問1置換積分(指数)
問題
不定積分 を求めよ。
ヒントを見る
の肩に 、その手前に がある。肩の微分がすぐ隣にある形は、置換積分を使う目印だ。肩を新しい文字とおいてみよう。
解答・解説
方針
とおくと 。ちょうど がそろっているので、 になる。置換積分。
解答
⓪ 発想(どう考え始めるか) 被積分関数に「中身 」と「その微分 」がセットで入っているので、置換積分を使う。
とおくと 。式の中の がそっくり に置き換わって
置換積分では中身と中身の微分のペアを探すことだけに注目すればよい。
① 置きかえる。 とおくと 、すなわち 。
② の積分にする。 がそのまま になる。
③ に戻す。
まとめ:置換積分は「中身を とおき、その微分 がそろっているか見る」。ここは がぴったり。 と簡単になり、最後に に戻す。 の逆をたどっている。
発展。 係数がぴったりでない場合の調整も知っておきたい。 なら でなく しかないが、 と定数倍で埋め合わせできる。定数の過不足は調整できるが、 の過不足は調整できない( 単体は高校の関数では書けない有名な例)。この区別で、置換を使える範囲が決まる。
「セットが揃っているか」を見る目は、()、()など、この単元の置換問題すべてで共通して使う。
別解
積分は「微分の逆演算」である。この原点に立ち返ると、置換積分が何をしているかが分かる。答えの候補 を微分してみる。合成関数の微分(外はそのまま、内側の微分を掛ける)で
これは被積分関数そのものだ。だから 。
つまり置換積分は、合成関数の微分を逆向きにたどる計算である。微分では「内側の微分 が自動で出てくる」が、積分では「 が最初から用意されているかを確認して、外側だけ積分する」ことになる。同じ連鎖律を、逆向きに使っている。
この見方の実用点は検算にある。積分の答えを出したら必ず微分して元に戻るか確かめる。微分は機械的にできるので、積分の答えの正誤は自分で完全に判定できる。積分が「答え合わせ付きの計算」であることは、この単元最大の安心材料だ。
ポイント
- (中身)とおき 。
- がそろっていれば置換できる。
よくある間違い
- の関係を作らず を機械的に へ替える
- の積分を のように「割って」処理する(積分に商の逆公式はない)
- 最後に を へ戻し忘れる・積分定数 を落とす