数学C / 平面上の曲線

平面上の曲線 実戦編の問題 全8問

難関大の総合問題。複数の単元を融合した単元横断の演習

難易度: ★ 基礎·★★ 標準·★★★ 応用·★★★★ 難関·実戦編·最難関編

  1. 楕円の面積(円への1次変換)
  2. サイクロイドの1つの山の弧長(媒介変数と積分)
  3. 楕円に内接する長方形の最大面積(媒介変数と最大)
  4. カージオイドの囲む面積(極座標と積分)
  5. 楕円の直交する2接線の交点の軌跡(準円)
  6. 放物線の焦点弦(距離の逆数の和が一定)
  7. 双曲線の接線と漸近線が作る三角形(面積が一定)
  8. アステロイドの囲む面積(媒介変数と積分)

問1楕円の面積(円への1次変換)

実戦編平面上の曲線面積1次変換積分単元横断

問題

楕円 ()で囲まれた部分の面積を求めよ。

ヒントを見る

とおくと楕円は単位円に。この置き換えは面積を何倍にするか。円の面積は 。

解答・解説

方針

で単位円に写す。この変換は面積を 倍にする(縦 倍・横 倍)ので、円の面積 の 倍。積分 でも確認できる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 楕円は円を縦横に引き伸ばした図形。だから面積も円の面積を引き伸ばした比だけ変える。

、 とおくと、楕円は単位円 に写る。この変換は横を 倍、縦を 倍に戻す(逆にいえば楕円は円を横 ・縦 倍したもの)。面積は縦横の倍率の積 倍。円の面積 に を掛けて 。積分 でも同じ値になる。

重要変換 で楕円 単位円。この変換は面積を 倍にする

① 単位円に写す。 とおくと 。楕円の内部は単位円の内部に対応する。

② 面積比。 小さな長方形 は に写る。つまり面積は一律に 倍。

③ 面積。 単位円の面積は 。よって楕円の面積は (積分でも:。)

xyO円(半径3)楕円
楕円 x²/9+y²/4=1 は半径3の円を y方向に 2/3 倍した1次変換。面積=πab=6π

まとめ楕円は円を縦横に伸ばした図形で、面積は 倍。円の面積 を掛けて 。曲線・1次変換(面積比)・積分の融合。

発展。 「面積は 次変換の行列式倍」という原則は、円 楕円に限らない。任意の図形を行列 で写すと、面積は 倍。重積分の変数変換に現れるヤコビアンは、この「面積拡大率」を各点で測ったもの。楕円の面積 はその最も簡単な応用例だ。

答

の変換で単位円 に移る。面積は縦横に 倍で 倍、円の面積 を掛けて 。

別解

別解:円を直接つぶす(1次変換の面積比を使う)。 積分も媒介変数も使わず、「楕円は円をつぶした図形」という見方だけで出す。

単位円 (面積 )を、横に 倍・縦に 倍する変換 、 を施すと、楕円 になる。この 次変換の面積の拡大率は変換行列 の行列式 。だから

積分(本解)で確かめてもよいが、「面積は 次変換の行列式倍」という原則を知っていれば、楕円に限らず「円を斜めにつぶした図形」の面積もすぐに出る。行列式が面積の拡大率、という線形代数の基本がそのまま使える。

ポイント

  • で楕円は単位円に写る。
  • この1次変換は面積を 倍にする。
  • 円の面積 の 倍で 。

よくある間違い

  • 変換 の面積比を とする(楕円 円が 倍、円 楕円は 倍)。
  • 積分 の係数 や上下対称の 倍を落とす。
  • のとき (円)に戻る検算をしない。

問2サイクロイドの1つの山の弧長(媒介変数と積分)

実戦編平面上の曲線媒介変数曲線の長さ半角単元横断

問題

サイクロイド (、)の つの山(この範囲)の長さを求めよ。

ヒントを見る

。。半角 で根号を外す。

解答・解説

方針

曲線の長さ を計算。(半角)で根号が外れる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 媒介変数で与えられた曲線の長さは、 で計算する。

