数学A / 場合の数

場合の数 ★★ 標準の問題 全12問

定期テストレベル。典型パターンの運用

難易度: ★ 基礎·★★ 標準·★★★ 応用·★★★★ 難関·実戦編·最難関編

  1. 3つの集合の個数定理
  2. じゅず順列
  3. 円卓に男女が交互に座る
  4. 多角形の対角線と三角形の個数
  5. 同じ文字を含む語の並べ替え
  6. 条件つきの組合せ(委員の選出)
  7. 組分け(区別のある組・ない組)
  8. 部屋割り(重複順列と空室の条件)
  9. 指定の点を通る最短経路
  10. 約数の個数・偶数の約数・総和
  11. 0を含む数字で作る整数(倍数・偶奇)
  12. 共線点を含む配置の直線と三角形

問13つの集合の個数定理

★★ 標準個数定理倍数

問題

1 から 100 までの整数について、次の個数を求めよ。

(1) 2 の倍数または 3 の倍数である数。

(2) 2 でも 3 でも 5 でも割り切れない数。

ヒントを見る

の倍数の個数は『 を で割った商』。(1)は『 の倍数 の倍数 両方( の倍数)』。(2)は『どれでも割れない』= 全体から『どれかで割れる』を引く。3つの輪の重なりを足し引き(包除)で整理する。

解答・解説

方針

1から100までで「2の倍数」が何個あるかは、簡単に数えられる。100を2で割った商が個数だ( 個)。

(1)は集合が2つの個数定理。(2)は集合が3つに増えるが、考え方は同じで、「1つずつ足す→2つの重なりを引く→3つ重なった分を足し戻す」と進める。

気をつけるのは「重なりが何の倍数か」。「2の倍数かつ3の倍数」は6の倍数(2と3の最小公倍数)だ。ここを間違えやすい。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 「2の倍数が何個か」は簡単だ。 個。部品は全部この調子で数えられる。

問題は重なりだ。2の倍数と3の倍数を足すと、6の倍数を2回数えてしまう。だから引く。

(2)は集合が3つに増える。「1つずつ足す → 2つの重なりを引く → 3つ重なった分を足し戻す」。重なりが何の倍数か(最小公倍数)を確認しながら進める。

公式 以下の の倍数は 個( は整数部分)

100以下で の倍数の個数は100を で割った商(整数部分)で数えられる。記号 はその整数部分を表す。

(1) 2の倍数の集合を 、3の倍数の集合を とする。「2かつ3の倍数」は6の倍数だから、その個数は16。足して重なりを引くと

(2) 2, 3, 5の倍数の集合を とする。まず「2または3または5で割り切れる数」を数える。集合が3つのときは、次の式になる。

重なりは、6の倍数・15の倍数・10の倍数・30の倍数の個数だ。順に入れると

符号が「足す→引く→足す」と交互になるのがポイントだ。求めたいのは「どれでも割り切れない数」なので、全体の100から引いて

A(2の倍数)B(3の倍数)U(1〜100)34161733
1〜100:2の倍数50・3の倍数33・6の倍数16。または=50+33−16=67

発展。 「足す→引く→足し戻す」のリズムは、集合が4つ以上になっても交互に続く(包除原理の一般形)。符号が交互に変わる理由は、「各要素が結局ちょうど1回ずつ数えられるように調整している」からだ。

別解で数えた「 までで 個」は、 と互いに素な数の個数でもある。この個数を与える関数(オイラー関数)は、整数論でよく使う関数として応用問題で再登場する。

答

(1) 67個 (2) 26個

別解

(2)は「周期性」で数える方法もある。2でも3でも5でも割り切れないかどうかは、(=)ごとに同じパターンを繰り返すからだ。 から までで該当する数を書き出すと

の 個。〜、〜 も、それぞれ同じ配置で 個ずつある。 までで 個。残りの 〜 は奇数のうち でも でも割れない の 個。

合わせて 個。包除原理と同じ答えに着く。「割り切れるかどうかは周期的」という見方は、この先の整数の性質(余りによる分類)で本格的に活躍する。

ポイント

  • 100以下の の倍数は 個(割った商)
  • 「 かつ の倍数」は最小公倍数の倍数(2かつ3 → 6)
  • 3つの集合は符号が「足す→引く→足す」。「どれでもない」は全体から引く

よくある間違い

  • 「2かつ3の倍数」の重なりを間違える(正しくは最小公倍数の6の倍数)
  • 3つの集合で、最後の を足し戻し忘れる
  • の商を四捨五入する(個数は商の整数部分で33個)

問2じゅず順列

★★ 標準じゅず順列円順列

問題

色の異なる6個の玉を糸に通して輪にし、首飾りを作る。作り方は全部で何通りあるか。回転や裏返しで一致するものは同じ首飾りとみなす。

ヒントを見る

首飾りは回しても裏返しても同じ。まず円順列を求め、次に『裏返して重なるぶん』を1つにまとめるため、もう一度割る。

解答・解説

方針

首飾りは円順列(円に並べる)の仲間だ。でも、もう1つ気をつけることがある。首飾りは裏返せることだ。

円順列では「回転して同じ」を1つと数えた。首飾りはそれに加えて、裏返して同じになるものも1つと数える。たとえば左回りに読んだ並びと右回りに読んだ並びは、首飾りとしては同じものになる。

だから、まず円順列で数え、そのあと裏返しの分でちょうど半分に割る。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 首飾りは円順列の仲間だ。ただし、もう1つ自由がある。首飾りは裏返せる。

