数学B / 数列

数列 実戦編の問題 全8問

難関大の総合問題。複数の単元を融合した単元横断の演習

難易度: ★ 基礎·★★ 標準·★★★ 応用·★★★★ 難関·実戦編·最難関編

  1. 二項係数の2乗重み和(母関数の微分)
  2. 二項係数の2乗和(ヴァンデルモンドの畳み込み)
  3. 3項間漸化式でチェビシェフ多項式(cos36°を求める)
  4. 和の極限を無理関数の定積分で(区分求積法)
  5. ニュートン法の数列の極限(単調・有界とはさみうち)
  6. 階乗の和を12で割った余り(数列の和と合同)
  7. 1のべき乗根と余弦の和(数列の和と複素数)
  8. フィボナッチ数のカッシーニ恒等式と互いに素

問1二項係数の2乗重み和(母関数の微分)

実戦編数列二項定理微分母関数単元横断

問題

を自然数とする。 を求めよ。

ヒントを見る

を出発点に。両辺を で微分すると各項に が下りてくる。 を作るには「微分して 倍」を2回。

解答・解説

方針

の両辺に「 で微分して を掛ける」を施すと、和に が1つずつ現れる。2回行って を代入する。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) を1項ずつ足すのは無理。二項定理 をもとにして、係数に を出させる操作を探す。

を微分して を掛けると に戻る。この「微分して 倍」を1回で係数に が1つ、2回で が現れる。仕上げに を代入すれば、左辺が求める和、右辺が閉じた式になる。

定理二項定理

① 1回目の微分。 両辺を で微分して を掛けると ② 2回目の微分。 左辺 をもう一度 で微分して を掛ける。積の微分から これに を掛けると ③ を代入する。 左辺に を入れると より

まとめ二項係数に が重みでつく和は、 を「微分して 倍」して を下ろす母関数の技で取り出せる。 なら2回。 代入で 。数列の和と微分が母関数で結びつく。 なら で検算できる。

発展。 同じ手を3回使えば も出る。組合せの読み(別解)では「委員長・書記・会計」の兼任パターンに対応する。「係数に を掛ける=役職を1つ増やす」という対応で、微分と数え上げを互いに言い換えられる。

答

を で微分して を掛ける操作を2回使うと、 で 。

別解

別解:「委員会と2つの役職」で数える(得意な人向けの高い視点)。 人から委員会を作り、その中から委員長と書記を選ぶ(兼任可)。この選び方の総数を2通りに数える。

数え方1: 委員会の人数 で場合分け。委員会が 通り、役職が 通り。合計は左辺 。

数え方2: 役職から先に決める。

  • 委員長と書記が別人: 通り。残り 人は入るか入らないか自由で 。
  • 兼任: 通り。残り 人が自由で 。

母関数の微分(本解)が機械的に押すところを、こちらは「誰から決めるか」の順序を入れ替えるだけで出す。 や の出どころが目に見える。

ポイント

  • を母関数として、微分で各項に を下ろす。
  • 「微分して 倍」を2回で の重みを作る。
  • 代入で 。

よくある間違い

  • 「 で微分して を掛ける」の順序を崩し、(2回微分だけ)を計算してしまう。
  • を微分の前に代入する(先に代入すると定数になり操作が死ぬ)。
  • 検算しない( なら左辺 、右辺 。合わなければ操作の順番ミス)。

問2二項係数の2乗和(ヴァンデルモンドの畳み込み)

実戦編数列二項定理組合せ係数比較単元横断

問題

を自然数とする。 を求めよ。

ヒントを見る

を2つの の積とみて、 の係数を両辺で比較する。 を使う。

解答・解説

方針

の の係数を、右辺の積の展開(畳み込み)で作り、 を使ってまとめる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 二項係数の和の等式は、「同じ式の係数を2通りに読む」のが強い。