、 を代入すると、根号の中は 。ここで半角 を使うと根号が外れて、被積分関数が 。 で だから、そのまま積分できる。

公式曲線の長さ 。半角

① 速さを計算。 。 ② 半角で根号を外す。 だから、 で 、

xyO長さ = 8a
サイクロイドの1つの山(0≤t≤2π)。半径 a の円が転がる軌跡で、この山の長さは 8a。

③ 積分する。

まとめ曲線の長さは速さ の積分。半角 で根号が外れ、 山の長さは (半径 の 倍)。媒介変数・積分・三角の融合。

発展。 サイクロイドは「最速降下曲線」(重力だけで玉が最短時間で滑り降りる曲線)であり、「等時曲線」(どこから放しても同じ時間で最下点に着く)でもある。 世紀にベルヌーイ兄弟やホイヘンスが競って研究した名曲線。弧長 の簡潔さはその豊かな性質の一端にすぎない。

答

。。

別解

別解:半径 の円が転がる「速さ」で捉える(得意な人向けの視点)。 サイクロイドは、半径 の円が直線上を転がるとき、円周上の 点が描く軌跡。弧長は、その点が動いた道のりだ。

転がる円の中心は一定の速さ (角速度 )で進む。円周上の点は、中心のまわりを回りながら進むので、速さが場所によって変わる。いちばん下(接地点)では瞬間的に静止し()、いちばん上では中心の 倍の速さ。

その速さがちょうど 。 山()で積分すると

「山の弧長 は、転がる円の直径 のちょうど 倍」。接地点で点が瞬間停止することが、 が になる理由で、この速度の変化が弧長の計算に現れる。

ポイント

  • 曲線の長さは 。
  • (半角)で根号が外れる。
  • 。

よくある間違い

  • を半角 に直さず、根号が外れない。
  • の絶対値を外す範囲( で )を確認しない。
  • 原始関数 の係数( の微分 ぶん)を誤る。

問3楕円に内接する長方形の最大面積(媒介変数と最大)

実戦編平面上の曲線媒介変数最大・最小2倍角単元横断

問題

楕円 に内接し、各辺が座標軸に平行な長方形の面積の最大値を求めよ。

ヒントを見る

第1象限の頂点を とおくと、長方形の縦・横が書ける。面積を の式にして、2倍角で最大に。

解答・解説

方針

楕円上の点を媒介変数 でおく。長方形の面積を の式にし、2倍角 で最大を読む。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 楕円上の点は媒介変数で と書ける。第1象限の頂点をこれでおくと、長方形の面積が の式になる。

つの頂点は対称だから、長方形の面積は 。 倍角 を使うと 。 の最大は ()だから、最大面積は 。

① 面積を で表す。 第1象限の頂点を ()とおくと、長方形の横は 、縦は 。面積は

xyO(a cosθ, b sinθ)
楕円 x²/9+y²/4=1(a=3,b=2)に内接する長方形。頂点 (3cosθ,2sinθ)。面積 2ab sin2θ は θ=π/4 で最大 2ab。

② 2倍角でまとめる。 だから ③ 最大。 は 、すなわち で最大値 。よって面積の最大は

まとめ楕円上の点を媒介変数でおくと、内接長方形の面積が 。 で最大 。曲線(媒介変数)・最大最小・三角の融合。

発展。 最大面積 は楕円の外接長方形()のちょうど半分。円で「内接正方形は外接正方形の半分」なのが、 次変換で楕円にそのまま引き継がれる。 次変換は「比」を保つ(面積比・中点・平行を保つ)ので、円で成り立つ「比の性質」は楕円でも成り立つ。今回はその一例だ。

答

第1象限の頂点を とすると面積 。最大は で 。

別解

別解:円に変換して「内接正方形」に帰着させる(得意な人向けの高い視点)。 、 で楕円を単位円に写す。この変換は「軸に平行な長方形」を「軸に平行な長方形」に写し、面積を 倍にする。

だから「楕円に内接する軸平行長方形の最大面積」は、「単位円に内接する軸平行長方形の最大面積」を 倍したもの。単位円に内接する軸平行長方形で面積最大なのは正方形(対角線が直径)。 辺 、面積 。よって

媒介変数で の最大を読む(本解)のと同じ だが、「円ではいちばん対称な正方形が最大」という直感を、変換で楕円に持ち込める。最大を与える楕円上の点 は、円での正方形の頂点 を引き伸ばしたものだ。

