数学I / 2次関数のグラフと最大・最小

2次関数のグラフと最大・最小 ★ 基礎の問題 全12問

教科書レベル。定義・公式の確認と基本操作

難易度: ★ 基礎·★★ 標準·★★★ 応用·★★★★ 難関·実戦編·最難関編

  1. 平方完成の基本
  2. グラフの頂点と軸
  3. グラフの平行移動
  4. グラフの対称移動
  5. 定義域があるときの最大・最小
  6. いろいろな定義域での最大・最小
  7. 軸が動く場合の最小値
  8. 定義域が動く場合の最小値
  9. 面積の最大値(文章題)
  10. 2次関数の決定(頂点・軸の条件)
  11. 2次関数の決定(3点を通る条件)
  12. 置き換えによる最小値

問1平方完成の基本

★ 基礎平方完成

問題

次の2次関数を の形に変形せよ(平方完成せよ)。

(1)

(2)

(3)

ヒントを見る

に直す。 の部分は『 の係数の半分』を使って2乗を作り、余分を引く。(2)(3)は の係数が でないので、先に と の項をその係数でくくってから。

解答・解説

方針

平方完成とは を の形に変形すること。この形にすると、頂点 がすぐわかる。

やり方: ① の係数でくくる(定数はくくらない)、②カッコの中を の形にする( の係数の半分で2乗を作り、余分を引く)、③整理する。まず の係数が1の(1)で流れをつかもう。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 平方完成のゴールは「 のかたまりを作る」こと。 を見たら、 の係数 の半分の を使って を作りにいく。

ただし と、余計な が付いてくる。だから足した分だけ引く。

の係数が でない(2)(3)は、先に係数でくくるのが原則だ。くくり出した数を最後に掛け戻すのを忘れずに。

公式平方完成 ( の係数の半分を使う)
xyOx = −2(−2, −3)
(1) y = (x+2)² − 3 のグラフ(頂点 (−2, −3))

(1) の部分を「」の形にする。 の半分の2を使って を作り、余分な を引く。

頂点は とわかる。

(2) の係数が2なので、まず の入った項を2でくくる(定数5はくくらない)。

カッコの中 を平方完成( の半分2を使い )。

カッコの外に出すとき、 と、くくった数をかけるのを忘れずに。

(3) の係数が 。 の項を でくくる。

カッコの中を平方完成( の半分3で )。

まとめ: の符号に注意。平方完成の芯は『 の係数の半分で2乗を作り、余分を引く』。係数があるときは先にくくる。

発展。 なぜ平方完成をするのか。 の形にすると、グラフの全情報が読めるからだ。頂点 、軸 、凸の向き( の符号)、そして最大最小の値まで、 目で分かる。展開された の形からは、グラフの様子が読み取れない。平方完成は「隠れた構造を表に出す」変形だ。

この変形は 次方程式の解の公式の導出そのものでもある。 を平方完成すると となり、平方根をとれば解の公式が出てくる。判別式 もこの式の右辺から出てくる。 次のすべてが平方完成から生まれる。

答

(1) (2) (3)

別解

平方完成の結果(頂点の座標)は公式で直接出すこともできる。検算に最適だ。 の頂点の 座標は

( の係数を、 の係数の 倍で割ってマイナスをつける。平方完成で「半分にする」操作が、この式にまとめられている。)

(2) : 頂点の 座標は 。 座標は代入して 。

平方完成の答えと一致する。

(3) : 、 → 。

公式は速いが、平方完成の過程そのものが後で必要になる(最大最小・グラフの移動)ので、本解の手順が本線。公式は「答えが合っているか」の 秒チェックに使うのが正しい使い分けだ。

係数のかけ忘れ(2 でくくった後の )は最頻ミスだが、公式で頂点を出して照合すれば必ず捕まる。

ポイント

  • 平方完成 。頂点 が読める
  • の係数の半分を使って2乗を作り、余分を引く
  • の係数があるときは、先に の項をくくる

よくある間違い

  • くくった数を外に出すとき、かけ忘れる()
  • の符号()を間違える
  • の係数の「半分」を取り忘れる( なら でなく )

問2グラフの頂点と軸

★ 基礎頂点と軸グラフ

問題

次の2次関数のグラフについて、頂点の座標と軸の方程式を求めよ。また、グラフが下に凸か上に凸かも答えよ。

(1)

(2)

(3)

ヒントを見る

の形にすれば、頂点は 、軸は 、凸の向きは の符号で決まる。(2)(3)はまず平方完成して、この形に持ちこもう。

解答・解説

方針

の形なら、頂点は 、軸は直線 。 なら下に凸(下向きの谷)、 なら上に凸(上向きの山)。(1)はすでにこの形。(2)(3)は平方完成してからこの形にする。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) の形なら、読み取るだけ。

  • 頂点 はカッコの中を にする と、そのときの
  • 軸 は頂点を通る縦線
  • 凸の向きは、 なら下に凸(谷)、 なら上に凸(山)

(1)はすでにその形。(2)(3)は平方完成してから読む。 の頂点は (符号が逆)になる。ここが最大の引っかけである。

公式 → 頂点 、軸 。 下に凸、 上に凸
xyOx = −1(−1, −4)
(2) y = x² + 2x − 3(頂点 (−1, −4)、軸 x = −1)

