物理 / 気体の熱力学

分子の平均運動エネルギー

★ 基礎分子運動論

問題

温度 の理想気体について、気体分子 1 個あたりの平均運動エネルギーを求めよ。ボルツマン定数を とする。また、この値は気体の種類(水素か酸素か)によって変わるか。

T=300 K の気体
分子は乱雑に飛び回る。その運動エネルギーの平均が温度の正体
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分子 1 個の平均運動エネルギーを温度で表す式があった。その式に、気体の種類を表す量(質量や分子量)が入っているかどうかを見れば、後半の問いにも答えられる。

解答・解説

方針

平均運動エネルギー=(3/2)kT。温度だけの関数なので、どの気体でも同じ。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 温度とは何か——分子運動論の答えは「分子 1 個あたりの平均運動エネルギーの目盛り」である。この対応を式にしたのが次の関係で、熱力学と力学をつなぐ橋になっている。

公式分子の平均運動エネルギー: (: ボルツマン定数)

① 代入する。

② 気体の種類による違い。 式に入っているのは (定数)と (温度)だけ。分子の質量は入っていない。よって同じ温度なら、水素でも酸素でも平均運動エネルギーは同じである。

まとめ では重い分子と軽い分子で何が違うのか——エネルギー が同じだから、重い分子はゆっくり、軽い分子は速く動く(標準の速さ比較で扱う)。「温度=エネルギーの目盛り、速さは質量との相談」と整理しておく。

。気体の種類によらない(温度だけで決まる)

別解

大きさを体感するルート。 は、とほうもなく小さい。しかし 1 mol( 個)集めると

——数 kJ という目に見えるスケールになる。これが後で学ぶ内部エネルギー ( で約 3.7 kJ)の正体である。ミクロの平均×アボガドロ数=マクロの熱量、という橋渡しを一度自分で計算しておくと、公式群が 1 本につながる。

ポイント

  • 平均運動エネルギー=(3/2)kT
  • 温度だけで決まり、気体の種類によらない
  • mol 分集めると内部エネルギーになる

よくある間違い

  • 3/2 を忘れて kT とする
  • 重い分子ほどエネルギーが大きいと考える
  • ℃ のまま代入する