数学II / 積分の考え

積分の考え ★★★ 応用の問題 全8問

入試標準レベル。複数の考え方を組み合わせる

難易度: ★ 基礎·★★ 標準·★★★ 応用·★★★★ 難関·実戦編·最難関編

  1. 囲む面積の最小値
  2. 3次曲線と接線で囲む面積
  3. 定積分を含む関数(重み付き)
  4. 面積を2等分する直線
  5. 定積分を含む関数(上端 x 型)
  6. 2つの放物線で囲む面積
  7. 3次曲線と x 軸で囲む面積
  8. 面積から直線を決める

問1囲む面積の最小値

★★★ 応用面積6分の1公式最小値

問題

を実数とする。放物線 と直線 で囲まれた部分の面積 を で表し、 を最小にする と最小値を求めよ。

ヒントを見る

面積を交点の差 で表すのが第一歩。 そのものは出しにくいが、 乗なら解と係数の関係で の式になる。 が のどんな関数になるかが見えれば、最小は明らか。

解答・解説

方針

交点の を とすると、 公式で 。 は解と係数の関係(または解の公式)から で表せる。 を使う。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 囲む面積 を求め、その最小を考える問題。

まず を傾き の式にする。放物線と直線で囲む面積だから、 公式が使える。 公式は交点の差 で面積を書く。だから を で表せばよい。

そのものは出しにくい。だが 乗なら解と係数の関係で の式になる。こうして は の 乗を通じて の関数になる。あとはその最小を探すだけだ。

定理 公式 、および

① 交点の情報を出す。 より 。解を とすると、解と係数の関係で

② を で表す。

③ 公式で を表す。

④ 最小を求める。 は が小さいほど小さい。 より で最小。

xyO
y=x^2 と y=1(m=0、面積最小 4/3)。傾けるほど面積は増える

まとめ:「面積を で表して最小化」は、 公式 + 解と係数の関係の合わせ技。 を直接求めず から作れば解ける。直線が水平()のとき面積が最小になる。

発展。 この問題で切片 を一般の正の数 に変えても、面積を最小にする傾きは変わらない。直線 と放物線の交点は の解で、広がりは 。これは で最小になる。

つまり定点 を通る弦のうち、面積が最小になるのはいつでも水平な弦()。そのときの最小面積は で、切片 の 乗に比例する。

背景には対称性がある。 を に変えると、図全体が 軸に関して裏返るだけで面積は変わらない。だから面積は の偶関数で、対称の中心 が最小を与える。切片の高さによらず「水平な弦が最小」という形が保たれる。

答

、 のとき最小値

別解

別解:面積を傾き の関数とみて微分する(得意な人向けの一般ルート)。 本解は「 は が小さいほど小さい」と見抜いて即断した。その見抜きが利かない場合でも、 を の関数として微分すれば、増減から機械的に最小が出る。

を で微分する。合成関数の微分で

だから、 の符号は の符号と同じ。 で は減少、 で増加する。よって で最小。 で本解と同じ。 の単調性に気づかなくても、微分と増減表という決まった道具で最小にたどり着ける。

ポイント

  • 、。
  • は の増加関数 → で最小。

よくある間違い

  • の で の符号を落とし、 を としてしまう。
  • の指数 を と取り違え、 の 乗にし損ねる。
  • を求めようと を解の公式で個別に出し、根号のからむ計算で行き詰まる。

問23次曲線と接線で囲む面積

★★★ 応用面積接線

問題

曲線 の点 における接線が、曲線と再び交わる点を求め、曲線と接線で囲まれた部分の面積を求めよ。

ヒントを見る

接線と曲線の交点の方程式は、接点で重解をもつはずだ。因数分解はそこから進む。面積の被積分関数は符号が一定になる形なので、絶対値の処理は見た目より楽。

解答・解説

方針

まず接線を求める。曲線と接線の交点方程式は、接点で重解になるので の形に因数分解できる。囲む面積は「曲線 − 接線」の絶対値を、接点から再交点まで積分する。区間で符号が一定なので絶対値が外せる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) まず接線を作り、曲線との交点を求める。