の形にすれば、頂点 、軸 。 の符号で凸の向きが決まる。

(1) はすでにこの形。頂点 、軸は直線 。 なので下に凸。

(2) 平方完成する。

頂点 、軸 、 で下に凸。

(3) の係数 でくくって平方完成する。

頂点 、軸 、 で上に凸。

まとめ: の は符号が逆になる( なら頂点の は )ことに注意。

発展。 放物線は軸について左右対称だ。この対称性は計算にも使える。たとえば と が軸 から等距離なら、 の値は必ず等しい。(2)で確かめると 、(軸 から等距離)。

対称性は「 次関数のグラフと 軸の交点は軸について対称」「 解の平均が軸の位置」という事実も生む。 の解 の平均は で、これは軸と一致する。解と軸と頂点が、対称性で結ばれている。

答

(1) 頂点 、軸は直線 、下に凸 (2) 頂点 、軸は直線 、下に凸 (3) 頂点 、軸は直線 、上に凸

別解

の頂点が になる理由を、カッコの中を にする として捉えると、符号の混乱が消える。 の形で、 乗の中身が になるのは のとき。 乗は必ず 以上なので、中身が のときに 乗が最小()になり、そこが頂点だ。

なら、中身 が になるのは 。だから頂点の 座標は 。

「 の を読む」のではなく「中身を にする を求める」。この 手間で符号ミスが起きなくなる。

座標の求め方もこの見方なら自然だ。頂点では 乗の部分が になるので、残りの定数がそのまま 座標。(2)の なら頂点は 。

凸の向きの意味も押さえておこう。 なら「 乗の正の倍」だから頂点が最小値(下に凸の谷底)、 なら「 乗の負の倍」で頂点が最大値(上に凸の山頂)。(3)の は上に凸だから、頂点 の がこの関数の最大値だ。

グラフを描かなくても、 の符号と頂点だけで「山か谷か、頂点は最大か最小か」が確定する。

ポイント

  • → 頂点 、軸
  • 下に凸(谷)、 上に凸(山)
  • なら頂点の は (符号が逆)

よくある間違い

  • の頂点を としてしまう(正しくは )
  • 平方完成でくくった数のかけ忘れ
  • 軸を「」でなく「」とだけ書く(軸は直線なので方程式で答える)

問3グラフの平行移動

★ 基礎平行移動

問題

(1) 放物線 を 軸方向に 、 軸方向に だけ平行移動して得られる放物線の方程式を求めよ。

(2) 放物線 を 軸方向に 、 軸方向に だけ平行移動して得られる放物線の方程式を、 の形で求めよ。

ヒントを見る

放物線の平行移動は『頂点をどこへ動かすか』で考えるのが速い。もとの頂点を求め、指定された分だけずらした新しい頂点から式を組み立てる。

解答・解説

方針

平行移動のやり方は2通り。【頂点で考える】平行移動しても放物線の形()は変わらず、頂点だけが動く。だから頂点を移動させて、 を組み立てる。

【式で考える】 方向に 、 方向に 動かすには、式の を 、 を に置きかえる。(1)は簡単なので頂点で、(2)も頂点で考えるのが速い。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 平行移動は「頂点がどこへ動くか」で考えるのがいちばん速い。形( の値)は変わらず、位置だけが動く。

(1) の頂点 が 方向 ・ 方向 動いて へ。 のまま

(2)も同じで、まず平方完成して頂点を出し、それを動かして、必要なら展開して戻す。「頂点で考える」が平行移動の基本である。

公式平行移動は頂点を移す:頂点を へ動かすと
xyO(3, −2)y = x²
(1) y = x² を x 軸方向に 3、y 軸方向に −2 だけ平行移動

(1) の頂点は原点 。 方向に3、 方向に 動かすと、頂点は に移る。形()は変わらないので

(2) まず の頂点を、平方完成で求める。

頂点は 。これを 方向に 、 方向に2動かすと

形()は変わらないので、頂点 の放物線は

平行移動は『形はそのまま、頂点だけ動かす』と考えると速い。

発展。 平行移動で変わらないものは何か。それは の係数 (グラフの開き具合と凸の向き)だ。動くのは頂点の位置だけ。だから「 を移動した」答えの の係数は、必ず のまま。 が変わっていたら、その時点で計算ミスと分かる。

この「 を に置き換える」という規則は、 次関数に限らずすべての関数で成り立つ。 でも でも同じで、数IIIまでずっと使う、グラフの移動の共通ルールである。

答

(1) (2)

別解

頂点を経由せず、式の置き換えで直接動かす方法もある。こちらは平方完成が不要だ。規則は次のとおりだ。 方向に 、 方向に 動かすには、 を に、 を に置き換える。

(2)は 方向 、 方向 なので、 を 、 を に。

右辺を展開して整理すると

よって 、つまり となり、頂点ルートと同じ答えになる。

この方法では、符号が逆になるところで間違えやすい。「 動かすのに を代入する」のは直感に反するが、理由はこうだ。移動後のグラフ上の点 は、移動前の点 が動いてきたもの。だから元の式に を入れる。

つの道は、平方完成が楽なら頂点ルート、面倒なら置き換えルートと使い分ける。そして両方で計算して一致を確かめれば、符号ミスはまず防げる。

ポイント

  • 平行移動は形()を変えず、頂点だけ動かす
  • 式で考えるなら、 を 、 を に置きかえる
  • 頂点を求めるにはまず平方完成

よくある間違い

  • 方向に を、 を とする(正しくは 、符号が逆)
  • 平行移動で まで変えてしまう
  • 頂点だけ動かして、 を書き忘れる( の 倍を落とさない)

