数学C / 平面ベクトル

平面ベクトル ★★★★ 難関の問題 全8問

旧帝大・早慶レベル。一部の単元に用意した挑戦枠

難易度: ★ 基礎·★★ 標準·★★★ 応用·★★★★ 難関·実戦編·最難関編

  1. 交点の位置ベクトル
  2. 大きさの条件から内積・なす角
  3. 垂直条件からtを求める
  4. 点Pの存在範囲
  5. 三角形の面積(成分)
  6. 内積から三角形の面積
  7. 円のベクトル方程式(直径の両端)
  8. |a+tb|の最小と垂直

問1交点の位置ベクトル

★★★★ 難関位置ベクトル交点係数比較

問題

三角形 において、、 とする。辺 を に内分する点を 、辺 を に内分する点を とする。線分 と の交点を とするとき、 を 、 で表せ。

ヒントを見る

を 上と 上の 通りで表す。 が 次独立だから、 の係数どうし・ の係数どうしが等しい(係数比較)。

解答・解説

方針

を線分 上の点として 、線分 上の点として と 通りに表す。 は 次独立なので係数を比較して を求める。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 交点 は「線分 上」と「線分 上」の両方にある。

だから を 通りの媒介変数()で表す。 は 次独立なので、 つの表現の係数を比較して連立方程式を作る。これが交点を求める基本の方法だ。まず を で表しておく、と見通す。

重要 が 次独立なら、 の表し方は一意。 通りの表現の係数を比較する

① を表す。 は を に内分するから 。 は を に内分するから 。

OABMNP
三角形OABと、AN・BMの交点P。OP=(4/7)a+(1/7)b

② を 通りに表す。 線分 上( から へ )は

線分 上( から へ )は

③ 係数比較で連立。 :、:。第 式より 。第 式に代入して整理すると 、。

④ を求める。 を代入して

まとめ:交点は「 直線上の点として 通りに表し、 次独立から係数比較」。 上と 上の表現の の係数をそれぞれ等しいとおいて連立。。

発展。 次独立な を「座標軸」とみると、 の は の斜交座標。ふつうの 座標と同じように、点を数の組で扱える。

次独立が決め手になるのは「表し方が一意」だから。だからこそ係数比較(片方の座標どうしを等しいとおく)が成り立つ。もし が平行(従属)なら、この一意性が崩れる。

交点を「 直線上の点として 通りに表す」のは、連立方程式で交点を出す座標幾何と同じ考え。ベクトルは基準を自由に選べる座標系だ。

答

別解

別解: を座標軸とみて交点を出す(得意な人向けの視点)。 を斜交座標の軸とみなすと、、、、 と、ふつうの座標の要領で書ける。

直線 は と を通るので、切片形で 。直線 は と を通るので 、すなわち 。この 直線を連立する。 を に入れて 、、、。

が の斜交座標だから

媒介変数で係数比較する本解と同じ。 を座標軸に選べば、交点は連立 次方程式(直線の交点)そのもの。座標幾何の道具がそのまま使える。

ポイント

  • を 上・ 上の 通りで表す。
  • 次独立で係数比較 → 、。

よくある間違い

  • 内分点 の比( と )を取り違える。
  • 係数比較を 別々に行わず、 本の式で処理しようとする。
  • 線分 上の点を表すとき、始点()と終点()の対応を逆にする。

問2大きさの条件から内積・なす角

★★★★ 難関内積なす角大きさ

問題

、、 のとき、内積 と、 と のなす角 を求めよ。

ヒントを見る

を展開すると内積が現れる。。ここから 、そしてなす角。

解答・解説

方針

を展開して を求める。なす角は 。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 内積を求めたいが、直接は与えられていない。