円順列では「回転して同じ」を1つと数えた。首飾りはさらに「裏返して同じ」も1つと数える。だから、まず円順列 で数え、裏返しのペアで半分に割る。 通りだ。

6個の異なる玉をつないだ首飾り(回転・裏返しで同一視)
公式数珠(じゅず)順列:円順列を裏返しで割る

まず、回転して同じものを1つと数える円順列として計算すると 通り。

次に裏返しを考える。首飾りはひっくり返せるので、ある並びと、それを裏返した並び(左右をひっくり返したもの)は、糸の上では別でも首飾りとしては同じだ。だから、並びは2つずつペアになって同じ首飾りを表す。そのぶん2で割る。

まとめ:円順列との違いは「」の一手だけだ。ただ円に並ぶだけなら回転だけを消して円順列、輪にして裏返せるなら首飾り(じゅず順列)としてさらに半分、と区別しよう。

発展。 「見た目が同じものの倍率で割る」のは、同一視の数え上げの基本思想だ。1列の順列という数えやすい形で数えておいて、同一視の倍率で割って戻る。

別解の注意書きどおり、同じ色の玉が混ざると倍率が一定でなくなり、割り算だけでは処理できない。そのときはもっと精密な数え方が必要になる(発展的な問題で登場する)。「割れる条件」を意識できれば、この単元の理解が一段進む。

答

60通り

別解

まとめて1回で割る見方もある。「同じ首飾りに見える並べ方が何通りずつあるか」を数えるのだ。6個の玉を1列に並べる方法は 通り。これを輪にしたとき、1つの首飾りは何通りの並べ方から生まれるか。

回転で 通り、それぞれに裏返しで 通り。つまり1つの首飾りにつき 通りの並べ方が対応する。

「ダブりの倍率で割る」という1本の原理に、円順列の とじゅずの が同時に収まっている。ただしこの割り算はどの首飾りもきっかり 通りずつに対応する(玉が全部異なる)から使える。同じ色の玉が混ざると対応数が乱れて、単純には割れなくなる。

ポイント

  • じゅず順列 (円順列を、さらに裏返しで半分に)
  • 円順列は回転だけ、じゅず順列は回転と裏返しを同じとみなす
  • 「輪にして裏返せるか」で円順列と区別する

よくある間違い

  • 裏返しを考えず、円順列 で止めてしまう
  • 最初から とし、回転も裏返しも処理し忘れる
  • 公式の暗記だけで、「なぜ2で割れるのか」(裏返しがちょうどペアを作る)を説明できない

問3円卓に男女が交互に座る

★★ 標準円順列交互

問題

男子3人、女子3人が円形のテーブルに、男女が交互になるように座る。座り方は何通りあるか。回転して同じになるものは同じ座り方とみなす。

ヒントを見る

先に男子を円順列で座らせると、間に女子の席がすき間として3つできる。そこへ女子を並べる。この2段階をかけ算する。いきなり全員を並べようとしないのがコツ。

解答・解説

方針

交互に座る問題は「まず一方だけを円に並べ、そのすき間にもう一方を入れる」と考えると、うまくいく。

先に男子だけを円に座らせると、男子と男子の間にすき間ができる。そのすき間は女子専用の席になる。だから、あとは女子をそこに並べるだけで、自然と男女交互になる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 交互に座る問題は、「まず一方だけを円に並べ、そのすき間にもう一方を入れる」と考えるとうまくいく。

先に男子3人を円に座らせる。円順列で 通り。男子と男子の間に3つのすき間ができる。ここは女子専用の席だ。女子3人の入れ方は 通り(こちらは円順列にしない。男子で位置の基準がもう決まっているからだ)。掛けて 通り。

男女男女男女
男(●)と女(○)が交互に座る円卓

手順1: 男子を円に座らせる

先に男子3人だけを円に座らせる。円順列なので 通り。

手順2: すき間に女子を入れる

男子が座ると、男子と男子の間にちょうど3つのすき間ができる。男女を交互にするには、この3つのすき間に女子を1人ずつ入れればよい。女子3人をこの3か所に並べる方法は 通り。

手順3: かけ合わせる

まとめ:円順列で基準を消すのは、最初に置く男子だけにする。女子はすでに位置の決まった男子のすき間に入るので、女子側はふつうの順列 でよい(回転を割らない)。両方を円順列にすると、割り過ぎてしまう。

発展。 「先に一方を配置して、すき間に入れる」型は、円卓に限らない。1列で「どの2人も隣り合わない」条件でも、まず片方を並べてすき間を数える同じ方法が使える。

「基準を固定して自由度をなくす」という別解の発想は、回転対称・平行移動対称のある数え上げでよく使う方法だ。何を固定すれば重複が消えるか、を考える癖をつけたい。

答

12通り

別解

円順列の公式を使わず、「1人を固定する」やり方でも解ける。回転のダブりを、最初から発生させない方法だ。回転して同じものは同じ座り方。ならば、男子Aの席を1つ決め打ちして動かさないことにする。これで回転の自由度が消える。

Aから見て、残りの男子2人の席(交互だから男子席は決まっている)への座り方は 通り。女子3人は3つのすき間へ 通り。

円順列の という公式は、実はこの「1人固定で残り 人を並べる」の言い換えだ。公式を忘れても、固定の発想さえあれば現場で組み立てられる。

ポイント

  • 交互 → 一方を先に円順列で座らせ、すき間に他方を並べる
  • 先に置く側だけ円順列 、あとから入れる側はふつうの順列
  • 回転を割るのは1回だけ(両方で割らない)