問4グラフの対称移動

★ 基礎対称移動

問題

放物線 を、次のものに関して対称移動して得られる放物線の方程式を、それぞれ の形で求めよ。

(1) 軸

(2) 軸

(3) 原点

ヒントを見る

軸対称は を に、 軸対称は を に、原点対称は両方を入れかえる。式に置きかえて整理するだけ。頂点や凸の向きがどう変わるかイメージすると確認できる。

解答・解説

方針

対称移動は置きかえで作れる。

・ 軸に関して → を に(上下ひっくり返す) ・ 軸に関して → を に(左右ひっくり返す) ・原点に関して → を 、 を に(両方)

置きかえた後、 の形に整理する。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 対称移動も、置き換えの規則で処理できる。

  • 軸対称(上下ひっくり返す): を に置き換え
  • 軸対称(左右ひっくり返す): を に置き換え
  • 原点対称( 回転): 両方置き換え

軸対称なら 、つまり 。どの軸で何を置き換えるか、 つの組み合わせを取り違えないことがすべてだ。

公式対称移動: 軸 → を 、 軸 → を 、原点 → 両方
xyO元x軸y軸原点
y = x² − 4x + 5(元)と x 軸・y 軸・原点に関する対称移動

もとの放物線は 。

(1) 軸に関する対称移動は、 を に置きかえる。

両辺に をかけて の形にする。

(2) 軸に関する対称移動は、 を に置きかえる。

、 に注意。

(3) 原点に関する対称移動は、 を 、 を に置きかえる。 を にした(2)の右辺を、さらに にした形なので

の形にして

まとめ:対称移動は『軸なら 、軸なら 、原点なら両方』の置きかえ。落ち着いて符号を追おう。

発展。 という事実が、 軸対称の計算で使われている。 の項は で変わらないが、 の項(奇数次)は符号が反転する。一般に「偶数次の項は 軸対称で不変、奇数次は符号反転」となる。( 軸対称な偶関数)と (原点対称な奇関数)の性質は、ここから来ている。

対称移動を 回続けると元に戻る( 軸対称を 回で恒等)。また「 軸対称 軸対称 原点対称」なので、 つの移動は独立ではなく、 つ知れば つ目は自動的に決まる。移動の合成という見方は、数Cの 次変換へつながっていく。

答

(1) (2) (3)

別解

頂点の移動で確かめると、置き換えの結果が図形的に納得でき、検算にもなる。 なので、もとの放物線は頂点 の下に凸だ。

(1) 軸対称: 頂点は上下反転で へ。谷が山になる(上に凸に反転)。

(2) 軸対称: 頂点は左右反転で へ。凸の向きは変わらない(左右に鏡映しても谷は谷)。

(3) 原点対称: 頂点は へ。 回転なので上に凸になる。

いずれも置き換えの結果と一致する。

凸の向きが反転するのは、 軸対称と原点対称( が になる場合)だけで、 軸対称では変わらない。この 行を覚えておけば、答えの の係数の符号を即座に検算できる。「置き換えで計算し、頂点で検算する」のが、 重チェックの型である。

ポイント

  • 軸対称 → 、軸対称 → 、原点対称 → 両方
  • 置きかえた後、 の形に整理する
  • 、 の符号に注意

よくある間違い

  • どの軸でどれを置きかえるか( か か)を混同する
  • を としてしまう
  • 軸対称で凸の向きまで反転させてしまう(反転するのは 軸・原点対称だけ)

問5定義域があるときの最大・最小

★ 基礎最大・最小定義域

問題

2次関数 ()の最大値と最小値を求めよ。

ヒントを見る

まず平方完成して頂点(グラフの底)の位置を出す。次に定義域を数直線で見て、頂点が範囲に入っているか確認。下に凸なら底で最小、両端のうち軸から遠いほうで最大。

解答・解説

方針

定義域( の動く範囲)がある2次関数の最大・最小は、グラフをかいて考えるのがいちばん。

まず平方完成して頂点を求め、放物線をかく。次に定義域の範囲だけ見て、その中でグラフのいちばん高い点(最大)といちばん低い点(最小)を読む。頂点が定義域に入るか、端の値はいくつか、を確認する。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 定義域がある最大最小は、候補を全部並べて比べるのが基本。候補は 種類しかない。

頂点(定義域の中にあれば)と、定義域の両端。 の頂点は で、 の中にある。端は で 、 で 。下に凸だから頂点が最小で、最大は端のどちらかだ。値を比べると の が最大になる。「グラフを描いて候補を拾う」が原則である。

公式定義域つき最大・最小:平方完成して頂点を出し、頂点と定義域の端で調べる(下に凸なら頂点で最小)
xyO最大 1最小 −33
y = x² − 4x + 1(0 ≤ x ≤ 3)。軸 x = 2 は定義域内にある

まず平方完成する。

頂点 、下に凸の放物線。定義域 の範囲でグラフを見る。

最小: 頂点 は定義域 の中にある。下に凸なので、頂点で最小。 のとき最小値 。

最大: 下に凸のグラフは定義域の両端のどちらかで最大になる。端の値を計算すると、 で 、 で 。大きいのは の 。だから のとき最大値 。

まとめ:定義域つきの最大・最小は、グラフをかいて『頂点が範囲に入るか』『端の値はいくつか』を見るのが確実。頂点だけ見て端を忘れると、最大を取り逃す。

発展。 「定義域がなければどうなるか」を考えると、定義域の役割が分かる。 がなければ、この関数は をどこまでも大きくすれば もいくらでも大きくなる。つまり最大値は存在しない(最小値 だけが存在する)。定義域を切ることで、初めて最大値が生まれた。