ポイント

  • 楕円上の点を でおく。
  • 面積 。
  • で最大 。

よくある間違い

  • 長方形の面積を ( 象限ぶん)で止め、 倍( 象限)を忘れる。
  • の 倍角を使わず、最大が読めない。
  • の最大 を与える を、 と誤る。

問4カージオイドの囲む面積(極座標と積分)

実戦編平面上の曲線極座標面積積分単元横断

問題

極方程式 (、)が表す曲線(カージオイド)が囲む部分の面積を求めよ。

ヒントを見る

極方程式の囲む面積は 。 を 周積分。 の 周積分は 、 は半角で。

解答・解説

方針

極座標で囲む面積は 。 を展開し、 は半角で処理して 周積分する。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 極方程式で与えられた曲線が囲む面積は、(扇形の面積を積み上げる)で計算する。

を代入すると 。展開すると 。 の 周積分は 、 は半角で の平均。 周分を足すと積分は 、面積は 。

公式極方程式 が囲む面積

① 面積の式。 ② 展開して 周積分。 。 周で 、、。よって ③ 面積。

まとめ極方程式の面積は 。 の 周積分は、 が消え が半角で均されて 。面積は 。曲線(極座標)・積分・三角の融合。

発展。 カージオイド(心臓形)の面積 は、生成円( の円が転がって描く)の面積 のちょうど 倍。マイクの指向性パターンや、 つの円の反射で現れる模様(コーヒーカップの底の光の曲線=カージオイドの仲間)など、身近なところにも現れる。

答

極座標の面積 。

別解

別解: つの半分に分けて対称性を使う(苦手な人向け)。 カージオイド は 軸について対称()。だから上半分()の面積を求めて 倍すればよい。

面積は 。展開して

から で積分すると、 の項が 、 と の項は (と )。よって 、面積は 。 周をまとめて積分する(本解)代わりに、対称性で半分にすると、 型の項が消えることを確かめやすい。

ポイント

  • 極方程式の囲む面積は 。
  • 周で の積分は 、 は半角で 。
  • の 周積分 、面積 。

よくある間違い

  • 極座標の面積公式 の を落とす。
  • の展開で を半角 にせず積分できない。
  • を使わず、余分な項を残す。

問5楕円の直交する2接線の交点の軌跡(準円)

実戦編平面上の曲線接線軌跡解と係数単元横断

問題

楕円 に、互いに直交する 本の接線を引く。その交点の軌跡を求めよ。

ヒントを見る

点 を通る傾き の直線 が楕円に接する条件は の2次方程式。その2解が2接線の傾き。直交 傾きの積 。解と係数で。

解答・解説

方針

点 を通る傾き の直線が楕円に接する条件( の2次方程式)を立て、2解(2接線の傾き)の積が になる条件を解と係数で書く。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 交点 から楕円に接線を引く。この点を通る傾き の直線が楕円に接する条件を、 の方程式にする。

直線 が接する条件は判別式 で、整理すると の2次方程式 。この 解が 本の接線の傾きだ。 接線が直交する条件は、傾きの積が 。解と係数の関係で積 とおくと 、すなわち円になる。

公式直線 が楕円 に接する条件

① 接する条件を の2次に。 点 を通る直線 。接する条件 に を代入して ② 傾きの積 。 この の2次方程式の 解が 接線の傾き 。解と係数の関係から 直交条件 より

xyOP
楕円 x²/9+y²/4=1 と準円 x²+y²=13(破線)。準円上の点 P から引いた2接線は直交する。

③ 軌跡。 よって交点 は 、すなわち原点中心・半径 の円(準円)上にある。

まとめ点を通る接線の傾きは の2次方程式の解。直交(傾きの積 )を解と係数で書くと 、直交2接線の交点は円を描く。曲線(接線)・軌跡・解と係数の融合。

発展。 直交 接線の交点の軌跡(準円)は、楕円では 、放物線では準線、双曲線()では 。 種の円錐曲線で、「直交接線の交点」はそれぞれ決まった軌跡を描く。 の楕円(円)なら準円は半径 の同心円だ。