よくある間違い

  • 女子側も円順列にして としてしまう(基準は男子で確定済みなので割り過ぎ)
  • 男女を区別せず、全体を1つの円順列 で数えてしまう
  • 1人を固定したのに、さらに の公式も使って二重に回転を処理してしまう

問4多角形の対角線と三角形の個数

★★ 標準図形の個数組合せ

問題

正八角形について、次の問いに答えよ。

(1) 対角線は全部で何本あるか。

(2) 3個の頂点を結んでできる三角形は全部で何個あるか。

ヒントを見る

(1)頂点2個を結ぶ線分の総数から『辺』を除けば対角線。(2)どの3頂点を選んでも三角形になる(3点が一直線にないので)。だから頂点3個の選び方そのものを数えればよい。

解答・解説

方針

「頂点を結ぶ」線分や三角形の数は、頂点を選ぶ組合せに置きかえられる。8個の頂点から2個選べば線分が1本、3個選べば三角形が1つ決まる。だから、線分の数は 、三角形の数は で数えられる。

対角線は全部の線分から辺を除けばよい。三角形は、正八角形ではどの3頂点も一直線に並ばないので、3個選ぶ組合せがそのまま個数になる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 「頂点を結ぶ」線分や三角形の個数は、頂点を「選ぶ」組合せに言い換えられる。

8個の頂点から2個選べば線分が1本、3個選べば三角形が1つ、それぞれ自動的に決まるからだ。対角線は全部の線分 から辺の8本を除けばよい。三角形は、正八角形ではどの3頂点も一直線に並ばないので、 がそのまま答えになる。

正八角形。頂点を結んで対角線・三角形をつくる
公式 個の点から2個選ぶと線分が1本 → 線分の総数は

(1) 8個の頂点から2個選ぶと線分が1本決まる。だから頂点を結ぶ線分は全部で

このうち8本は多角形の辺(となり合う頂点を結んだもの)だ。対角線は辺ではない線分なので

(2) 3個の頂点を選べば三角形が1つ決まる。正八角形ではどの3頂点も一直線には並ばない(必ず三角形になる)ので、選び方がそのまま三角形の個数になる。

まとめ:(2)で「どの3頂点も一直線に並ばない」とわざわざ確かめたのは、もし3点が一直線に並ぶ配置があれば、その組は三角形にならないので除く必要があるからだ。凸多角形なら心配ないが、点がバラバラに配置された問題では必ず確認しよう。

発展。 「図形の個数=頂点の選び方」という言い換えを使えば、選ぶ個数を変えるだけで色々な量が数えられる。4個選べば内部の対角線の交点(どの2本の対角線も別の点で交わる場合)、という具合だ。

ただしこの言い換えが使えるのは、「選び方と図形が1対1」のときだけだ。次の共線点の問題のように、一直線上の点が混ざると1対1が崩れて補正が要る。対応が崩れていないかの確認が、この型では欠かせない。

答

(1) 20本 (2) 56個

別解

(1)は「1つの頂点から数える」ルートでも出せる。1つの頂点から対角線を引ける相手は、自分自身と両隣の2頂点を除いた 個。頂点は8個あるから 本、としたいところだが、これは1本の対角線を両端で1回ずつ、計2回数えている。だから2で割る。

「掛けてから、二重に数えた回数で割る」。この数え方は握手の総数(全員が握手したら何回か)と同じ構造だ。組合せの式 の中に、すでにこの「÷2」が組み込まれていることも分かる。

ポイント

  • 頂点を結ぶ線分・三角形は、頂点を選ぶ組合せ 、
  • 対角線 = 全部の線分 − 辺 本
  • 三角形は「3点が一直線に並ばない」ことを確かめてから

よくある間違い

  • 対角線を数えるとき、辺の8本を引き忘れる
  • 1頂点から5本×8頂点=40本のまま答える(両端で二重に数えているので2で割って20本)
  • (2)で対角線の交点まで三角形の頂点に数えようとする(頂点になれるのは8個の頂点だけ)

問5同じ文字を含む語の並べ替え

★★ 標準同じものを含む順列

問題

「TOMATO」の6文字をすべて1列に並べる。

(1) 並べ方は全部で何通りか。

(2) 両端がともに O である並べ方は何通りか。

ヒントを見る

が2個、 が2個あるのがポイント。(1)は全体を、同じ文字の重複で割る。(2)は両端に を固定して、残り4文字の並べ方を数える(残りにも同じ文字がないか確認)。

解答・解説

方針

TOMATO には同じ文字が混じっている。T が2個、O が2個、M と A が1個ずつだ。だから、同じものを含む順列として、同じ文字の分で割る。

(2)のように「両端を◯にする」条件がついたら、まず両端を先に埋めてしまい、残りの文字だけで同じ計算をやり直す。これが条件つきの並べ替えのコツだ。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) TOMATO には同じ文字が混じっている。T が2個、O が2個、M と A が1個ずつだ。

同じ文字どうしは入れ替えても見た目が変わらない。だから では数えすぎで、同じ文字の並べ替えの分( と )で割る。(2)のように「両端は O」と条件がついたら、まず両端を先に埋めてしまう。残り4文字だけで、同じ計算をやり直せばよい。

公式同じものを含む順列

TOMATO の文字を数えると、T が2個、O が2個、M が1個、A が1個ある。

TOMATO
T が2つ・O が2つがダブり:6! ÷ (2! × 2!)