「区間の端と内部の候補を比べる」という手法は、 次関数(数II)でも、微分を使う最大最小(数III)でも、まったく同じ形で使われる。関数の形が複雑になっても、候補を漏れなく拾って比べるという基本は変わらない。この問題はその最初の型である。

答

のとき最大値 、 のとき最小値

別解

端のどちらが大きいかは、値を計算しなくても軸からの距離で分かる。下に凸の放物線は、軸から遠いほど値が大きい(谷底から離れるほど高く登る)。軸は 。定義域の端との距離を測ると

  • 左端 : 軸から
  • 右端 : 軸から

左端の方が遠い → 左端の方が値が大きい → 最大は 。実際に計算しても で、距離の判定と一致する。

この見方の利点は、計算前に答えの見当がつくこと。定義域が のように広ければ、(軸から )がずっと遠いので、計算するまでもなく最大値の場所が決まる。

上に凸(山)なら逆で、軸から遠いほど値が小さい(最小になる)。「凸の向き × 軸からの距離」の 情報で、端のどちらが大きいかは計算なしで決まる。

最大最小は 点(頂点・左端・右端)の値比べで決まる。素朴だが、この 点を必ず全部拾う習慣が、取り逃しを防ぐ。

ポイント

  • 定義域つきの最大最小は、グラフをかいて考える
  • 平方完成 → 頂点 → 放物線 → 定義域の範囲で読む
  • 頂点が範囲に入るか、両端の値も必ず確認する

よくある間違い

  • 端の値()を計算せず、最大を取り逃す
  • 頂点が定義域の外にある場合を、そのまま頂点で答える
  • 最大・最小の「値」と「そのときの 」の両方を答えない

問6いろいろな定義域での最大・最小

★ 基礎最大・最小定義域

問題

次の2次関数の最大値と最小値を求めよ。

(1) ()

(2) ()

ヒントを見る

平方完成して頂点を出したら、頂点が定義域の内か外かを必ずチェック。頂点が範囲の外なら、その区間でグラフは単調(ずっと増える or 減る)なので、端で最大・最小が決まる。

解答・解説

方針

やることは前問と同じ。平方完成して頂点を求め、定義域の範囲でグラフを読む。

(1)は上に凸(山型)なので、頂点が範囲にあれば頂点で最大、端で最小。(2)は下に凸で、頂点が範囲の外にある場合。頂点が外なら、グラフは範囲内で単調(ずっと増える/減る)になり、端で最大・最小になる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 前問と同じ「頂点 両端」の候補比べだ。ただし今回は頂点が定義域の外にある場合が登場する。

(1) の頂点 は、定義域 の中。上に凸なので頂点が最大 。最小は端の遠い方。

(2) の頂点 は、定義域 の外(左に外れている)。頂点が外なら、定義域内でグラフは単調(ずっと増加か、ずっと減少)なので、最大最小はどちらも端で起きる。

(1)

xyO最大 6最小 214
(1) y = −(x−3)² + 6(1 ≤ x ≤ 4)

平方完成する。

頂点 、上に凸(山型)。定義域 に頂点 は入る。上に凸なので頂点で最大 → で最大値6。最小は端。 で 、 で 。小さいのは の2。だから で最小値2。

(2)

xyO最小 2最大 14
(2) y = (x+1)² − 2(1 ≤ x ≤ 3)。軸は定義域の左外にある

平方完成する。

頂点 、下に凸。でも頂点 は定義域 の外(左側)にある。頂点が範囲の左外にあると、範囲内ではグラフはずっと右上がり(単調増加)。だから左端 で最小、右端 で最大。 で (最小)、 で (最大)。

まとめ:頂点が定義域の中か外かで、最大・最小の場所が変わる。外なら『範囲内で単調 → 端で決まる』と考える。

発展。 「頂点が定義域の外なら単調」という事実は、放物線が軸を境に片側だけ見れば単調であることから来ている。軸の右側は必ず単調増加(下に凸の場合)、左側は単調減少だ。定義域が軸をまたがなければ、そのどちらか一方に丸ごと収まる。

この「軸と定義域の位置関係で場合分け」は、次の問題( が入って軸が動く)の予行演習だ。今は がないので つの型に決まるが、 が入れば つの型のどれになるかが の値で変わる。場合分けが必要になるのはこのためだ。

答

(1) のとき最大値 、 のとき最小値 (2) のとき最大値 、 のとき最小値

別解

「頂点が定義域の内か外か」で答えの構造がまるごと変わる。 つの型として整理しておこう(下に凸の場合)。

型1: 軸が定義域の左外。定義域内はずっと右上がり(単調増加)。最小は左端、最大は右端。

型2: 軸が定義域の中。谷底が中にある。最小は頂点、最大は軸から遠い方の端。

型3: 軸が定義域の右外。ずっと右下がり(単調減少)。最大は左端、最小は右端。

(2)を型で判定してみる。軸 、定義域 で、軸は左外だから型1(単調増加)。

  • 最小 = 左端 :
  • 最大 = 右端 :

グラフを描かずとも、型の判定だけで答えの場所が決まった(値の計算は 点だけ)。

判定の手順はいつも同じだ。①平方完成して軸を出す ②軸が定義域の左外・中・右外のどれかを見る ③型に応じて最大最小の場所を決める ④その点の値を計算する。

この 型の整理は次の「軸が動く」「定義域が動く」問題の場合分けそのものでもある。 が入って場所が動いても、起きていることはこの 型の切り替えにすぎない。

ポイント

  • 平方完成 → 頂点 → 定義域でグラフを読む
  • 頂点が範囲の外なら、範囲内で単調(端で最大・最小)
  • 上に凸なら頂点で最大、下に凸なら頂点で最小

よくある間違い

  • (2)で頂点が定義域の外なのに、頂点で最小としてしまう
  • 端の値を計算し忘れる
  • 上に凸(1)で頂点を最小と誤る(上に凸なら頂点は最大)