は と全く同じ式。だから展開したときの の係数も一致する。右辺の積で を作るには、前の因子から 、後ろから を取る。総和に対称性 を使うと、平方和 が現れる。

定理、および

① 右辺の積で の係数を作る。 を2つ掛けて を作るには、指数が となる組を集める。よって の係数は ② でまとめる。 上式は 。

③ 左辺の係数と比較する。 一方 の の係数は 。同じ多項式の同じ次数の係数だから等しく

まとめ 「2乗の和」は で「畳み込み」の形になり、 の係数比較で と分かる。数え上げの和を母関数の一致で閉じる典型。 なら 。

発展。 一般には (ヴァンデルモンドの畳み込み)。重みを付けた なども同じ係数比較で出る。「2つのグループから合わせて選ぶ」という数え上げが、二項係数の恒等式の共通の源だ。

答

の の係数を両辺で比べ、。

別解

別解:「男女 人ずつから 人選ぶ」と読む(得意な人向けの高い視点)。 右辺 は男 人・女 人の計 人から 人選ぶ場合の数だ。

同じ選び方を、女子の人数 で場合分けして数え直す。女子を 人選ぶと男子は 人で、その数は

()。 で足せば左辺になる。同じ集合を2通りに数えただけで、式変形は一度もしていない。係数比較(本解)で と が分担していたのは、この「女子 人・男子 人」の分担そのものだ。

ポイント

  • と見て畳み込みに直す。
  • の の係数を両辺で比較。
  • 答えは中心二項係数 。

よくある間違い

  • 対称性 を使う一言を飛ばし、畳み込みが平方和にまとまらない。
  • の係数を「 どうしの積」で数える(前 ・後ろ でべきの合計が )。
  • 小さい で検算しない(: )。

問33項間漸化式でチェビシェフ多項式(cos36°を求める)

実戦編数列三角関数3項間漸化式ド・モアブル単元横断

問題

とおく。(1) を示せ。

(2) これを用いて を の式で表し、 の値を求めよ。

ヒントを見る

(1) と を足すと積和で が出る。(2) なら 。 の値は?

解答・解説

方針

(1) 積和公式で 。(2) 漸化式で を の多項式に順に作り、 を使う。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) という数列 には、隣どうしをつなぐ関係がある。積和の公式で 。

これを で書けば という3項間漸化式。 を掛けて前を引くだけだ。、 から回すと、 が の多項式で書ける(チェビシェフ多項式)。 となる を代入すれば、 の方程式が立つ。

公式積和

① 漸化式を示す。 積和公式より 。両辺を 倍すると 、すなわち 。

② を多項式にする。 とおく。 から漸化式で だから 。

③ で解く。 より 。 とおくと は解( 側)なので で割ると 、これは と平方になる。よって 、。 だから

まとめ の3項間漸化式でチェビシェフ多項式を作り、 という「角の特別な関係」を代入して の方程式に落とす。因数分解が平方になり 。数列・三角・方程式の三重の融合。

発展。 を多項式で表したものがチェビシェフ多項式 ()。 に が現れるのは、 等分の角が黄金比 と結びつくから。正五角形が作図できる理由に関わる値だ。

答

積和で3項間漸化式を得る。。 で を解いて 。

別解

別解: と の和と積で2次に落とす(得意な人向けの高い視点)。 、 の2つだけに注目する。

和は と の関係から (和積 を計算するか、 を使う)。積は ( 倍角と積和で出る)。差 ・積 を満たす は

正で大きい方が 、小さい方が 。5次のチェビシェフ多項式(本解)を経由せず、 数の対称式だけで が出る。 と黄金比が結びつくのも、この の出現からだ。

ポイント

  • 積和公式から の3項間漸化式が出る。
  • 漸化式を回すと が の多項式(チェビシェフ)になる。
  • を使い方程式化、。

よくある間違い

  • 3項間漸化式で交差項 を落とし、 と誤る(積和で出る の項が欠かせない)。
  • から を使うところで符号を誤る( で )。
  • を解くとき、( の余分な解)で割って因数分解するのを忘れる。

問4和の極限を無理関数の定積分で(区分求積法)

実戦編数列極限区分求積法定積分単元横断

問題

極限 を求めよ。

ヒントを見る

すでに ( の式)の形。 の定積分になる。この積分は で表せる。

解答・解説

方針

の形なので、 の の定積分に読み替える。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) という形は、区分求積法の合図だ。