ここで という「差の大きさ」に注目する。その 乗を展開すると、内積 が現れる。 に既知の値を入れて を出す。

なす角はそのあと の公式で求める、と見通す。

公式、

① 内積を求める。 。展開して

より 、。

② なす角。

より 。

xyOaba−b60°
|a|=3,|b|=2,|a−b|=√7 の三角形。a·b=3、なす角60°

まとめ:大きさから内積は「(または )を展開」。 に代入して 。なす角は で 。

発展。 は、じつは余弦定理そのもの。 を入れると となる。

ベクトルの内積は代数(成分計算)と幾何(長さと角)を橋渡しする。 が作る三角形で、この式が三辺と角の関係を表している。 を展開すれば、平行四辺形のもう 本の対角線が出る。差は 、和は 。符号の違いが、 本の対角線の長さの違いを生む。

答

、

別解

別解:余弦定理で角を先に出す(得意な人向けの視点)。 を 辺、 を対辺とする三角形とみれば、余弦定理がそのまま使える。

三辺は 、、。 と のなす角 について、余弦定理は

数値を入れると 。よって 、。内積は定義から 。

を展開して内積を出す本解と同じ。じつは両者は同じ式で、内積を挟むかどうかの違いだけ。三角形の三辺が見えれば、余弦定理で角を先に求める道も自然だ。

ポイント

  • → 。
  • → 。

よくある間違い

  • の展開で の符号を誤る。
  • の分母 を取り違える。
  • を そのものと混同し、 を出す一手を飛ばす。

問3垂直条件からtを求める

★★★★ 難関垂直条件内積

問題

、 とする。 と が垂直になるように、実数 の値を定めよ。

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垂直は内積 。 は和と差の積で になる。これを とおく。

解答・解説

方針

垂直 ⟺ 内積 。(和と差の積)を とおく。 を成分から計算して を求める。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 垂直の条件は「内積が 」。

を展開する。これは「和と差の積」の形なので、内積でも ときれいに整理される(交差項が消える)。 を成分から計算する。

を解いて を求める、と見通す。

重要。

① 大きさの 乗。 、。

② 内積 とおく。 和と差の積より

③ 解く。 、。

xyOa+tba−tbatb
a+tb と a−tb は平行四辺形の対角線。垂直 ⟺ ひし形(|a|=|tb|)

まとめ:垂直は「内積 」。 は和と差の積で となり、交差項が消える。 から 。 の大きさだけで決まる。

発展。 と は と を 辺とする平行四辺形の対角線。この 本の対角線が垂直になるのは、平行四辺形がひし形のとき、つまり隣り合う辺の長さが等しい()ときだ。

だから条件は 、 乗して 、これは と同じ。内積の計算と、ひし形の幾何が一致する。「対角線が直交 ひし形」という初等幾何の定理が、内積 の式にそのまま現れている。図で見ると、なぜ交差項が消えるのかも腑に落ちる。

答

()

別解

別解:「対角線が直交するひし形」で考える(得意な人向けの視点)。 と は と を辺にもつ平行四辺形の 本の対角線。

平行四辺形の対角線が垂直になるのは、その平行四辺形がひし形のとき。ひし形とは「隣り合う 辺の長さがすべて等しい」ことで、ここでは 。 乗して 。成分から 、 だから

内積 を展開する本解と同じ 。「対角線が直交 ひし形( 辺が等しい)」と読みかえると、内積を展開せずに図形の条件だけで立式できる。交差項が消えるのも、この対称性があるからだ。

ポイント

  • 、。
  • → 。

よくある間違い

  • で交差項が消えることに気づかず、展開でミスする。
  • から の を落とす。
  • 垂直条件を内積 でなく「成分が等しい」などと誤って立てる。

問4点Pの存在範囲

★★★★ 難関位置ベクトル存在範囲

問題

三角形 において とする。 が 、、 を満たしながら動くとき、点 の存在範囲を図示せよ。

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()なら は線分 上。 なら線分 を 倍に相似拡大した線分。 を から まで動かす。