問7軸が動く場合の最小値

★ 基礎最大・最小場合分け

問題

を定数とする。2次関数 ()の最小値を、 の値で場合分けして求めよ。

ヒントを見る

頂点(軸 )が によって左右に動く。定義域 に対して、軸が『左の外・範囲の中・右の外』のどこにあるかで、最小をとる場所が変わる。この3つで場合分けする。

解答・解説

方針

を平方完成すると 。頂点は で、 の値で軸 が左右に動く。定義域 は固定で、軸だけが動く。最小値は『軸が定義域のどこにあるか』で変わる:①軸が左外、②軸が範囲内、③軸が右外、の3つに場合分けする。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) と平方完成すると、軸は になる。 が動けば軸も動く。

定義域 は固定。だから「動く軸が、固定された窓のどこにいるか」で場合分けする。

  • 軸が窓の左外()→ 窓の中は増加 → 最小は左端
  • 軸が窓の中()→ 最小は頂点
  • 軸が窓の右外()→ 窓の中は減少 → 最小は右端

場合分けとは つの型を の範囲で表すことである。

公式軸が動く最大・最小:軸が定義域の左外・中・右外のどこかで場合分け

平方完成する。

頂点は 、軸 。下に凸で、 の値によって軸が左右に動く。定義域 は固定。軸の位置で3つに場合分けする。

① 軸が左外()

xyOx = a最小2
(i) a < 0(例: a = −1)。軸が左外なので x = 0 で最小

軸が定義域より左にあると、範囲内でグラフは右上がり。最小は左端 。

② 軸が範囲内()

xyOx = a最小2
(ii) 0 ≤ a ≤ 2(例: a = 1)。頂点で最小

軸(頂点)が定義域の中にあるので、頂点で最小。

③ 軸が右外()

xyOx = a最小2
(iii) a > 2(例: a = 3)。軸が右外なので x = 2 で最小

軸が定義域より右にあると、範囲内でグラフは右下がり。最小は右端 。

まとめると、 で最小値3、 で最小値 、 で最小値 。

まとめ:軸が動く問題は『軸が定義域の左外・中・右外』の3パターン。それぞれ、最小がどこ(左端・頂点・右端)になるかをグラフで確認する。

発展。 求めた最小値を の関数と見ると、 つの区間で異なる式をつないだ折れ線的な関数になる()。定数 、放物線、直線という性格の違う つの曲線が、境目で滑らかにつながっている。「最小値を の関数として図示せよ」という発展問題は、この構造を描かせるものだ。

軸が動く型の問題は、 次関数の応用の中心。動くもの(軸)と固定されたもの(定義域)の位置関係を考える。次の問題(定義域が動く)では役割が入れ替わるが、動くものが何であれ、 つの型の切り替えという基本は変わらない。

答

のとき最小値 ()、 のとき最小値 ()、 のとき最小値 ()

別解

場合分けの答えが正しいかを、境目でつながるかで検算できる。 つの式が出た。

  • : 最小値
  • : 最小値
  • : 最小値

境目 で: 左の式は 、真ん中の式に を入れると で、一致

境目 で: 真ん中の式に を入れると 、右の式に を入れると で、一致

つの境目で値がつながった。

なぜつながるべきか。軸 が連続的に動くとき、最小値も飛び跳ねずに連続的に変わるはずだからだ。もし境目で値が食い違ったら、どこかの場合の式が間違っているという強い証拠になる。

この検算は 分で終わり、場合分け問題の計算ミス(符号の取り違え、端の値の誤計算)をほぼ確実に捕まえる。場合分けの答えを出したら、必ず境目で照合する。これを習慣にすれば、 が入る問題への不安はだいぶ減る。

余談だが、境目の と をどちらの場合に入れるか(等号の位置)は、どちらでもよい(境目では つの式が同じ値を与えるから)。等号の置き場所に悩む必要はない。

ポイント

  • 軸が動く最小値は『軸が定義域の左外・中・右外』の3場合分け
  • 軸が左外 → 左端、中 → 頂点、右外 → 右端 で最小
  • 各場合、下に凸のグラフをかいて確認する

よくある間違い

  • 場合分けの境目()の扱いを間違える
  • 軸が外のとき頂点で最小、としてしまう(範囲内は単調)
  • 場合分けした後、最小値だけ書いて「そのときの 」を書かない

問8定義域が動く場合の最小値

★ 基礎最大・最小場合分け

問題

を定数とする。2次関数 ()の最小値を、 の値で場合分けして求めよ。

ヒントを見る

今度は頂点が固定で、定義域という『窓』が とともに動く。窓が頂点より左・頂点を含む・頂点より右、の3つで最小をとる場所が変わる。図で窓を左右にスライドさせて考えよう。

解答・解説

方針

今度は逆。放物線 (頂点 固定)はそのままで、定義域 のほう( で決まる幅2の窓)が左右に動く。最小値は『頂点 が、動く窓のどこにあるか』で変わる。窓が頂点より左にある・頂点を含む・頂点より右にある、の3つに場合分けする。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 今度は逆で、軸が固定、定義域が動く。