(1) 6文字のうち、T どうし・O どうしは入れ替えても同じ並びになる。だからそのダブりで割る。

(2) 両端をともに O にすると決めると、2個ある O は両端で使い切る。残るのは、真ん中の4か所に並べる T, T, M, A だ。この4文字は T が2個なので

まとめ:両端の O は同じ文字なので、左端と右端を入れ替えても同じ。だから2倍する必要はない。条件つきの並べ替えは、「決まっている部分を先に埋めて、残りで同じものを含む順列をやり直す」と手順が決まる。

発展。 別解の「場所選びの積」の形は次の最短経路の問題とぴったり同じだ。右4回・上3回の道順は「7手のうち右の3か所を選ぶ」で数える。文字の並べ替えと道順が同じ1つの式で書ける。

道具は「同じものを含む順列=場所選びの組合せの積」という1本。見た目の違う問題たちの共通構造を見抜けると、この単元の問題がまとめて整理できる。

答

(1) 180通り (2) 12通り

別解

割り算を使わず、「場所を選ぶ」掛け算だけで数える方法もある。6つの置き場所を用意して、文字の種類ごとに場所を選んでいく。

  • T の置き場所: 6か所から2か所を選ぶ。 通り
  • O の置き場所: 残り4か所から2か所。 通り
  • M と A: 残り2か所に並べる。 通り

割り算ルートと同じ答えになる。同じ文字は「区別せず場所だけ選ぶ」から、最初からダブりが生まれない仕組みだ。「 を割って直す」か「場所選びでダブりを作らない」か。2つの道の一致は同じもの順列の公式の意味そのものである。

ポイント

  • 同じものを含む順列
  • 端や特定の位置の条件は、そこを先に埋めてから残りを数える
  • 同じ文字を決まった位置に置くとき、その文字どうしの入れ替えは数えない

よくある間違い

  • (1)で T か O の一方しか割らず とする
  • (2)で両端の O を区別して2倍してしまう
  • (2)で残り4文字 T, T, M, A の中の T の重複を割り忘れて とする

問6条件つきの組合せ(委員の選出)

★★ 標準組合せ

問題

男子6人、女子4人の合計10人の中から、4人の委員を選ぶ。

(1) 選び方は全部で何通りか。

(2) 男子2人、女子2人を選ぶ選び方は何通りか。

(3) 特定の1人 A を必ず含む選び方は何通りか。

ヒントを見る

委員に順番はないので組合せ。(2)は『男子から選ぶ』と『女子から選ぶ』を別々に数えてかける。(3)は を先に確定させ、残りの枠を残りの人から選ぶ。

解答・解説

方針

組合せの応用は条件を「グループごとに分けて選ぶ」か「先に確定させる」に置きかえるとうまくいく。

(2)は男子から・女子からと別々に選んでかけ合わせる。(3)はA を先に委員に入れてしまい、残りの席を残りの人から選ぶ、と考えると数がぐっと減って見やすくなる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 組合せの応用は、条件を「グループごとに分けて選ぶ」か「先に確定させる」に置きかえるとうまくいく。

(2)は男子から2人・女子から2人と、別々に選んでかけ合わせる。(3)はA を先に委員に入れてしまう。残りの席は3つ、候補は残り9人。 で数がぐっと減って見やすくなる。

公式組合せ

(1) 10人から4人を選ぶ組合せなので

(2) 男子6人から2人を選び()、それとは別に女子4人から2人を選ぶ()。この2つは続けて選ぶのでかけ算して

(3) A を必ず含むので、A は先に委員に入れてしまう。すると、残り3つの席を A 以外の9人から選ぶ問題になる。

まとめ:「必ず含む」は先に入れて席と人数を減らす。「必ず除く」はその人を最初から候補から外す。どちらも、数える前に条件を消しておくのがコツだ。

発展。 (3)に3本の道(先に確定・補集合・対称性)が通っていたように、数え上げの問題は複数ルートで答えを照合できるのが強みだ。1つの答えを2つの道で出す習慣は、よい検算になる。

対称性ルートの等式 は、組合せの公式どうしの関係式そのものでもある。数える対象を工夫して等式を作る「二重数え」は、応用問題の重要な技法だ。

答

(1) 210通り (2) 90通り (3) 84通り

別解

(3)には、2つの別ルートがある。1つ目は補集合。全体 通りから「A を含まない」選び方(A 以外の9人から4人選ぶ 通り)を引いて、 通り。

2つ目は対称性で「割合」から出す方法だ。10人の誰にとっても、立場は対等である。だから「自分が選ばれる選び方の数」は全員同じ。

一方、 通りの選び方それぞれに4人ずつ委員がいるから、のべ人数は 。これを10人で等分すれば、1人あたり

「全員対等だから、のべを頭数で割る」。この対称性の見方はあとで学ぶ期待値の計算や、二重に数えて等式を作る技法でも使う。

ポイント

  • 「男から・女から」など別々の選択は、組合せのかけ算
  • 「必ず含む」→ 先に入れて、残り席を残り人数から選ぶ
  • 「必ず除く」→ その人を候補から外して数える

よくある間違い

  • (2)で男女の選び方を足してしまう(。同時に行う選択はかけ算)
  • (3)で「A を含む」を A の分も選ぶとして などと混乱する(A は確定済み、残り9人から3人)
  • 補集合ルートで引く相手()の設定を誤る

問7組分け(区別のある組・ない組)