区間 を 等分し、各小区間で高さ の短冊を足している。 で、これは定積分 に近づく。ここでは 。和の極限を積分に直したら、あとは原始関数を思い出すだけだ。

定理区分求積法

① 定積分に直す。 とみて

xyO11→ log(1+√2)
和 (1/n)Σ 1/√(1+(k/n)²) は y=1/√(1+x²) を [0,1] で n 本の長方形に刻んだ面積。n→∞ で ∫₀¹ dx/√(1+x²)=log(1+√2)。

② 積分を計算する。 だから、原始関数は 。よって

まとめ は迷わず定積分へ。無理関数 の積分は 。数列の和・積分・対数がつながって 。

発展。 は、双曲線 上を進む「双曲線角」に対応する。 という値は で、円の に対する双曲線版。円と双曲線が、また別の場所で対になっている。

答

区分求積で 。

別解

別解:原始関数 を思い出す(積分を直接計算するルート)。 区分求積で に直したあと、原始関数を書き下す。

の原始関数は (逆双曲線関数 )。 の置換でも の置換でも導ける。

区分求積で「和を積分に」直すのが本問の主眼だが、直した先の積分を実際に計算できてこそ値が出る。 型の積分は 、と覚えておくと速い。

ポイント

  • は区分求積で 。
  • の原始関数は 。
  • 極限値は 。

よくある間違い

  • の の読み取りを誤る(、積分区間は )。
  • (短冊の幅)を忘れ、和そのものが発散すると勘違いする。
  • 原始関数を 型と取り違える( は 。 が )。

問5ニュートン法の数列の極限(単調・有界とはさみうち)

実戦編数列極限漸化式評価単元横断

問題

数列 を で定める。 を求めよ。

ヒントを見る

は相加相乗で下から に押さえられる。すると単調減少になり、収束先は漸化式の不動点。

解答・解説

方針

相加相乗で 、そこから (単調減少)を示す。有界単調列は収束し、極限は不動点。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 漸化式 は「 と の平均」。もし収束すれば、極限 は を満たし、これを解くと 。

だが「収束すれば」を保証しないと極限を語れない。そこで単調性と有界性を示す。相加相乗平均から各項は 以上(下に有界)。そこから (単調減少)が従う。減少して下に有界な列は必ず収束するので、本問ではこの2つを示せばよい。

公式相加平均・相乗平均 (等号は )

① 下に有界()。 で、漸化式より各項は正。相加相乗から、 で よって で ( も成立)。

② 単調減少。 のとき だから よって は単調減少。

重要下に有界な単調減少数列は収束する

③ 極限を求める。 収束するので極限を とおくと、漸化式で として

a₁a₂a₃√2
a₁=2, a_{n+1}=½(a_n+2/a_n) の項 2, 1.5, … は √2≈1.414 に近づく(ニュートン法)

まとめ漸化式の極限は「まず存在(有界+単調)を保証→不動点で値を確定」。相加相乗が下界 を、そこから単調減少が従い、極限は 。数列の収束定理と極限操作の融合。実際 と急速に に近づく。

発展。 この漸化式は にニュートン法 を当てたものそのもの。二次収束なので、電卓やコンピュータの平方根計算は数回の反復で必要桁に達する。 一般なら で同じ速さで求まる。

答

各項は 以上で単調減少(下に有界)。極限 は を満たし、。

別解

別解:誤差の2乗で「収束の速さ」まで見る(得意な人向けの高い視点)。 極限 からのずれ を追う。漸化式に代入して整理すると

誤差が「前の誤差の2乗」に比例する。これは二次収束といい、正しい桁数が毎回およそ2倍になる、非常に速い収束だ。実際 、、、 で、 項目ですでに と小数 桁一致、 項目で 桁近く合う。