の軸は (固定)。定義域は という幅 の窓が とともに左右にスライドする。考え方は前問と同じ。「軸 が、動く窓のどこにいるか」で場合分けだ。

  • 窓が軸より左(、つまり )→ 最小は窓の右端
  • 軸が窓の中(、つまり )→ 最小は頂点
  • 窓が軸より右()→ 最小は窓の左端

「動くのは軸か窓か」を最初に見極めるのが、この 題の分かれ目である。

公式定義域(窓)が動く:頂点が窓の左・中・右のどこにあるかで場合分け

平方完成する。

頂点 、下に凸で固定。定義域 (幅2の窓)が によって左右に動く。頂点 が窓のどこにあるかで場合分けする。

① 窓が頂点より左(、つまり )

xyO最小aa+2
(i) a < 0(例: a = −1)。定義域が軸より左にあり、右端で最小

窓全体が頂点の左にあると、範囲内でグラフは右下がり。最小は右端 。

② 窓が頂点を含む()

xyO最小aa+2
(ii) 0 ≤ a ≤ 2(例: a = 1)。軸が定義域内にあり、頂点で最小

頂点 が窓の中()にあるので、頂点で最小。

③ 窓が頂点より右()

xyO最小aa+2
(iii) a > 2(例: a = 3)。定義域が軸より右にあり、左端で最小

窓全体が頂点の右にあると、範囲内でグラフは右上がり。最小は左端 。

まとめると、 で最小値 、 で最小値1、 で最小値 。

まとめ:前問は『軸が動く』型、こちらは『定義域が動く』。どちらも『頂点(軸)と定義域の位置関係』の3場合分けで、グラフをかいて考えるのは同じだ。

発展。 場合分けの境目 と が意味するのは「軸 が、窓の端にちょうど重なる瞬間」だ。 なら窓は で軸が右端に、 なら窓は で軸が左端に一致する。境目 = 軸が端に触れる と考える。この見方で境目を求めれば、条件式( など)を立てる前に答えが分かる。

最小値を の関数として見ると、()・()・()となり、放物線・水平・放物線という「谷を平らにならした」形になる。動く窓が谷を「すくえる」区間だけ、最小値が一定の になる。図にすると、この構造がよく分かる。

答

のとき最小値 ()、 のとき最小値 ()、 のとき最小値 ()

別解

前問と今回は、見た目は違うがまったく同じ形だ。そのことに気づくと、場合分けの型は つ覚えれば足りる。どちらも問うているのは

「軸(谷底)は、定義域の窓の中にいるか、左にいるか、右にいるか」だけ。動くのが軸でも窓でも、相対的な位置関係しか結果に影響しない。

軸が窓の左 軸が窓の中 軸が窓の右
最小の場所 窓の左端 頂点 窓の右端
前問(=軸) → → →
今回(=窓) → → →

軸が窓の左にあれば、窓の中は右上がり(単調増加)。だから窓の左端が最小になる。軸が右なら逆。軸が中にあれば頂点が最小。

行目と 行目で の条件が入れ替わって見えるのは、「 が何を表すか」が違うだけだ。図で見れば同じ 型である。

境目の検算も忘れずに。 で: 窓の右端の式 、頂点の式 で、一致。 で: 頂点の 、左端の式 で、一致。

「動くのは何か」ではなく「軸と窓の相対位置」で考える。こう考えると、場合分けを つの型にまとめられる。

ポイント

  • 定義域が動く最小値も、頂点と窓の位置関係で3場合分け
  • 窓が頂点の左 → 右端、頂点を含む → 頂点、右 → 左端 で最小
  • 頂点は固定、動くのは定義域の窓

よくある間違い

  • 窓の左端・右端どちらで最小になるかを取り違える
  • 場合分けの境目の の値を間違える
  • 窓が軸より左のとき「左端が最小」としてしまう(左にあるなら右端が軸に近く、そこが最小)

問9面積の最大値(文章題)

★ 基礎最大・最小文章題

問題

長さ の針金を全部使って、長方形を1つ作る。長方形の縦の長さを とする。

(1) 長方形の面積を とするとき、 を の式で表せ。また、 のとりうる値の範囲を求めよ。

(2) が最大となる の値と、そのときの の値を求めよ。

ヒントを見る

周の長さから『縦+横』が決まる → 横を で表す。面積を の式にすると2次関数。 の変域(長さは正)に注意して、平方完成で頂点(最大)を求める。

解答・解説

方針

文章題はまず面積 を の式で表す。針金24cmで長方形を作るので、周の長さが24。縦 なら、縦2本と横2本で周が24、つまり縦+横 、横 。

面積 は2次関数。平方完成して、頂点で最大値を求める。 の範囲(定義域)も忘れずに。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 文章題は「式を立てる」までがいちばん大事だ。

針金の長さ は長方形の周。縦 なら「縦 横 周の半分 」だから、横は 。

次関数になった。あとは最大を求めるだけだ。もうひとつ大事なのが変域。長さは正だから かつ 、つまり 。これを書き忘れると減点される。

xSO最大 36612
S = −(x−6)² + 36(0 < x < 12)

(1) 針金24cmが長方形の周。縦2本+横2本 なので、縦+横 。

縦が なら横は 。面積は縦×横で

定義域は、縦も横も正でなければならないので

つまり 。

(2) を平方完成する。

頂点 、上に凸。頂点 は定義域 の中にあるので、 のとき最大値 。

まとめ:面積の文章題は『 を の式にする → 定義域を決める → 平方完成 → 頂点で最大』の流れ。 の範囲(縦も横も正)を必ず添える。

発展。 変域 の両端が含まれない()ことに注意したい。 や では長方形が潰れて図形にならないからだ。幸い最大値をとる は変域の内側なので影響しないが、もし最大が端で起きる問題なら「端が含まれないので最大値なし」という答えもありうる。変域の端の吟味は文章題の作法である。