★★ 標準組分け組合せ

問題

6人を2人ずつ3つの組に分ける。

(1) A, B, C と区別された3つの組に分ける方法は何通りか。

(2) 単に3つの組に分ける(組に区別はない)方法は何通りか。

ヒントを見る

(1)区別のある組は順に選んでいくだけ。(2)区別のない組は(1)で同じ分け方を『組の並べ替えぶん』だけ重複して数えている。その分で割る。同じ人数の組がいくつあるかに注意する。

解答・解説

方針

組分けでは「組に区別があるか」がいちばん大事だ。区別がある(A・B・Cと名前がついている)なら、順に選んでいけばよい。区別がない(ただ3つに分けるだけ)なら、同じ人数の組どうしを入れ替えても同じ分け方になるので、そのぶんを割る。

まず区別ありで数え、そのあと同じ大きさの組の並べ替え()で割って区別なしにする、という順で考えると間違えにくい。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 組分けでは「組に区別があるか」がいちばん大事だ。

区別がある(A・B・C と名前がついている)なら、順に選んでいけばよい。

区別がない(ただ3つに分けるだけ)なら、同じ人数の組どうしを入れ替えても同じ分け方になる。まず区別ありで数え、同じ大きさの組の並べ替え()で割って区別を消す。この順で考えると間違えにくい。

(1) 名前のついた組 A, B, C に、順に人を選んで入れる。A に入る2人を6人から選び 、B に入る2人を残り4人から選び 、C は残り2人で 。続けて選ぶのでかけ算して

(2) 組に区別がない場合を考える。(1)で数えた90通りでは、たとえば「 を A・ を B・ を C」と「 を A・ を B・ を C」を別々に数えている。でも組に名前がなければ、これらは同じ「3つのペアへの分け方」だ。

2人組が3つあり、その並べ替え 通りが全部同じ分け方を表すので、6で割る。

まとめ:割るのは「同じ大きさの組」の個数の階乗だ。もし組の人数がすべて違えば、入れ替えても区別がつくので割る必要はない。ここに注意しよう。

発展。 割り算ルート(区別あり ÷ 入れ替え)と組の相手を選ぶ方法(直接構成)の一致は、 という等式の2つの読み方だ。人数の違う組(3人・2人・1人)で割ってはいけない理由も、組の相手を選ぶ方法で数えてみれば「そもそも入れ替えの対称性がない」と実感できる。

人を2人ずつ 組に分ける一般形は 。トーナメントの組合せなどで現れる形だ。

答

(1) 90通り (2) 15通り

別解

(2)は割り算を使わず、「組の相手さがし」で直接数えることもできる。6人の中で、いちばん若い人(誰でもよいが、基準を1人決める)に注目する。この人と組になる人の選び方は、残り5人から1人で 通り。

1組できたら、残り4人の中でまた基準を1人決める。組の相手は残り3人から 通り。最後の2人は自動的にペアになる。 通り。

割り算なしで、区別のない分け方が直接出た。基準の人は「選ぶ」のではなく「決まっている」(残りの中の特定の1人)から、ダブりが生まれない仕組みだ。

さらに、(1)は 通りの分け方それぞれに組の名前の付け方 を掛けて 通り、と逆向きにも確かめられる。

ポイント

  • 区別のある組分けは、順に をかける
  • 区別のない組分けは、同じ大きさの組の個数の階乗で割る
  • 組の大きさがすべて違うときは割らない(入れ替えても区別できる)

よくある間違い

  • (2)で で割り忘れ、区別ありの をそのまま答える
  • 組の人数が違う場合(例: 3人・2人・1人)まで機械的に で割ってしまう(入れ替えて同じになるのは同じ人数の組だけ)
  • 組の相手さがしの方法で、基準の1人の相手を6通りから選んでしまう(基準自身を除いた5通り)

問8部屋割り(重複順列と空室の条件)

★★ 標準重複順列

問題

5人を区別できる3つの部屋 A, B, C に入れる。

(1) 空室があってもよいとき、入れ方は何通りか。

(2) どの部屋にも少なくとも1人が入るとき、入れ方は何通りか。

ヒントを見る

(1)各人が独立に3部屋から選ぶ(重複順列)。(2)『どの部屋も空でない』は直接数えにくい。全体から『少なくとも1部屋が空』を引く(空く部屋の選び方で足し引き=包除)。

解答・解説

方針

(1)は「各人が3部屋から1つ選ぶ」重複順列で、 とすぐ出る。(2)の「空室なし」は正面から数えると場合が多くて大変だ。そこで裏返して、全体から「空き部屋ができてしまう」場合を引く。

このとき、2部屋が空く場合を引き過ぎてしまうので、あとで足し戻す。この「引く→引き過ぎを足し戻す」がポイントだ。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) (1)は「各人が3部屋から1つ選ぶ」だけ。5人が独立に選ぶから 通り(重複順列)。

(2)の「空室なし」は、正面から数えると場合が多くて大変だ。そこで裏返す。全体から「空き部屋ができる」場合を引く。

ただし「A が空く」と「B が空く」を単純に引くと、2部屋空く場合を引き過ぎる。あとで足し戻す。この「引く → 引き過ぎを足し戻す」が肝である。

公式重複順列:各人が独立に 通り → 全体は 通り

(1) 5人それぞれが3つの部屋から自由に1つ選ぶ。各人3通りなので、かけ合わせて

(2) 「どの部屋にも1人以上」を最初から数えるのは大変なので、裏返して数える。全体243通りから、「空き部屋ができる」入れ方を引く。

まず「特定の1部屋を使わない(残り2部屋に全員入れる)」入れ方は 通り。空にする部屋の選び方が 通りあるので、いったん を引く。

でもこれでは「2部屋が同時に空く(全員が1部屋に集まる)」場合を2回引いてしまっている。この場合は 通りで、空にする2部屋の選び方が 通り。引き過ぎた分を足し戻す。