「収束するか」だけでなく「どれくらい速いか」まで見ると、この漸化式が平方根計算のアルゴリズム(ニュートン法/バビロニア法)として現役で使われる理由が分かる。

ポイント

  • 極限の候補は不動点 。
  • 相加相乗で (下に有界)、そこから単調減少。
  • 有界単調列は収束、という定理で極限の存在を保証する。

よくある間違い

  • 不動点 を求めただけで極限と断定する(収束の保証=単調有界がないと、極限の存在が言えない)。
  • (相加相乗)を示さず、単調減少だけで下限を と主張する。
  • のもう一方の解 を候補に残す( で全項正だから )。

問6階乗の和を12で割った余り(数列の和と合同)

実戦編数列整数の性質合同剰余単元横断

問題

を で割った余りを求めよ。

ヒントを見る

大きい の は の倍数(余り )。どこから先が になるか。残る項だけ足して で割る。

解答・解説

方針

が の倍数になるのはいつかを見極める。 から先はすべて の倍数なので、和の余りは最初の数項だけで決まる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 個の階乗を全部足して で割るのは不可能。だが「 で割った余り」だけなら、 の倍数になる項は無視してよい。

で、 はさらに を因数に含むから、すべて の倍数。つまり余りを決めるのは最初の3項 だけ。「いつから の倍数になるか」を見極めれば解ける。

重要 のとき は を因子に含むので の倍数()

① の倍数になる項を除く。 では 。したがって ② 残りを計算する。 。

③ 余りを求める。 だから 求める余りは 。

まとめ和の余りは合同でみると「大きい階乗はすべて 」で消え、 だけが残る。数列の和と整数(合同)の融合で、 項の計算が 項に縮む。答えは 。

発展。 法を にすると、 以降が の倍数(因数 が十分)だから、、つまり下2桁は 。「ある項から先が法の倍数」という構造は、階乗が絡む合同式で繰り返し使える。

答

では が の倍数。残るのは で、余りは 。

別解

別解:「いつ の倍数になるか」を素因数で押さえる(苦手な人向け)。 。ある階乗が の倍数になるには、因数に が2個と が1個あればよい。

を順に見る。 は が1個で足りない。 で初めて条件を満たす。以降の は を丸ごと含むから、みな の倍数。

だから を で割った余りは、 の分だけで決まる。

以降は「余りに何も足さない」。 項の大きな和が合同式を使うと3項だけの足し算になる。

ポイント

  • では は の倍数(余り )。
  • 和の余りは残る で決まる。
  • が答え。

よくある間違い

  • 項すべてを足そうとする(大半は の倍数で余りに寄与しない)。
  • の倍数になり始める項を とする(正しくは 。 は が1個で足りない)。
  • の計算を誤る、または の分まで足してしまう。

問71のべき乗根と余弦の和(数列の和と複素数)

実戦編数列複素数1のn乗根三角関数単元横断

問題

を自然数とする。 を求めよ。

ヒントを見る

とすると 。実部をとり、 の左右対称でまとめる。

解答・解説

方針

の 乗根をすべて足すと 。その実部の和も 。 の項 を除き、対称性で半分にまとめる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 角が等間隔に並ぶ余弦の和には、1のべき乗根の和という見方が役に立つ。

の 乗根をすべて足すと (和が消える)。その実部を取れば、 を から まで足したものが 。 の項は 。残りは と が同じ余弦値をもつ(共役の対)ので、 の和のちょうど2倍。 から が出る。

定理 の 乗根()の総和は :()

① 実部の総和は 。 の実部をとると

xyO1
例(n=3, 分母7): 1 の 7 乗根は単位円を7等分する点。総和は0で、実部の和も0。k=0 の点(1,0)を除くと左右対称の3組に分かれ、k=1〜3 の余弦の和は −1/2。

② 対称性でまとめる。 (偏角が符号違いで余弦は等しい)だから、 は の組で同じ値が 回ずつ現れる。よって ③ 値を確定する。 ①で の項 を分けると 。②を代入して

まとめ余弦の和は「 のべき乗根の総和 」の実部として捉えれば解ける。 の を除き、 の左右対称で半分にすると、値は によらず 。複素数(単位円上の点)と数列の和・三角の融合。