曲線と接線の交点方程式は、接点で重解になる。だから と因数分解でき、再交点 が読める。囲む面積は曲線から接線を引いた差を接点から再交点まで積分する。

この差は の形で、区間で符号が一定。だから絶対値はそのまま外れる。「接する 重解」を面積計算に活かすのが発想の核だ。

重要曲線と接線の交点は接点で重解 → 。この符号が一定なので絶対値が外れる

① 接線を求める。 、。点 を通り

② 再交点を求める。 より 。接点 は重解。

再交点は 、 で 。

③ 面積を積分する。 で (この区間で )。よって曲線が上、絶対値はそのまま外れる。

④ 代入して計算する。

xyO接点(1,1)再交点(-2,-8)
y=x^3 と接線 y=3x-2。接点(1,1)・再交点(-2,-8)、囲む面積 27/4

まとめ: 次曲線と接線の面積は「接点が重解」に注目する。 は接点から再交点まで符号一定なので、絶対値を外してそのまま積分できる。

発展。 は奇関数で、原点(変曲点)に関して点対称。この対称性が接線と面積にも現れる。

接点を反対側の にとると、そこでの接線 は曲線と で再び交わる。この接線と曲線が囲む部分は、はじめの図形を原点まわりに 回した(点対称に写した)ものだから、面積は等しく 。

一般に、 次曲線の接線と曲線が囲む面積や再交点の位置には、変曲点まわりの点対称が使える。接点と再交点は変曲点をはさんで反対側にあり、接点を対称に動かすと図形も対称に動く。 つの面積が分かれば、対称な相手も同じだと分かる。

答

再交点 、面積

別解

別解:交点を解と係数の関係で出す(得意な人向けの視点)。 再交点を求めるのに、因数分解をせずに済ませる。

接線は 。曲線との交点方程式は 。この式には の項がない。 次方程式で の係数が なら、 つの解の和は になる。

接点 は接するから重解、つまり解 を つ分もつ。残りの解を とすると、解の和は 。よって 、再交点は 。

面積は本解と同じく 。因数分解に頼らず、解と係数の関係だけで再交点が出るのがこのルートの強み。この見方だと、接点を にとっても再交点はいつも だと一目で分かる。

ポイント

  • 接線と曲線の交点方程式は接点で重解。
  • は 〜 で符号一定 → 絶対値が外れる。

よくある間違い

  • 接線と曲線の交点で「接する 重解」を使わず、 を因数分解できずに止まる。
  • 再交点 を求めずに、積分区間を接点 までの片側だけにしてしまう。
  • で曲線と接線の上下を取り違え、面積を負の値で出す。

問3定積分を含む関数(重み付き)

★★★ 応用定積分で表された関数

問題

関数 が を満たすとき、 を求めよ。

ヒントを見る

定積分の中に が余分に掛かっているが、方針は定数型と同じで、定積分全体を文字でおく。おいた文字の等式を計算するとき、その の存在を忘れないこと。

解答・解説

方針

は定数。これを とおくと 。この を の定義に代入すると、被積分関数は になり、積分すると の 次式になる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) は、積分し終えればただの数、つまり定数 だ。

すると とおける。あとは の値を決めればよい。 の定義に を代入すると、被積分関数は になる。

これを積分すると の方程式が立つ。定積分をひとつの定数とおいて、自己参照の関係を解く発想だ。

重要 も定数。 とおいて方程式を作る

① 定数部分を文字でおく。 とおくと

② の式を作る。 を代入。被積分関数は 。

③ を解く。

④ を書く。

まとめ:被積分関数に が掛かっていても、 はやはり定数。 とおいて代入すると、掛かった のぶん次数が上がるだけで、結局 の 次方程式になる。

発展。 は、重み で をならした量、いわば の「 次モーメント」だ。重み を や定数 に変えても、積分し終えれば値はやはり定数になる。

だから の形は、右の積分を定数 とおくと という の 次方程式になる。重みの総量 が と異なれば、 はただ一通りに決まる。ただし総量がちょうど のとき(たとえば重み )は の項が両辺で打ち消し合い、 となって解が存在しない。この型にも、自己参照が退化するという注意点がある。

この「積分がまるごと定数」という構造は、 のように上端が動く型(微分して を出す型)とは別物。定積分を含む関数の問題は、積分区間に が入るかどうかで、名前をつける型と微分する型に分かれる。

答

別解

別解:定数を不動点として決める(得意な人向けの視点)。 右辺は に「ある数」を足した形。だから とおける( はまだ不明の定数)。

問題は の値。 は に等しいから、 を入れると

これは「 を入れると が返る」という写像の不動点を探す式。 とおくと、 を解いて 。写像 の傾きは で より小さいから、不動点はただ つ。だから にただ一通りに定まる。本解と同じ答えに、不動点という別の見方から到達する。