解答・解説

方針

()を固定すると、 は線分 を 倍に拡大した線分の上を動く( で線分 、 で を結ぶ線分)。 を から まで動かした帯が存在範囲。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) で、 が固定値 、 のとき、 の動きを考える。

このとき は「線分 を原点から 倍に相似拡大した線分」の上を動く( で線分 そのもの)。 が から まで動くと、これらの線分が帯状に掃いて台形になる。まず の場合(線分 )を押さえる、と見通す。

重要、、 ⟺ は線分 上。 なら線分 の 倍相似拡大

① のとき。 、 なら は線分 上(内分点)。

② のとき。 とおくと で、。これは線分 上の点を原点から 倍した点。 のとき、、 を結ぶ線分 。

③ 範囲を掃く。 を から まで動かすと、線分 から線分 まで平行移動しながら広がる。よって存在範囲は線分 と線分 ()にはさまれた台形の周と内部。

OABA'B'
s+t=1 の線分AB と s+t=2 の線分A'B'(A'=2A,B'=2B)にはさまれた台形が P の存在範囲

まとめ: の存在範囲は「 の値で線分の位置が決まる」。 で線分 、 でその 倍拡大。 は と の間の台形。 が三角形側(第 象限的)に限る。

発展。 の を、 を軸とする斜交座標とみると、条件 、、 は 平面での台形。

次変換(アフィン写像)は直線を直線に、線分の比を比のまま移す。だから 平面の台形は実際の平面でも台形に写る。頂点や辺の位置だけ計算すれば、形は保たれる。

不等式で表された条件を座標平面の領域で表し、それを図形として写す。これは線形計画法の実行可能領域とも同じ考え方だ。ベクトルの係数はそのまま図形の座標になる。

答

、 とするとき、線分 と線分 にはさまれた台形の周と内部

別解

別解: 平面で領域を描いてから写す(得意な人向けの視点)。 を座標軸にとると、 の位置は そのもの。まず 平面で条件を図示する。

、、 は、 平面で 直線 と にはさまれた、第 象限の台形。頂点は

これを の平面に写す。、、、。アフィン写像は直線と比を保つので、台形は台形のまま。よって存在範囲は線分 と線分 にはさまれた台形の周と内部。

倍拡大の線分を掃く本解と同じ。 を座標とみて先に領域を描くと、 の範囲や の意味が、ただの座標平面の不等式として見える。

ポイント

  • → 線分 、 → 倍拡大の線分。
  • → 線分 と の間の台形。

よくある間違い

  • が「線分 の 倍拡大」であることを使えず、範囲を誤る。
  • の条件を忘れ、台形でなく帯全体にする。
  • の線分の端点を、 のまま(拡大せず)にする。

問5三角形の面積(成分)

★★★★ 難関面積成分

問題

、 のとき、三角形 の面積を求めよ。

ヒントを見る

つのベクトルの成分から三角形の面積は 。この公式に代入する。

解答・解説

方針

、 のとき、三角形 の面積は 。成分を代入する。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) つのベクトルの成分が分かっているので、三角形の面積は成分公式 に代入するだけ。

この公式は「 ベクトルが作る平行四辺形の面積の半分」。内積となす角を経由するより速い。(たすき掛けの差)の計算を正確に、と見通す。

公式三角形 の面積 (、)

① 公式に代入する。 、 より

② 面積を求める。

xyOAB
△OAB(OA=(3,1),OB=(1,4))の面積=11/2

まとめ:成分が分かる三角形の面積は「」。 と の差の絶対値の半分。 でも同じ値になるが、成分ならこの公式が最短。

発展。 は、 ベクトルを並べた行列の行列式で、符号つきの平行四辺形の面積。その絶対値の半分が三角形の面積になる。符号は から への回り方(反時計回りが正)を表す。

じつはこの面積は とも書ける。成分でもこの根号でも同じ値になるのは、ラグランジュの恒等式 が成り立つから。「行列式(成分)」と「大きさと内積(長さと角)」によって、同じ面積を代数と幾何の両側から書ける。ベクトルはその つを結ぶ。