逆の問題も考えられる。「面積が一定のとき、周が最小になるのはどんな長方形か」を考えると、答えはやはり正方形だ。「同じ面積なら正方形が最も周が短い」という双対的な事実は、シャボン玉が球になる理由(同じ体積で表面積最小)と同じ原理につながっている。自然界はこうした最適化を「自動的に」解いている。

答

(1) 、 (2) のとき最大値

別解

答えは「 で最大」で、縦 、横 の正方形だ。これは偶然ではない。

周の長さが決まっているとき、面積が最大になるのは正方形だ。これは、 数の和が一定なら、 数が等しいときに積が最大という一般法則の一例である(相加平均と相乗平均の関係)。

数値で確かめよう。和が になる組の積は

縦 横 面積

まん中(等しいとき)が最大で、偏るほど積は小さくなる。平方完成 も同じことを言っている。 は「 からのずれの 乗」で、ずれるほど面積が減る。 から「ずれの 乗」を引く形になっている。これが最大値 の意味だ。

この「和一定なら等しいとき積が最大」は、面積・体積の最適化問題で繰り返し現れる(数IIの箱の容積、数IIIの最適化)。答えが対称な形になったら、もとの問題に対称性がある。この見方は検算にも次の問題の予測にも使える。

ポイント

  • 文章題はまず面積 を の式にする
  • 周24 → 縦+横 、横
  • 定義域(縦も横も正)を決めてから、平方完成で頂点を求める

よくある間違い

  • 周24をそのまま縦+横とする(正しくは して12)
  • 定義域 を書き忘れる
  • 横の長さを とする(周の半分 から引く)

問102次関数の決定(頂点・軸の条件)

★ 基礎2次関数の決定

問題

(1) グラフの頂点が点 で、点 を通る2次関数を求めよ。

(2) グラフの軸が直線 で、2点 、 を通る2次関数を求めよ。

ヒントを見る

(1)頂点がわかっているなら の形から出発する。通る点を代入して を決める。(2)軸がわかっているなら で は既知、2点で と を。

解答・解説

方針

2次関数を決めるには、条件に合う形を選んで、通る点を代入する。(1)頂点がわかっているなら、 の形に頂点を入れて、あとは通る点で を求める。(2)軸がわかっているなら ( は軸)の形。2点を代入して を求める。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 次関数を決めるには未知数 つ( または )を決める必要がある。だから条件も つ要る。

与えられた条件に合わせて、式の形を選ぶのがコツだ。

  • 頂点が分かっている → の形で書けば、 が即座に埋まり、残る未知数は だけ( 点通れば決まる)
  • 軸だけ分かっている → が埋まり、未知数は と ( 点通れば決まる)

条件の形に合った式を選べば、連立方程式が最小限になる。

xyO頂点 (2, −1)(0, 3)
(1) 頂点 (2, −1) で点 (0, 3) を通る放物線
公式頂点 既知 → 。通る点を代入して を決める

(1) 頂点が なので、 に を入れる。

点 を通るので、 を代入して を求める。

より 。よって

(2) 軸が なので、 の 。

2点 、 を代入する。 から 。 から 。引き算すると 、、。よって

まとめ:2次関数の決定は『わかっている条件に合う形を選ぶ』のがコツ。頂点や軸がわかれば の形、あとは通る点を代入して 等を求める。

発展。 「未知数の数 必要な条件の数」という勘定は、あらゆる決定問題の基本だ。 次関数は 未知数だから 条件、直線()は 未知数だから 条件( 点で決まる)、円( 未知数)も 点で決まる。「いくつ決めれば形が定まるか」= 自由度という見方は、図形の決定問題すべてに通じる。

頂点の条件は つ分( と )の情報を含むので、あと 点でよい。条件の「重さ」が違うのだ。 点を通る、という条件は つの軽い条件。条件の重さを見積もってから式の形を選ぶ、という段取りが、計算を軽くする。

答

(1) () (2) ()

別解

「どの形の式を使うか」の選択基準を整理しておこう。これが 次関数の決定問題の全体像だ。

与えられた条件 使う式 残る未知数
頂点 のみ( 点で決定)
軸 ( 点で決定)
軸との交点 のみ( 点で決定)
一般の 点 ( 点で決定)

(1) 頂点 が与えられている → 頂点形一択。

を代入: → 。答え 。未知数 つ、方程式 本なので、すぐに終わる。

もしこれを一般形 でやったら、頂点の条件を「」「頂点の が 」と 本の式で書かなければならず、連立が 元になって大変になる。

(2) 軸 → 。 点を代入して の連立( 元)を解く。

条件の形に合わせて式を選ぶ。この 手の判断で、計算量が数倍変わる。「 点なら一般形、頂点や軸なら頂点形」と反射的に選べるようになりたい。

ポイント

  • 頂点がわかる → に頂点を入れ、通る点で
  • 軸がわかる → 軸として、2点で
  • 条件に合う形を選ぶのが決定のコツ

よくある間違い

  • 軸 を とする(正しくは )
  • 点を代入する式を間違える
  • 頂点が分かっているのに一般形で立てて、連立が3元になり計算が膨らむ

問112次関数の決定(3点を通る条件)

★ 基礎2次関数の決定連立方程式

問題

グラフが3点 、、 を通る2次関数を求めよ。

ヒントを見る

3点なら に順に代入して3つの式を作る。 の点があれば がすぐに決まる。そこから残り2式を連立する。

解答・解説

方針

3点を通る2次関数は の一般形を使う。3点を代入すると、 の3つの式(連立方程式)ができる。これを解く。

特に を通る点があると、 で がすぐ求まって、あとがラクになる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 点しか情報がない。頂点も軸も分からないので、一般形 で立てる。

