体軽いほうが速く出る小さな穴
容器の小さな穴から気体が漏れる。軽い分子ほど速いので、外側では軽いほうの割合が少し増える。

(1) 水素()と酸素()では、漏れる速さは何倍違うか。

(2) ウランの濃縮では、六フッ化ウランの気体を使う。 を含むものは を含むものは である。 回穴を通すと、 の割合はもとの何倍になるか。 とする。

(3) 天然のウランでは である。原子炉用の にするには、 の操作を何回くり返す必要があるか。 を用いて求めよ。 とする。

(4) この方法が「濃縮は技術的に難しい」といわれる理由を、 の結果から説明せよ。

問36 大気の圧力はなぜ高さとともに減るか 最難関編気体の圧力力のつり合い指数関数

大気の温度がどの高さでも で一定だとする。高さ での圧力を 、空気のモル質量を 、重力加速度の大きさを とする。

高さ から までの、断面積 の薄い空気の層を考える。

地面P(h)SP(h+Δh)S重さΔh
高さ h の薄い空気の層。上下の圧力による力と、層自身の重さがつり合う。

(1) この層にはたらく力のつり合いから、 を、その層の空気の密度 を用いて表せ。

(2) 理想気体の状態方程式から、密度が と書けることを示せ。

(3) (1) と (2) から が得られる。この関係を満たす関数は の形であり、 である。 の値を求めよ。

(4) 富士山の山頂()での気圧は、地上の何 か。 とする。

問37 熱機関を 2 段重ねても効率は変わらない 最難関編熱効率熱機関論証

高温の熱源(温度 )と低温の熱源(温度 )のあいだで働く熱機関を考える。

いま、中間の温度 の熱源を用意し、次のように 台の機関を直列につなぐ。

機関 : から熱を受け取り、仕事をして、残りを に捨てる 機関 : 機関 が捨てた熱をそのまま受け取り、仕事をして、残りを に捨てる

どちらもカルノー機関で、効率は である。

高温 600 K低温 300 K機関 1機関 2400 K へ仕事仕事
2 台の熱機関を直列につなぐ。1 台目が捨てた熱を 2 台目が受け取る。

(1) 機関 、機関 の効率をそれぞれ求めよ。

(2) 機関 を受け取ったとき、それぞれの機関がする仕事と、最後に捨てられる熱を求めよ。

(3) 台を合わせた効率を求め、 のあいだで直接働く 台のカルノー機関の効率と比べよ。

(4) 中間の温度 をどう選んでも合計の効率が変わらないことを、文字式で示せ。

問38 音速が語る気体の性質 最難関編音速比熱比断熱変化

気体中を伝わる音の速さは

で与えられる。ここで は比熱比 はモル質量である。

空気を二原子分子とみなすと である。 とする。

TvO300346断熱(γ=1.4)等温(γ=1)
音速の温度依存。実測は上の曲線(断熱)に乗り、等温として計算した下の曲線からは外れる。

(1) での音速を求めよ。

(2) ニュートンは、音波の圧縮と膨張が等温的に起こると考えて計算した。これは上の式で とすることにあたる。その値を求め、実測値 と比べよ。

(3) 実際には音波の圧縮・膨張は断熱的に起こる。その理由を述べよ。

(4) ヘリウム()中の音速を求めよ。ヘリウムを吸って声が変わる理由を説明せよ。

問39 断熱変化の式を第 1 法則から導く 最難関編断熱変化第 1 法則ディーゼル機関

理想気体の断熱変化について、次の順に考える。定積モル比熱を 、比熱比を 、マイヤーの関係を とする。

VPO等温断熱(急)
同じ点を通る等温線と断熱線。断熱線のほうが急なのは、指数が γ=1.4 と大きいためである。

(1) 断熱変化では である。 mol の気体が体積を だけ変えたとき、第 法則が となることを示せ。

(2) 状態方程式 の両辺の変化を考えると が成り立つ。(1) と合わせて、 を導け。

(3) (2) の関係から が一定に保たれること、したがって も一定になることを説明せよ。

(4) ディーゼル機関では、空気を圧縮比 (体積を )まで断熱圧縮する。 の空気()の温度は何 K になるか。 とする。軽油の発火点は約 である。

問40 その星は大気を保てるか 最難関編分子の速さ脱出速度天体

天体が大気を保てるかどうかは、分子の熱運動の速さと脱出速度の比で決まる。分子の速さが脱出速度に近いと、上層から少しずつ分子が逃げていき、長い時間のうちに大気を失う。

目安として、分子の二乗平均速度が脱出速度の を超えると、その気体は数億年のうちに失われるとされる。

分子の二乗平均速度は 、脱出速度は である。、大気の温度を とする。

(1) 水素分子()と酸素分子()の二乗平均速度を求めよ。

(2) 地球(、半径 )の脱出速度を求めよ。

(3) 地球は水素と酸素のどちらを保てるか。目安に照らして答えよ。

(4) 月(、半径 )ではどうか。月に大気がほとんどない理由を説明せよ。

気体の熱力学の解説 — つまずきやすい点と学習の順序