まとめ:「引く→引き過ぎを足し戻す」という流れは、3つの集合の個数定理とまったく同じだ。数える対象が「倍数」から「部屋割り」に変わっただけで、道具は同じだ。

発展。 「どの部屋にも1人以上」は数学の言葉では「5人から3部屋への割り当てで、全部屋が使われる」対応の個数だ。この型の数は、部屋数が増えると包除原理の一般形(足す・引くを交互に繰り返す)で数える。

包除ルートと内訳ルートの答えの一致は、有効な検算になる。数え上げでは「別の道で同じ答え」がいちばんの安心材料だ。

答

(1) 243通り (2) 150通り

別解

(2)は人数の内訳で場合分けして直接数えることもできる。空室なしで5人を3部屋に入れる内訳は、 型と 型の2つしかない。 型: 3人組になる人を選び()、その組の部屋を選び( 通り)、残り2人を残り2部屋へ()。 通り。

型: 2人・2人・1人に分ける方法は 通り(同じ人数の2組の入れ替えで割る)。できた3つの組を3部屋へ割り当てて 。 通り。

合わせて 通り。包除ルートと一致する。ちなみによくある誤答「先に1人ずつ配ってから残りを自由に」()は、同じ入れ方を何度も数えてしまう。直接ルートで内訳を固定すると、その重複が起きない理由も分かる。

ポイント

  • 空室ありの部屋割りは重複順列
  • 空室なしは裏返して
  • 引き過ぎ(2部屋空く)を足し戻すのがポイント

よくある間違い

  • (1)を と、底と指数を取り違える(底=部屋数3、指数=人数5)
  • (2)で足し戻しを忘れ としてしまう
  • 「各部屋に先に1人ずつ配り、残りを自由に」と数えて大幅な重複を生む(よくある誤答で540通りになる)

問9指定の点を通る最短経路

★★ 標準最短経路同じものを含む順列

問題

横に4区画、縦に3区画の格子状の道路がある。左下の A から右上の B まで、右または上にだけ進んで最短で行く。途中の交差点 P(A から右へ2区画、上へ1区画進んだ点)を必ず通る経路は何通りあるか。

ヒントを見る

『 を必ず通る』は経路を と の2区間に分けて考える。各区間の最短経路数を求めてかける。

解答・解説

方針

「指定の点 P を通る」経路はA→P と P→B の2つに分けて考える。それぞれの区間の経路数を求めて、かけ合わせればよい。P で必ず1回通るので、前半の道と後半の道を自由に組み合わせられるからだ。

各区間はふつうの最短経路(同じものを含む順列)として数える。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 「指定の点 P を通る」経路は、A→P と P→B の2つの区間に分けて考える。

どの経路も P を必ず1回だけ通るから、前半の道と後半の道は自由に組み合わせられる。だから区間ごとの経路数の掛け算になる。各区間はふつうの最短経路として数える。右への移動と上への移動の並べ方、つまり同じものを含む順列だ。

ABP
A から B への最短経路で、点 P(右2・上1)を通る

P を通る経路は「A から P へ行き、続けて P から B へ行く」経路だ。だから2区間の経路数をかけ合わせて求める。

A → P: 右へ2区画、上へ1区画進むので

P → B: 残りは右へ2区画、上へ2区画進むので

前半3通りのそれぞれに対して後半6通りが選べるので、かけ算して

まとめ:「点を通る」をかけ算に分けられるのは、P で必ず1回通り、前半と後半を別々に選べるからだ。逆に「点 P を通らない」経路がほしいなら、全経路 からこの18を引いて17通り、と裏返して求められる。

発展。 全経路は 通りで、P を通るのはそのうち 通り。この比 は「でたらめに最短経路を選んだとき P を通る確率」として、確率の単元でそのまま再登場する。

書き込み法の数の並びはパスカルの三角形で、組合せの数 の足し算の関係()を目で見ていることになる。

答

18通り

別解

図に数を書き込む「足し算ルート」も、確実で分かりやすい。各交差点に「A からそこまで行く経路の数」を書き込んでいく。どの交差点へも左か下からしか来られないので、「左の数+下の数」を書けばよい。

A の行(下端)と列(左端)はすべて 。あとは足し算を繰り返すだけで、P には が入る。

P を通る経路だけを数えたいので、次は P を新しい出発点( に を置いたまま)にして、同じ足し算を B まで続ける。B に入る数が答えの になる。

計算式を立てずに機械的な足し算だけで進むので、途中に通行止めや複数の指定点がある複雑な問題ほど、この書き込み法が強い。書き込まれる数の並びは、実はパスカルの三角形そのものだ。

ポイント

  • 指定の点を通る経路 = (前半の経路数) × (後半の経路数)
  • 各区間の右・上の区画数を正しく読み取る
  • 「点を通らない」は 全経路 − 通る経路(裏返して数える)

よくある間違い

  • A→P と P→B の区画数を数え間違える
  • 2区間の経路数を足してしまう(前半と後半の組合せなので掛け算)
  • 「P を通らない」問題と混同する(通らないなら全体から引く。通るなら区間の積)

