漸化式の型の見分け方 — 判定の順序と変形の目印
文: KOSNiZ·最終更新: 2026年9月6日
漸化式は、型が多く見えて挫折する人が多い単元です。ただ、型を「見分ける手順」と「変形の目印」に分けて整理すると、10種類程度の型が1つの考え方(等差か等比に直す)に集約されます。この記事では、漸化式を見たときに「どの型か」を判定する順序と、型ごとの変形の目印をまとめます。
見分けの手順
漸化式を見たら、次の順に判定します。
1つ目、項が何個関係しているか。 と の2項なら「2項間」、 まであれば「3項間」、 と の2種類あれば「連立」です。
2つ目、2項間なら、 が の何で書かれているか。 定数なら等差型、定数 なら等比型、 なら階差型、 なら特性方程式型、 なら指数型、 なら1次式型、 なら分数型です。
3つ目、どれにも当てはまらなければ、変形(対数をとる、 で割る、逆数をとる、置き換える)で既知の型に落とせないかを試します。
型ごとの変形の目印
等差型・等比型・階差型は、そのまま公式です。階差型は ()で、 の確認を最後に書きます。漸化式の基礎の3問が出発点です。
特性方程式型 は、 を解いて と変形します。「なぜ を引くと等比になるか」は、元の式から を引き算すればわかります。この引き算を1度自分でやると、型の暗記が不要になります。基礎の特性方程式型(基本)と引き算で確認してください。
指数型 は、両辺を で割ると の特性方程式型になります。「 が見えたら で割る」が目印です。 なら割ったあとが等差型です(応用の共鳴)。標準の指数型で確認してください。
1次式型 は、 が等比になるように 、 を決めるか、階差をとって を消します(標準の1次式型)。
分数型 は、逆数をとると の特性方程式型か等差型です。分子に定数があるときは、特性方程式の解 を使って の漸化式を作ります(標準の分数型、応用の等差数列に帰着、最難関編の不動点が2つある分数型)。
3項間 は、特性方程式 の2解 、 で、 と、 と を入れ替えた式の2本を作って引き算します。重解なら1本しか作れないので、 で割って等差型にします(応用の3項間、重解)。
連立は、2つの式を足したり引いたりして、和と差の等比数列を作ります(標準の連立漸化式)。
変形で既知の型に落とす
積の形 は対数をとると等比型、 のような形は と置くと2倍角(最難関編の2倍角が生む周期3の数列)、係数に が入る は が定数、 の関係式は で漸化式に直す(標準の和 Sₙ の漸化式から一般項)。「何で割れば(何を引けば・何をとれば)等差か等比になるか」を探す、という姿勢がすべての型に共通です。
型が見えないとき
最初の数項を計算して一般項を予想し、数学的帰納法で証明する、という方法があります。難関大の問題では、この「予想して証明」が正攻法になることも多いです。予想のために、 から くらいまでを実際に計算する習慣をつけてください。
つまずきやすいところ
最も多い誤りは、特性方程式の を「解」と混同することです。 は一般項ではなく、等比数列を作るために引く定数です。次に、階差型と の型で の確認を省くことです。3つ目は、3項間で2本の式を作らず、1本だけで解こうとして止まることです。
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