総合演習 / 確率・統計

データ・統計 × 式と不等式 — 判別式・最小二乗・評価

分散や相関係数を2次関数・判別式・不等式の目で見直す問題です。統計量の公式を「証明できる対象」として扱います。

全 16 問(実戦編 5・最難関編 11)。課程の学習順に並んでいます。

問1 相関係数は−1以上1以下(判別式) 実戦編数学I・データの分析

変量データの相関係数を ( は共分散、 は標準偏差)とする。 が成り立つことを示せ。ただし とする。

問2 偏差平方和を最小にする値は平均 実戦編数学I・データの分析

個のデータ に対し、 を最小にする を求め、そのときの最小値を求めよ。

問3 偏差の絶対値の和を最小にする値は中央値 実戦編数学I・データの分析

相異なる実数 に対し、 を考える。 が奇数のとき を最小にする を求めよ。

問4 平均から離れた値の割合の上限(チェビシェフ) 実戦編数学I・データの分析

個のデータの平均を 、標準偏差を とする。平均から 以上離れた値、すなわち ()となるデータの個数を とするとき、 が成り立つことを示せ。

問5 分散は「範囲の半分」の2乗を超えない 最難関編数学I・データの分析

個のデータ がすべて ()を満たすとする。このデータの平均値を 、分散を とする。

(1) を示せ。

(2) が偶数のとき、等号が成り立つデータの例を1つ挙げよ。

(3) が奇数のとき、 の最大値を求めよ。

問6 平均と中央値は標準偏差以上には離れない 最難関編数学I・データの分析

個のデータ の平均値を 、中央値を 、標準偏差を とする。以下、「 を最小にする は中央値 である」ことは用いてよい。

(1) 任意の実数 に対して

が成り立つことを示せ。

(2) を示せ。

(3) とする。比 にいくらでも近づけられることを、データの例を作って示せ。

問7 相異なる整数データの分散の最小値 最難関編数学I・データの分析

とし、 はどの2つも異なる整数であるとする。このデータの分散を とする。

(1) 分散は次のようにも書けることを示せ。

(2) を示し、等号が成り立つのはどんなときか答えよ。

問8 相関係数を最大にする組み方(並べ替え不等式) 最難関編数学I・データの分析

変量 の値の集まり と、変量 の値の集まり を1対1に対応させて、5個のデータ を作る。対応のつけ方は 通りある。

(1) 対応をどう変えても は変わらない。このことを用いて、相関係数 を最大にすることが を最大にすることと同じである理由を説明せよ。

(2) を最大にする対応は、 を同じ順位どうしで組んだものであることを示せ。

(3) の最大値と最小値を求めよ。

問9 回帰直線と相関係数の正体 最難関編数学I・データの分析

個のデータ について、 の平均を 、分散を ()、 の平均を 、分散を ()、共分散を 、相関係数を とする。直線 に対して

とおく( は各点から直線までの縦のずれの2乗和である)。

(1) を最小にする を求めよ。

(2) の最小値は であることを示せ。

(3) (2)から を導き、 となるのはどんなときか答えよ。

問10 最高点はどこまで高くなれるか 最難関編数学I・データの分析

個のデータ ()の平均値を 、標準偏差を ()、最大値を とする。

(1) が成り立つことを示せ。

(2) 5人が受けた小テストで、平均点が 点、標準偏差が 点であった。最高点は 点を超えないことを示し、最高点が 点になるときの5人の得点を求めよ。

問11 相関は推移するか 最難関編数学I・データの分析

3つの変量 があり、いずれも標準偏差は正であるとする。 の相関係数が の相関係数が であるとき、 の相関係数を とする。

(1) となることはあるか。理由をつけて答えよ。

(2) を示せ。

(3) となる5個のデータの例を1つ挙げよ。

問12 分散の非負性(E(X²)≥(E(X))²) 実戦編数学B・統計的な推測

確率変数 について、 が成り立つことを示し、これを用いて が常に成り立つことを示せ。

問13 なぜ n-1 で割るのか(不偏分散) 最難関編数学B・統計的な推測

母平均 、母分散 の母集団から、大きさ の無作為標本 を取り出す( は互いに独立で、それぞれ母集団と同じ分布に従う)。標本平均を とする。

(1) を示せ。

(2) とするとき、 を示せ。

(3) 母分散の推定に を使うと平均的にどうなるか。 を使う理由を述べよ。

問14 2つの標本をどう合わせるのが最良か 最難関編数学B・統計的な推測

母平均 、母分散 の母集団から、大きさ の無作為標本と、大きさ の無作為標本を独立に取り出す。それぞれの標本平均を とし、 に対して

とおく。

(1) どんな に対しても であることを示せ。

(2) の式で表し、 を最小にする を求めよ。

(3) (2)の に対する を求め、その が「2つの標本を合わせて1つの標本と見たときの標本平均」に一致することを示せ。

問15 無相関でも独立とは限らない 最難関編数学B・統計的な推測

確率変数 の値をそれぞれ確率 でとるとし、 とする。

(1) は独立でないことを示せ。

(2) が成り立つことを示せ(すなわち の共分散は で、無相関である)。

(3) 一般に、 が独立ならば であることを示せ。

問16 戻さずに取り出すと何が変わるか(有限母集団修正) 最難関編数学B・統計的な推測

大きさ の母集団( 個の値からなる)の母平均を 、母分散を とする。この母集団から 個()を非復元(取り出したら戻さない)で無作為に取り出し、その値を 、平均を とする。

(1) どの についても である理由を説明せよ。

(2) のとき、 の共分散が であることを示せ(ヒント: として全部取り出すと、 は定数である)。

(3) を示せ。

(4) 母集団 から 個を取り出すときの を求めよ。