問10約数の個数・偶数の約数・総和

★★ 標準約数の個数素因数分解

問題

540 について、次の問いに答えよ。

(1) 正の約数は何個あるか。

(2) 正の約数のうち、偶数であるものは何個あるか。

(3) 正の約数の総和を求めよ。

ヒントを見る

まず素因数分解。(2)偶数の約数は『 を最低1個は含む』ものだ。 の指数を にできない、と考えて数える。(3)総和は各素因数の指数の和どうしの積。

解答・解説

方針

すべては素因数分解 から始まる。約数は の形で、指数の選び方で約数が決まる。(2)の「偶数の約数」は2を1個以上ふくむ( が1以上)という条件を、指数の選び方に反映させるのがポイントだ。

総和は各素数ごとの和のかけ算ですぐに求まる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) すべては素因数分解 から始まる。

約数は の形で、指数 の選び方が約数を1つ決める。「約数を数える=指数の選び方を数える」という言い換えだ。

(2)の「偶数の約数」は を1個以上ふくむ()という条件を指数の選び方に反映させる。総和は各素数ごとの和の掛け算でまとめて求まる。

公式約数は の形。個数は指数の選び方の積

素因数分解すると

約数は (、、)の形で表せる。

(1) 各指数の選び方をかけ合わせて

(2) 偶数の約数とは素数2を少なくとも1個もつもの、つまり または (2通り)だ( だと奇数になってしまう)。 は4通り、 は2通りのままなので

(ちなみに奇数の約数は に決めた 個で、 と(1)に合う。)

(3) 総和は各素数の和をかけ合わせる。

まとめ:このかけ算を展開すると、 の形の約数が1個ずつ全部、ちょうど1回ずつ出てくる。だから和が総和になる。

発展。 「約数=指数の組合せ」という見方は、数学Aの整数の性質で最大公約数・最小公倍数の指数比較へと発展する。gcd は指数の小さい方、lcm は大きい方を取る、と同じ形で理解できる。

「平方数の約数」「3の倍数の約数の総和」など、条件を指数の言葉に言い換える変種はどれもこの問題の型の応用だ。条件→指数の範囲、と機械的に書き換えられれば全部解ける。

答

(1) 24個 (2) 16個 (3) 1680

別解

(2)は補集合で数えるほうが速いこともある。約数は偶数か奇数かのどちらかだ。奇数の約数とは を1個もふくまない()もの、つまり の形。その個数は 個。だから偶数の約数は全体から引いて 個。

「 を直接数える」(本解)と「 を除く」(補集合)は、同じ切り分けの表と裏だ。

(3)の総和の式 が成り立つ理由も説明できる。この積を展開すると、 の形の項が全部で 個、つまり全約数がちょうど1回ずつ現れる。「展開=全組合せの列挙」という積の構造そのものが、公式が成り立つ理由だ。

ポイント

  • 約数 の指数の選び方で、約数の性質を決める
  • 偶数の約数 → 2の指数を1以上に限る(0を除く)
  • 総和 = 各素数の和 のかけ算

よくある間違い

  • 個数の計算で指数そのものを掛けて とする(掛けるのは指数)
  • (2)で を除き忘れて 個のまま答える
  • (3)で各素数の和の先頭の ( など)を落とす

問110を含む数字で作る整数(倍数・偶奇)

★★ 標準順列整数を作る

問題

0, 1, 2, 3, 4, 5 の6個の数字から異なる4個を使って、4桁の整数を作る。

(1) 全部で何個できるか。

(2) 5の倍数は何個できるか。

(3) 奇数は何個できるか。

ヒントを見る

(2) の倍数は一の位が か だ。一の位が か かで先頭に が使えるかが変わるので分ける。(3)奇数は一の位が奇数(どれも でない)ので先頭の扱いは共通。

解答・解説

方針

0が混じった数字の問題では、いつも2つのことが絡む。「先頭に0は置けない」ことと、「倍数・偶奇の条件は末尾(一の位)につく」ことだ。(2)5の倍数は末尾が0か5、(3)奇数は末尾が1・3・5。

ここで、末尾に0を使うか使わないかで、先頭に0を置けない制限が関係するかどうかが変わる。だから末尾で場合分けするのがコツだ。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) が混じった数字の問題では、いつも2つのことが絡む。「先頭に は置けない」ことと、「倍数・偶奇の条件は一の位につく」ことだ。

制約の強い桁から埋めるのが原則になる。(1)は先頭(千の位)から。(2)(3)は一の位から。

(2)の の倍数は一の位が か 。ここで と では千の位の事情が変わる( を使い切れば千の位の心配が1つ消える)ので、場合を分けて数える。

(1) 千の位は0以外の5通り。残る百・十・一の位にはまだ使っていない5個(0を含む)から3個を並べるので 通り。かけ算して

(2) 5の倍数は一の位が0か5。一の位に0を使うかどうかで先頭の事情が変わるので分ける。

一の位が0のとき: 千・百・十の位に残り5個から3個を並べる。0は一の位に出ているので、先頭の制限を気にせず 個。

一の位が5のとき: 千の位は0と5を除いた4通り、百・十の位は残り4個から2個で 通り。 個。たして 個。

(3) 奇数は一の位が1, 3, 5 のどれか(3通り、どれも0でない)。一の位を決めると、千の位は「0とその一の位の数を除く4通り」、百・十の位は残り4個から2個で 通り。

まとめ:(2)と(3)の分かれ目は、末尾に0が来るかどうか。0は「先頭に置けない」という特別扱いがあるので、0が末尾に回るときだけ先頭の選択肢が1つ多くなる。この差を場合分けで吸収するのがコツだ。