未知数は の つ。 点を代入して、 本の方程式を作る。

本目で がすぐに決まるのは、通る点に があるからだ。 の点から が直接分かる。残り 本の連立を解けば が出る。

xyO(0, 1)(1, 2)(2, 7)
3点 (0, 1)、(1, 2)、(2, 7) を通る放物線 y = 2x² − x + 1
公式3点を通る → に3点を代入し、連立で

① 一般形に3点を代入する。 一般形 を使う。

3点を代入する。 から

から

から

② 連立を解く。 を残り2式に入れると

下の式を2で割ると 。上の式との差をとると

を に入れて 。よって

まとめ:3点通過は『一般形に3点代入 → 連立を解く』。 の点から が先に決まると、残りが2元連立になって解きやすい。

発展。 答えが出たら必ず 点を代入し直す。 に を入れると となる。 点すべてで一致して初めて確定だ。連立の計算ミスはこの検算で確実に捕まる。

「 点を通る 次関数はただ つ」という一意性は、より一般の補間の理論( 点を通る 次関数がただ つ)につながる。データから曲線を復元する技術(ラグランジュ補間)の最小例が、この問題である。

答

別解

が等間隔()に並んでいるとき、階差(差の差) から がすぐに出る。 の値を並べて、隣どうしの差をとる。

ここで使う事実は、 が ずつ増えるとき、 次関数の 階差は必ず になるということだ。

が連立なしで決まった。あとは ( の点)、 は を代入して から 。

連立ルートと同じ答えだ。

なぜ 階差が になるのか。 で、 階差は ( の 次式)になる。もう一度差をとると、 次式の差は定数 になる。 次を 回差分すると定数になる。微分を 回して定数になるのと同じ構造だ。

この方法は、 が等間隔のときだけ使える近道だが、 を検算する手段としては常に有効だ。連立を解いた後、階差で を確かめれば計算ミスが捕まる。

ポイント

  • 3点通過は一般形 に3点を代入
  • から が先に決まる
  • 残り2点で の連立を解く

よくある間違い

  • 代入した式(連立)を解くときの計算ミス
  • 一般形でなく頂点形を使い、条件が足りなくなる
  • の代入で が即決することに気づかず、連立を 元のまま解く

問12置き換えによる最小値

★ 基礎最大・最小置き換え

問題

関数 の最小値と、そのときの の値を求めよ。

ヒントを見る

をひとかたまり()と見ると、 の2次関数になる。ただし なので だ。この範囲での最小を平方完成で求める。最後に から に戻すのを忘れずに。

解答・解説

方針

は があるが、 と置きかえると という2次関数になる。ただし、 は0以上()であることに注意する。だから の定義域は 。この範囲で の2次関数の最小を求め、そのときの から を出す。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) と しかないので、 をひとかたまりと見れば 次関数だ。

とおくと

見慣れた 次関数になった。ここでは、 の変域を確認することが最も大事だ。 は 乗だから 。この制限を忘れると、あり得ない で最小値を出してしまう。今回は最小を与える が の中にあるので安全だ。

tyO最小 21
t = x²(t ≥ 0)とおくと y = (t−1)² + 2
公式置きかえ のとき 。この範囲で の2次関数を調べる

と置きかえる。ここでは、 は必ず0以上であることが大事だ。

すると なので

これを平方完成する。

頂点 、下に凸。頂点 は定義域 の中にあるので、 で最小値2。最後に に戻す。 から 。よって のとき最小値2。

まとめ:置きかえのポイントは という定義域を必ずつけること。これを忘れて を自由に動かすと、間違った答えになる。最後に から を戻すのも忘れずに。

発展。 の制限が答えに影響する場合も見ておこう。もし なら、 の頂点は だ。だが なのでこの頂点は使えない。 の範囲では単調増加なので、最小は端の ()で になる。変域の外の頂点は無効だ。定義域つき最大最小の考え方が置き換え問題でそのまま使える。

この関数 のグラフは、 軸対称で谷が つある「W字型」。 は谷ではなく山()で、両側の が谷になる。置き換えの計算がこの形を正確に言い当てている。 次関数のグラフの姿を、 次関数の知識だけで捉えたことになる。

答

のとき最小値

別解

置き換えをせず、 のまま平方完成することもできる。これなら に戻し忘れるミスがそもそも起きない。 の部分を、 について完全平方にする。

この形から直接読める。 なので

等号は 、つまり のとき。最小値は 。

を経由しないので、「 に戻し忘れる」というミスが起きない。これがこの書き方の最大の利点だ。置き換えルートでは「 で最小」まで出して安心してしまい、 という答えを書き忘れるミスがよく起きる。

答えが と つになることにも注意したい。 を満たす は と の つある。 から に戻すとき、 つの に つの が対応する(この関数が偶関数で、 軸対称だからだ)。

置き換えは「見通しをよくする」、直接平方完成は「戻し忘れを防ぐ」という利点がある。好きな方でよいが、 の変域と への復元という つの注意点は、どちらのルートでも意識しておきたい。

ポイント

  • の関数は と置きかえて2次関数に
  • の定義域を必ずつける
  • 最後に から を戻す( なら )

よくある間違い

  • の定義域を忘れる
  • の最小で止めて、 に戻し忘れる
  • の 解のうち片方だけ答える(偶関数なので で対)