ポイント

  • も定数 → とおく。
  • を展開して積分、 の方程式に。

よくある間違い

  • を定数と見ず、 の関数のまま扱って方程式を立てられない。
  • 代入するとき重み を忘れ、 すなわち を計算してしまう。
  • を解くとき移項を誤り、 でなく などとする。

問4面積を2等分する直線

★★★ 応用面積2等分

問題

放物線 と直線 で囲まれた部分の面積を、直線 ()が 等分する。定数 の値を求めよ。

ヒントを見る

縦に切る( で積分)より、横に切る( で積分)ほうが素直な問題。高さ のところでの図形の幅を で表すところから始めよう。

解答・解説

方針

高さ での横幅は放物線 から 。面積を について積分すると計算がやさしい。全体の面積の半分が から までの上側の面積に等しい、という式を立てる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 面積を 等分する問題。 で積分すると根号が出て扱いにくい。

そこで発想を切り替え、 について積分する。高さ での横幅は放物線 から 。これを 方向に積み上げる。あとは「上側の面積 全体の半分」とおけば、 の方程式が立つ。 で切りにくい形は で切る、という視点の転換が核だ。

重要横に切って で積分:高さ での幅は放物線 より

① 全体の面積を 積分で出す。 高さ での幅は 。

② 上側の面積を で表す。 から まで。

③ 「上側 = 全体の半分」とおく。 。

④ を解く。 両辺を 乗する。

xyOy=k
y=x^2 と y=1 の領域を y=k(≒0.63)が上下2等分

まとめ:横線で面積を分ける問題は、 で積分(横に切る)とずっとやさしくなる。幅 を で積分し、「上側 = 半分」の方程式を解く。 から 。

発展。 同じ問いを や一般の ( は偶数)で考えると、 等分の高さ がどう変わるか見える。

高さ での幅は から 。これを から まで積分すると、下側の面積は全体の 倍になる。 等分の条件は 、すなわち 。

なら指数は で 、本問と一致する。 が大きくなると指数 は に近づき、 は下がって に近づく( で約 、 で約 )。曲線 は が大きいほど底が平らになり、囲む図形は幅 の長方形に近づくので、 等分線 は真ん中の に寄っていく。

答

(すなわち )

別解

別解:放物線をアフィン変換で伸縮する(得意な人向けの視点)。 放物線 は を 倍・ を 倍という縦横で倍率の違う伸縮(アフィン変換)で、自分自身に重なる。

いま「放物線と で囲む全体」を、 方向に 倍、 方向に 倍してみる。すると は に移り、全体は「放物線と で囲む下側」にちょうど重なる。

これは縦横で倍率が違う拡大(相似ではない)だから、面積は縦横の倍率の積 倍になる。つまり下側の面積は全体の 倍だ。 等分は「下側 全体の半分」だから 、すなわち 。積分を一度もせずに、図形の伸縮だけで本解と同じ が出る。

ポイント

  • 横線で分ける → で積分(幅 )。
  • 「上側の面積 = 全体の半分」で方程式。

よくある間違い

  • 高さ での幅を片側の とし、 の 倍を忘れる。
  • 「上側 全体の半分」を「上側 全体」と取り違え、方程式の右辺をまるごとにしてしまう。
  • から を出すとき 乗を忘れ、 のままにする。

問5定積分を含む関数(上端 x 型)

★★★ 応用定積分で表された関数

問題

関数 と定数 がすべての で を満たす。 と の値を求めよ。

ヒントを見る

両辺を微分して を出す。 は『上端と下端がそろうと定積分は 』という事実から。答えが つ出る理由も考えてみよう。

解答・解説

方針

両辺を で微分すると左辺は 。次に を代入すると左辺は になり、右辺 から の方程式ができる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 積分の上端に が入った型。基本の解き方が使える。

まず両辺を で微分する。左辺は になり、右辺の微分から が決まる。次に を代入する。左辺は だから、右辺 が の方程式になる。

係数が変わっても「微分で 、代入で 」の二段構えは変わらない。型の安定を確かめる問題だ。

定理、

① 微分して を出す。 両辺を で微分。左辺は 、右辺は 。

② を代入して を出す。 左辺は 。

まとめ:上端 型は「微分で 」「 代入で から 」の 段。右辺が で になる、という条件が を決める。 が 個出るのは自然なことだ。

発展。 下端 を変えることは、積分定数を選ぶことに近い。 の原始関数を とすると で、 を動かすと右辺は定数 だけ上下する。目標の関数 にぴったり重ねるには、まず両辺を微分して が決まり、次に で左辺が になることから 、すなわち は右辺の零点でなければならない。