答

交点 を通る接線の傾き は の解。 傾きの積 (直交)から 、すなわち円。

別解

別解:円 円の「準円」を極端な場合で検算する(苦手な人にも見通しのよいルート)。 答え (準円)が正しいか、特別な点で確かめる。

軸上の点 から楕円に 接線を引くと、対称性から 接線は 軸について対称。この 本が直交するには、それぞれが 軸と をなせばよい。

楕円 の傾き の接線は ( に )。この直線が 軸を切るのは 。つまり点 から傾き の直交する 接線が引ける。

準円上の代表点で「直交 接線」が実現することが確かめられた。(円)なら準円は半径 の同心円になる。円に外接する正方形の頂点の軌跡と考えても、同じ結果になる。

ポイント

  • 点 から引く接線の傾きは の2次方程式の解。
  • 直交条件は傾きの積 。
  • 解と係数で (準円)。

よくある間違い

  • 点 を通る接線の条件を、 の 次方程式に整理できない(判別式 から立てる)。
  • 傾きの積を解と係数で とするところ、符号や分母分子を誤る。
  • 直交条件を「傾きの積 」とする(垂直は積 )。

問6放物線の焦点弦(距離の逆数の和が一定)

実戦編平面上の曲線放物線焦点媒介変数単元横断

問題

放物線 ()の焦点 を通る弦 について、 は弦の傾きによらず一定であることを示し、その値を求めよ。

ヒントを見る

点を とおくと、焦点距離 準線までの距離 。焦点を通る弦では 。この条件で を計算。

解答・解説

方針

放物線上の点を で媒介変数表示。焦点距離は準線 からの距離 。焦点を通る弦の条件 を使って和を計算する。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 放物線上の点は と媒介変数表示できる。焦点距離は準線 からの距離に等しい(放物線の定義)。

焦点距離は 。 点 を とすると、。焦点を通る弦の条件は 。これを使って和を計算すると、 が消えて (一定)になる。

定理放物線 上の点 の焦点距離 準線 までの距離

① 焦点距離を媒介変数で。 とすると ② 焦点を通る条件。 を結ぶ直線が焦点 を通ると、(焦点弦の性質)。

③ 和を計算する。 分母を展開すると 。 より だから、分母 、分子 。約分して 弦の傾きによらず一定で、値は 。

xyOFPQ
放物線 y²=4x の焦点 F(1,0) を通る弦 PQ。1/FP+1/FQ は一定(=1/p の2倍)

まとめ焦点距離は媒介変数で 、焦点弦では 。この対称式で (半通径の逆数)。曲線(放物線・焦点)・媒介変数・対称式の融合。

発展。 の右辺 は、放物線の半通径(焦点を通り軸に垂直な弦の半分) の逆数の 倍。楕円・双曲線でも焦点弦について同様の一定値(半通径がらみ)が成り立つ。円錐曲線は「焦点からの距離」で統一的に記述でき(離心率)、この焦点弦の性質もその現れである。

答

点を とおくと焦点距離は 。焦点弦の 点は 。(一定)。

別解

別解:焦点を極とする極方程式で直接求める(得意な人向けの高い視点)。 焦点 を原点(極)にとると、放物線は極方程式 で書ける( は焦点からの距離 焦点距離)。

焦点を通る弦の 端 は、 から見て正反対の方向にある(偏角 と )。だから

で の項が打ち消し合い、(弦の向き)が消えて 。

媒介変数 で を使う(本解)のと同じ結論だが、極方程式だと「正反対の 方向で が相殺」という形で、なぜ向きによらず一定かが一目で見える。 が一定なのは、円錐曲線の焦点弦に共通の性質(半通径がらみ)だ。

ポイント

  • 点 の焦点距離 。
  • 焦点弦では 。
  • (一定)。

よくある間違い

  • 焦点距離を準線からの距離 でなく別の式にする(放物線の定義=焦点距離 準線距離)。
  • 焦点弦の条件 を使わず、 が消えずに残る。
  • の通分で の計算を誤る。

問7双曲線の接線と漸近線が作る三角形(面積が一定)

実戦編平面上の曲線双曲線接線漸近線単元横断

問題

双曲線 上の点における接線と、 本の漸近線とで囲まれる三角形の面積は、接点によらず一定であることを示し、その値を求めよ。

ヒントを見る

接点 の接線と漸近線 、 の交点を出す。原点と2交点で三角形。面積の式に接点の関係式 を代入。

解答・解説

方針

接点 での接線 と2漸近線の交点を求め、原点との三角形の面積を計算。 を使うと になる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 接点 での接線 と、 本の漸近線 の交点を求める。

その 交点と原点で三角形ができる。面積を計算すると、途中で双曲線の式 を使うと、接点 の情報が消える。残るのは 。接点をどこにとっても、三角形の面積は で一定になる。