答

別解

別解:大きさと内積の公式で確かめる(得意な人向けの視点)。 成分の公式とは別に、 でも同じ面積が出る。両方で計算すれば検算になる。

成分から大きさと内積を出す。、、。面積の公式に入れると

たすき掛けの と一致する。成分公式を使う本解と同じ 。根号の中がちょうど平方数 になるのは、ラグランジュの恒等式で が保証されているから。 通りで一致すれば安心だ。

ポイント

  • 。
  • 。

よくある間違い

  • の引き算の順(たすき掛けの向き)を誤る。
  • を掛け忘れる(それは平行四辺形の面積)。
  • 面積を負のまま答え、絶対値をとらない。

問6内積から三角形の面積

★★★★ 難関面積内積

問題

、、 のとき、三角形 の面積を求めよ。

ヒントを見る

面積 の を、内積から出した で求める。または に直接代入。

解答・解説

方針

三角形の面積は 。 を内積から求める、または面積の公式 を使う。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 三角形の面積 を使いたいが、与えられているのは内積(= 側の情報)。

そこで面積の公式を の形に変形しておく。これなら大きさと内積だけで面積が出る( を経由しなくてよい)。この公式は から導かれる、と見通す。

公式三角形の面積 (内積から直接)

① 公式に代入する。 、、 より

② 根号を整理する。 だから 。

xyOAB
|OA|=3,|OB|=5,OA·OB=6 の△OAB。面積=3√21/2

まとめ:内積が分かる三角形の面積は「」。 を求めずに大きさと内積だけで出る。 と根号を簡単にして 。

発展。 面積公式 は、 から を代入し、 を入れて整理したもの。 を表に出さずに済む。

根号の中 は、成分で書くと (ラグランジュの恒等式)。だから成分の面積公式と、この内積の面積公式は、じつは同じもの。内積(平行 そろい具合)と面積(垂直 開き具合)は、 と の関係で裏表。片方が分かればもう片方も決まる。

答

別解

別解: から を出して面積公式へ(苦手な人向けの手順ルート)。 公式 を覚えていなくても、 を求めれば基本の面積公式 で計算できる。

まず内積からなす角の を出す。

なので 。相互関係から

面積の基本公式に入れて

に直接代入する本解と同じ 。 面積、と 段ずつ進めば、公式を丸暗記していなくてもたどり着ける。 を出すとき符号を正にとるのだけ注意。

ポイント

  • 。
  • 。

よくある間違い

  • を求める途中で の値を誤る。
  • の整理を誤る。
  • 面積公式で を と取り違え、内積 をそのまま使う。

問7円のベクトル方程式(直径の両端)

★★★★ 難関ベクトル方程式円

問題

点 、 を直径の両端とする円について、そのベクトル方程式を の形で表す考え方を用いて、円の中心と半径を求めよ。

ヒントを見る

直径 に対し、円周上の点 は (直径に対する円周角は直角)。中心は の中点、半径は 。

解答・解説

方針

が直径のとき、円周上の点 は (タレスの定理)、すなわち 。中心は の中点、半径は の半分。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 「 を直径とする円」は、円周上の点 から見て が直角に見える(直径に対する円周角は 、タレスの定理)。