だから条件を満たす の個数は、右辺が実根をいくつもつかで決まる。右辺が のように実根をもたなければ(判別式 )、そもそもこの形に表せる は無い。ある関数を の形に書けるかどうかは、その関数が自分自身の零点をもつかにかかっている、という一般則が分かる。

答

、 または

別解

別解:面積が になる測り始めを読む(苦手な人向けの視覚ルート)。 は、 から まで測った符号つきの面積。この値が に等しいという。

測り始めの点 では、区間の幅が だから面積も 。つまり右辺は でちょうど になるはずだ。右辺を因数分解すると 。これが になるのは と 。だから測り始め の候補は か 。

は面積の増える速さ、つまり右辺の傾き 。 が つあるのは、「 から数え始める」か「 から数え始める」かの違いで、どちらでも同じ になる。微分してから代入する本解と、見ている中身は同じだ。

ポイント

  • 微分 → 。
  • 代入 → 右辺 が の方程式。

よくある間違い

  • 両辺を微分して を出す発想が浮かばず、積分の中の を求められない。
  • を決めるのに 代入で を使わず、 を放置してしまう。
  • の解を だけにして、 を落とす。

問62つの放物線で囲む面積

★★★ 応用面積6分の1公式

問題

つの放物線 と で囲まれた部分の面積を求めよ。

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曲線の交点を求め、上下を確認して差を積分。差をとった式の 次の係数を見落とすと、公式を使ったとき係数分だけずれる。

解答・解説

方針

交点を求め、「上 − 下」の 次式に 公式を使う。引き算後の の係数の絶対値が 。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) つの放物線で囲む面積。まず交点を求める。

次に上の曲線から下の曲線を引き、その 次式を積分する。放物線と直線のときと同じで、差が 次式なら 公式が使える。ここでは両方の曲線が放物線だが、やることは同じ。引き算した 次式の係数 を、公式に忘れず入れるのがポイントだ。

定理 放物線でも「上 − 下」の 次式に 公式:面積

① 交点を求める。 より

よって 。

② 上下と差を出す。 で (上は )。差は

の係数は なので 。

③ 公式にあてはめる。 。

xyO(-1,3)(2,0)
y=x^2-2x と y=-x^2+4 で囲む面積(|a|=2、1/6公式=54/6=9)

まとめ: 放物線の面積も引き算した 次式の係数 と交点の差 で 公式。 なので、放物線 本 × 直線のときの 倍のスケールになる。

発展。 つの放物線で囲む面積は、じつは「 つの放物線と 軸で囲む面積」に姿を変えられる。上の曲線から下の曲線を引いた を、新しい放物線と見ればよい。

の解 がそのまま 軸との交点で、 と 軸で囲む面積が求める面積に等しい。だから「 放物線」の問題は係数を引き算して「 放物線 対 軸」に帰着する。

引き算後の 次の係数はもとの 本の 次係数の差 。もし 本の 次係数が等しいと、差は 次以下になり、囲む形は放物線でなくなる。 次係数の差が帰着した放物線の開き具合を決めている。

答

別解

別解:アルキメデスの放物線の面積公式を使う(得意な人向けの視点)。 放物線が弦で切り取る部分の面積には、 公式とは別の求め方がある。「放物線の切片の面積 (底)(高さ)」というアルキメデスの結果だ。

曲線の差 は、上に凸の放物線。平方完成すると 。底(交点の間隔)は 、高さ(隙間の最大値、 での )は 。公式にあてはめて

公式を使う本解と同じ 。じつは「底高さ」と「」は、高さ を通して同じ式を別の量で書いたものだ。

ポイント

  • 引き算した 次式の係数 。
  • 面積 。

よくある間違い

  • 曲線の上下を確かめず、 と上下を逆に引いて符号を誤る。
  • 引き算した 次式の係数 を見落とし、 公式で 倍として面積を半分にする。
  • 交点を求める を に約分し忘れ、因数分解でつまずく。

問73次曲線と x 軸で囲む面積

★★★ 応用面積対称性

問題

曲線 と 軸で囲まれた部分の面積を求めよ。

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交点が つ。区間によって曲線が軸の上か下かが入れかわるので、機械的に 本の定積分にすると符号で失敗する。対称性を使えば計算は半分で済む。

解答・解説

方針

軸との交点を求めると つ。曲線は原点をはさんで、片側で 軸の上、もう片側で下にある。面積は各部分で「上 − 下」を積分して足す。原点対称なので 倍でもよい。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 次曲線と 軸で囲む面積。交点は つある。