発展。 同じ図形的事実の虚部から (正弦の和)も出る。正 角形の頂点ベクトルの和が零ベクトル、という1つの事実が、余弦の和 と正弦の和 を同時に生んでいる。

答

の 乗根の和が であることと、余弦の対称性 から 。

別解

別解:正 角形の頂点ベクトルの和が になることを使う(図形で納得するルート)。 単位円上に、 の 乗根を頂点とする正 角形を描く。各頂点を指す矢印(単位ベクトル)を全部足すと、対称性から零ベクトルになる。

零ベクトルなら、 成分( 余弦)の合計も 成分( 正弦)の合計も 。とくに

の頂点は で余弦 。残りの 個は 軸について上下対称なペア( と )に分かれ、同じ余弦値を2回ずつ与える。だから

複素数の等比和(本解)を、正多角形の「重心が中心」という図形的事実で言い換えた。矢印を足すと真ん中に戻る、という絵から、答えの が分かる。

ポイント

  • は の 乗根の実部。
  • べき乗根の総和 の実部から 。
  • の左右対称で半分にまとめ、答えは 。

よくある間違い

  • の項 を和に含めるか除くかを混同する(全根の和 は を含む。求める は から)。
  • 対称のペア と が同じ余弦になることを使わず、 倍にまとめられない。
  • の を落として とする。

問8フィボナッチ数のカッシーニ恒等式と互いに素

実戦編数列整数の性質数学的帰納法3項間漸化式単元横断

問題

フィボナッチ数列を で定める。(1) ()を示せ。

(2) これを用いて、連続する2つのフィボナッチ数 が互いに素であることを示せ。

ヒントを見る

(1) を で書き換えると、符号が反転して1つ前の式に戻る。(2) 公約数 は左辺を割るので も割る。

解答・解説

方針

(1) での式から での式を漸化式で導く帰納法。(2) の公約数 はカッシーニ式の左辺を割り、右辺 も割る。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) (1) のカッシーニ恒等式 は、 から へ渡る形をしている。数学的帰納法が自然だ。

(2) の「互いに素」は(1) を道具として使う。連続する2数 の公約数 を考える。 は も割るから、カッシーニ式の左辺 を割る。ということは右辺 も割る。 を割れる正の整数は だけなので、。

① カッシーニ恒等式(帰納法)。 とする。: で成立。 を仮定して を示す。 を使うと ここで を最初の項に使うと 、まとめて よって も成立し、すべての で 。

② 連続する2数は互いに素。 とする。 は と をともに割るから、 も割る( も の倍数だから、左辺は の倍数)。

重要①より 。 が を割るので

したがって と は互いに素。

まとめカッシーニ恒等式は漸化式で1つ前に戻す帰納法で示せる(符号が交代するのが味)。その値が なので、連続フィボナッチ数の公約数は を割り 。数列の恒等式と整数(互いに素)の融合。

発展。 カッシーニ恒等式は、より一般の という定理につながる。連続項が互いに素なのは、 の場合。ユークリッドの互除法がフィボナッチ数の添字の上でもそのまま成り立つのである。

答

(1) 数学的帰納法(または差の漸化式)で 。(2) と の公約数は すなわち を割るので 。

別解

別解:行列 の累乗ですぐに示す(得意な人向けの高い視点)。 フィボナッチ数は行列で書ける。

この両辺の行列式をとる。左辺は 、右辺は 。等号で結んで

カッシーニ恒等式が帰納法なしで「行列式は積の順に掛かる」という1つの性質から出た。(2) も同じで、 の公約数 はこの行列式 を割るから 。行列で書くと、 のような性質も見通しよく扱える。

ポイント

  • カッシーニ式は を代入する帰納法で示せる(符号が交代)。
  • 公約数 はカッシーニ式の左辺を割る。
  • 左辺 なので 、連続フィボナッチ数は互いに素。

よくある間違い

  • (1) の帰納法で、 の式から の式へ渡す漸化式 の使い方を誤る。
  • (2) で公約数 が を割ること(だからカッシーニ式全体を割る)を飛ばす。
  • を「 が割る数」として にまとめず、 の偶奇で場合分けして混乱する。