発展。 は「先頭に置けない」制約と「 の倍数・偶数を作りやすい」利点の、両方をもつ。場合分けの境目はいつも の扱いから生まれる。

「制約の強いところから埋める」原則は、隣り合わない配置や役職つきの選び方でも同じように使える。どの選択が他の選択の自由度を奪うかを見抜いて、その順に決めていくのが数え上げの設計術だ。

答

(1) 300個 (2) 108個 (3) 144個

別解

(1)は「引き算」でも数えられる。先頭の をいったん許してしまうのだ。 を許せば、6個の数字から4個並べるだけで 通り。

このうち先頭が のものは、残り3桁に5個の数字から3個並べて 通り。引いて 個。直接数える方法(先頭5通り × 残り )と一致する。

さらに、この問題には確実な検算の方法がある。(3)の奇数 個と、偶数(一の位 )を別に数えた 個を足すと 個。全体とぴったり合う。「分類の合計=全体」の照合は桁の数え上げでいちばん頼れる安全網だ。

ポイント

  • 先頭(いちばん上の位)に0は置けないので、末尾の条件と合わせて場合分けする
  • 5の倍数は末尾0か5、奇数は末尾1・3・5
  • 末尾に0が来るかどうかで、先頭の選択肢の数が変わる

よくある間違い

  • (2)で一の位が の場合と の場合を分けずに数える( のときだけ千の位から も除く必要がある)
  • (3)で千の位の候補から「」と「一の位で使った数」の両方を除くことを忘れる
  • 「奇数+偶数=全体」()の照合をせず、数え漏れに気づかない

問12共線点を含む配置の直線と三角形

★★ 標準図形の個数組合せ

問題

平面上に10個の点がある。そのうち4個は一直線上に並んでいるが、それ以外はどの3個も一直線上にはない。

(1) これらの点のうち2個を結んでできる直線は何本あるか。

(2) これらの点のうち3個を結んでできる三角形は何個あるか。

ヒントを見る

『どの3点も一直線にない』なら選ぶだけで直線・三角形になるが、4点が一直線に並ぶのが例外。(1)全ペアから、その4点のペアを引いて、代わりに1本を足す。(2)全3点から、その4点から3点を選ぶ分(三角形にならない)を引く。

解答・解説

方針

点をただ結ぶだけなら組合せで数えられる。ただしこの問題には「4点が一直線上にある」という注意点がある。

一直線上の4点からできる線分は、本数こそ あるが、直線としてはすべて同じ1本だ。また、その4点から3個選んでも三角形にはならない(一直線だから)。この「直線がダブる」「三角形がつぶれる」の2つを直すのがポイントだ。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 点をただ結ぶだけなら組合せで数えられる。この問題で見落としやすいのは「4点が一直線上」という配置だ。

一直線上の4点から2点を選んでも、できる直線はぜんぶ同じ1本。 通りの選び方が1本に融合してしまう。3点選んでも三角形はつぶれる。

「直線がダブる」「三角形がつぶれる」。この2つを、選び方の総数から補正するのが本筋だ。

10点のうち4点が一直線上、他はどの3点も共線でない
重要共線点の補正:全ペア から、一直線上の点が作る重複を引く

(1) ふつうはどの2点も1本の直線を決めるので、まず 通りのペアを考える。でも一直線上に並ぶ4点については、そこから選ぶ 組のペアが、すべて同じ1本の直線を表している。だから6本と数えるのは間違い。6を引いて、代わりに実際の1本を足す。

(2) ふつうは3点を選べば三角形ができるので、まず 通り。ただし、一直線上の4点から3個を選んだ場合( 通り)は、3点が一直線に並んで三角形にならない。これを除く。

まとめ:一直線上の点があるときは「直線はダブりを1本にまとめる」「三角形はつぶれる組を除く」の2つを直す、と覚えよう。もし一直線の点がなければ(1)は45本、(2)は120個のはずで、そこからのズレが一直線の効果だ。

発展。 「選び方と図形が1対1」という前提が成り立たないとき、対処の仕方は2通りある。総数から数えすぎた分を補正するか(引いて足す)、最初から1対1が成り立つように場合分けして数えるか。この2つを両方試すと、数え上げ全般で検算になる。

共線の点が2組ある配置や、平行線が混ざる「交点の個数」の問題も、同じ2本立てで処理できる。設定が複雑になるほど、直接構成の場合分けのわかりやすさが役に立つ。

答

(1) 40本 (2) 116個

別解

補正方式が不安なら、「直接構成」で場合分けして数え上げる道もある。共線の4点を特別グループ、残り6点を一般グループと呼ぶことにする。(1)の直線を、両端の所属で分類する。

  • 特別グループどうし: 何本選んでも同じ直線なので 本
  • 特別1点+一般1点: 本
  • 一般どうし: 本

合計 本。(2)の三角形は特別グループから何点使うかで分類する。 点なら 、 点なら 、 点なら 。 点は一直線でつぶれて 。

合計 個。どちらも補正方式と一致する。引き算の補正と、場合分けの構成。2つの道で同じ答えに着けば、まず間違いない。

ポイント

  • 一直線上の 点は直線を 本でなく1本にまとめる(ダブりを直す)
  • 直線の本数
  • 三角形の個数 (一直線の3点はつぶれる)

よくある間違い

  • (1)で共線ペアの 通りを引くだけで、実在する1本を足し戻さない( がセット)
  • (2)で共線の影響を忘れ のまま答える
  • 「それ以外はどの3点も一直線上にない」という断り書きを読み飛ばし、補正の要否を判断しない