原点をはさんで、曲線が 軸の上にある区間と下にある区間が入れ替わる。だから区間ごとに「上 下」を積分して足す。曲線が奇関数なら、対称性で片側の 倍としてもよい。符号の変わる区間ごとに向きを正して足す。 軸の下の面積処理の総合問題だ。

公式 軸の下の部分は を積分。奇関数は原点対称 → 片側

① 交点を求める。 より 、。

② 上下と対称性を確かめる。 で ( 軸の下)。 は奇関数なので、 の部分と の部分は原点対称で面積が等しい。

③ 片側を積分して 倍する。 では曲線が下なので を積分。

xyO-22
y=x^3-4x と x軸で囲む面積(原点対称、2つの領域で計8)

まとめ: 次曲線と 軸は原点をはさんで上下 つの領域。奇関数の対称性で片側 × 。下にある区間は を積分して符号を正にするのを忘れずに。

発展。 同じ形の ()と 軸で囲む面積が、 でどう変わるか見える。交点は で、片側 では曲線が 軸の下にある。

対称性から全体は片側の 倍。片側の面積は だから、全体は になる。だから囲む面積は で、 の 乗で増える。本問は で 。係数 が大きいほど山と谷が深くなり、面積が急に増えるのが式から読める。

答

別解

別解:対称性を使わず、区間ごとに正して足す(苦手な人向けの機械ルート)。 奇関数の対称性に気づかなくても、区間を分けて符号をそろえれば必ず面積が出る。

交点は より 。 では曲線が 軸の上、 では下にある( で )。 の面積は、曲線が上だからそのまま積分して 。

の面積は下にあるので を積分して 。足して 。両側がともに になり、対称性を使う本解と同じ答え。対称性を見抜けなくても、上下を確かめて区間ごとに積分すれば安全に出せる。

ポイント

  • 交点 つ、上下 領域。奇関数は原点対称。
  • 軸の下は を積分。片側 。

よくある間違い

  • 区間で曲線が 軸の上下に入れ替わるのに、 とまとめて積分して を面積にしてしまう。
  • 軸の下の で と符号を正すのを忘れ、負の値を足す。
  • 奇関数の対称性で片側 とするとき、交点 の片側だけ計算して 倍を忘れる。

問8面積から直線を決める

★★★ 応用面積6分の1公式

問題

放物線 と直線 ( は定数)で囲まれた部分の面積が であるとき、 の値を求めよ。ただし つは異なる 点で交わるとする。

ヒントを見る

面積を で表す公式の、逆向きの使い方。面積の値から が決まり、 を解と係数の関係で の式にすればつながる。

解答・解説

方針

公式で面積を で表す。交点の差 を解と係数の関係から で表し、面積 を解く。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 面積が先に与えられ、そこから定数 を逆に決める問題。

まず 公式で面積を の式にする。そして を解く。交点の差 は解と係数の関係で の式にできる。

公式をふだんと逆向きに使い、与えられた面積から係数を逆算する。この向きの切り替えが発想の核だ。

定理 公式 、

① 交点の情報を出す。 より 。解を とすると

② 面積の式を立てる。 公式より

③ を求める。 に代入。

xyO
y=x^2 と y=2x+5/4 で囲む面積(交点の差3、面積9/2)

まとめ:「面積を与えて直線を決める」は 公式を逆に使う。 から を出し、 で を求める。面積の が交点の差 という条件に置き換わる。

発展。 直線 は、 を変えても傾き のまま。つまり平行な直線の族で、 を上げると弦が上へ動く。

弦が上へ動くほど 交点は開く( が増える)。だから面積 は について単調に増える。面積の値を つ決めれば、それを与える はただ つに決まる。

点で交わるのは判別式が正、すなわち 、 のとき。境界 では直線が放物線に接し()、面積は 。 が から増えるにつれ面積は から連続に増え、 をちょうど一度だけ通る。

答

別解

別解:交点を実際に求める(苦手な人向けの具体ルート)。 解と係数の関係を使わず、交点そのものを出してもよい。

より 。左辺を平方完成して 、よって 。 つの交点の広がりは 。

放物線と直線で囲む面積は だから

これが だから 、両辺を 乗して 、。交点を直接求めても、解と係数を使う本解と同じ にたどり着く。

ポイント

  • → → 。
  • で を逆算。

よくある間違い

  • から 、 とせず、 乗と混同する。
  • で の符号を落とし、 としてしまう。
  • 「 つの異なる点で交わる」条件(、判別式が正)を確かめず、面積が負や の場合まで拾う。