公式双曲線 上の点 での接線 、漸近線

① 交点を求める。 接線 に を代入すると 、これを解いて交点 。 で交点 。整理すると

xyO接点面積 ab接線
双曲線(a=2,b=3)の頂点での接線(x=2)と2漸近線 y=±(3/2)x で囲む三角形。面積は接点によらず ab=6。

② 三角形の面積。 原点 、、 の三角形の面積は 。計算すると ③ 接点の条件を代入。 分母 。よって 接点 によらず一定で、値は 。

まとめ接線と 漸近線の交点で三角形を作り、面積の式に接点の条件 を代入すると が消えて 。接点によらず一定。曲線(双曲線)と幾何(面積)の融合。

発展。 面積が一定 なのは、双曲線を漸近線方向の座標で見ると反比例 一定になるから。反比例 の接線が両軸と作る三角形の面積が常に (一定)なのと同じ現象だ。座標軸を漸近線にとりかえると、双曲線の性質が反比例の性質に置き換わる。斜交座標を使うと、こうした言いかえができる。

答

接点 での接線と漸近線 の交点を求めると、三角形の面積は (接点によらず一定)。

別解

別解:「接点は 交点の中点」を先に示す(得意な人向けの視点)。 三角形の面積が一定なことを、接点の位置から捉える。

接線と 漸近線の交点を とすると、じつは接点 はちょうど線分 の中点になる(双曲線の接線の性質)。すると三角形 の面積は 。 と計算していくと、漸近線の傾き と双曲線の式 を使うと、面積は になる。

中点性を使うと、 交点を対称にとれるので計算が楽になる。「接線が漸近線に挟まれた部分の中点が接点」という事実は、双曲線を漸近線を軸とする座標(反比例 一定)に直すと、 の接線の中点性そのもの。反比例のグラフ の接線が軸と作る三角形の面積が一定()なのと同じ現象だ。

ポイント

  • 接線 と漸近線 の交点を出す。
  • 面積の分母に (接点の条件)。
  • 面積は接点によらず 。

よくある間違い

  • 接線の式 を誤る(接点の座標が分子)。
  • 漸近線 との交点計算で符号を取り違える。
  • 面積計算の途中で双曲線の式 を使わず、 が消えない。

問8アステロイドの囲む面積(媒介変数と積分)

実戦編平面上の曲線媒介変数面積積分単元横断

問題

アステロイド (、)が囲む部分の面積を求めよ。

ヒントを見る

媒介変数の閉曲線の面積は 。、。 を整理し、 を半角で。

解答・解説

方針

媒介変数表示の面積公式 を使う。 を計算し、 を半角で処理して 周積分。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 媒介変数で与えられた閉曲線が囲む面積は、(グリーンの公式)で計算できる。

、 から を求めて代入すると、。(2倍角)、さらに半角で処理して 周積分すると 。

公式媒介変数の閉曲線の面積

① を計算。 、。 引くと ② 半角で整える。 。よって ③ 積分する。 、 だから

まとめ媒介変数の閉曲線の面積は 。 を半角で処理して 。曲線(媒介変数)・積分・三角の融合。

発展。 アステロイド(星芒形)は、大きい円の中を半径 の円が転がるとき、円周上の点が描く軌跡(内サイクロイド)。面積は外接円の 。一般に の面積は とともに変わり、 で円()、 で 、 が大きいほど星形に尖って面積が減る。

答

面積 を計算。 で、 周積分して 。

別解

別解: 次変換では出せない「」の意味を考える(得意な人向けの視点)。 アステロイドの面積 は外接円 の 。この比 がどこから来るかを、積分の中身で見る。

面積公式 に代入すると、被積分関数は 。 の 周( から )の平均は で、積分は … 整理すると 。

比 は係数 (3乗のべきの微分から)と の平均 の積 に由来する。アステロイドは円を「」で歪めた曲線で、 乗のべきが面積を円の に縮める。同じ手で の面積も計算でき、 が大きいほど星形に尖って面積が減る。

ポイント

  • 閉曲線の面積は 。
  • 。
  • 半角で 、面積 。

よくある間違い

  • 面積公式 の を落とす。
  • 、 の符号や係数を誤る。
  • 、さらに の半角処理を飛ばす。