これをベクトルで書くと 、すなわち 。中心は直径の中点、半径は直径の半分。これで中心と半径が即座に分かる、と見通す。

重要 を直径とする円 ⟺ 円周上の で (直径に対する円周角は )。中心 = の中点、半径 =

① ベクトル方程式の意味。 円周上の点 は 、すなわち

② 中心。 直径 の中点だから

③ 半径。 だから、半径は

xyOAB中心
A(1,2),B(5,4)を直径の両端とする円。中心は中点(3,3)、半径√5

まとめ:直径を与えた円は「」(タレスの定理のベクトル版)。中心は直径 の中点 、半径は 。中心と半径がひと目で出るのがこの表し方の利点。

発展。 ベクトル方程式 を成分で展開すると、そのまま円の方程式になる。 とすれば 。

これを整理すると 。中心 、半径 が内積の式から自動的に出てくる。これが円の方程式の「直径形」だ。

背景はタレスの定理(直径に対する円周角は直角)。内積 という 行の式が円という図形をまるごと表している。ベクトルを使うと、幾何の定理を計算できる式で表せる。

答

中心 、半径 。ベクトル方程式は

別解

別解:ベクトル方程式を展開して標準形にする(得意な人向けの視点)。 タレスの定理を使わず、 を成分で展開しても、中心と半径が出る。

、、 を代入する。

展開すると 、すなわち 。 それぞれ平方完成して

これは中心 、半径 の円。中点と から出す本解と同じ。展開すると、内積 の式が円の標準形になるのが目に見える。中点 が平方完成の中心に、 が半径に、確かに現れる。

ポイント

  • (直径の円周角 )。
  • 中心 = 中点 、半径 = 。

よくある間違い

  • 半径を そのもの(直径)としてしまう。
  • が直径条件であることを理解せず使う。
  • 中心を中点でなく、 や とする。

問8|a+tb|の最小と垂直

★★★★ 難関大きさの最小内積垂直

問題

、、 とする。 を実数とするとき、 の最小値を求めよ。また、最小になるとき と の関係を述べよ。

ヒントを見る

を展開すると の 次関数。平方完成して最小を求める。最小のとき を計算すると?

解答・解説

方針

を展開すると の 次関数。平方完成して最小の と最小値を求める。最小のとき内積 を計算すると (垂直)。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 大きさの最小は「 乗して の 次関数にし、平方完成」。

を展開すると、内積 と大きさが係数に現れる の 次式になる。平方完成で、最小の と最小値が出る。さらに、最小のときの と の内積を調べると (垂直)になる。これは「点と直線の距離は垂線で最短」という幾何の反映、と見通す。

重要( の 次関数)。最小のとき

① 乗して展開する。

② 平方完成する。

最小は のときで、、よって 。

③ 垂直の確認。 のとき

よって は に垂直。

xyOa (t=0)最小
|a+tb| 最小(t=−1)は O からの垂線の足。b に垂直

まとめ: の最小は「 乗して の 次関数 → 平方完成」。 より最小 ()。最小のとき になるのは、 方向の直線への垂線が最短距離を与える、という幾何的意味の表れ。

発展。 ( が動く)は、点 の先端から 方向に伸びる直線上の点。原点からその直線までの最短距離が の最小値だ。最短は垂線のときだから、最小で になる。

このとき は から「 方向の成分」を取り除いた残り(= に垂直な成分)。平方完成の頂点 は、 を に射影する式そのもの。最小値 は (なす角 )とも一致する。平方完成という代数と、垂線・射影という幾何が、ぴたりと重なる。

答

最小値 ()。このとき は に垂直

別解

別解:垂線の足(射影)として最短を出す(得意な人向けの視点)。 平方完成のかわりに、幾何の「最短は垂線」を使えば、最小値がほぼ暗算で出る。

は点 を通り 方向に伸びる直線上の点。原点からこの直線への最短距離が の最小値。最短は垂線のときで、その長さは の「 に垂直な成分」の大きさ、すなわち 。

なす角 は より 。だから

最小を与える は を に射影する式から 。このとき 。 乗して平方完成する本解と同じ ()。「原点から直線への最短は垂線」と見れば、最小値が という直角三角形の高さになる。代数の平方完成と、幾何の垂線は同じことを言っている。

ポイント

  • 。
  • 最小 ()、このとき 。

よくある間違い

  • の展開で の項を落とす。
  • 最小値を のまま( せず)答える。
  • 平方完成の頂点 を と符号を誤る。