数学II / 図形と方程式

図形と方程式 ★★★ 応用の問題 全8問

入試標準レベル。複数の考え方を組み合わせる

難易度: ★ 基礎·★★ 標準·★★★ 応用·★★★★ 難関·実戦編·最難関編

  1. 対称点を使う最短経路
  2. 中心が直線上にある円
  3. 円外の点からの接線
  4. 2円の交点を通る円
  5. 点と動直線の距離の最大
  6. 弦の長さから直線を決める
  7. 三角形の外心と外接円
  8. 2円の共通弦

問1対称点を使う最短経路

★★★ 応用対称点最短経路

問題

2点 、 がある。 軸上を動く点 について、 が最小となる の座標と、そのときの最小値を求めよ。

ヒントを見る

のままでは最小が見えない。どちらかの点を 軸で折り返すと、折れ線がまっすぐな 本にならないか。

解答・解説

方針

折れ線の最短は「まっすぐ」にするのがコツ。 を 軸で折り返した点 を作ると、 なので 。これが最小なのは 、、 が一直線のとき。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 折れ線 の最小は、まっすぐに伸ばすのがコツだ。曲がったままでは最短が見えない。

を 軸で折り返した点 を作る。すると になる。だから だ。

が最小なのは、 と を結ぶ直線が最短のとき。対称移動で折れ線を直線に変える。これが最短経路問題の基本の発想だ。

重要直線上を動く点での折れ線の最短:一方を直線で折り返し、対称点と他方を結ぶ直線を使う

を 軸に関して折り返すと 。 は 軸上なので 。したがって

これが最小になるのは、、、 が一直線に並ぶとき。直線 を求める。傾きは 、 を通るので 。

軸()との交点は 、。よって 。最小値は の長さ。

xyOABA'P
A を x 軸で折り返した A' と B を結ぶ直線が x 軸を切る点が P

発展。 定点 、 からの距離の和 が一定である点 の集まりは、、 を焦点とする楕円になる。

を小さくするとはこの楕円をだんだん縮めることだ。 軸に初めて触れる瞬間の楕円が、 軸に接する。その接点がいまの だ。

楕円の接線は 焦点への線と等しい角をなす。だから接点 では入射角と反射角が等しい。折り返しで等角になるのと同じことを、楕円の側から見ている。

答

、最小値

別解

別解:Pを座標で動かし、微分で最小を出す(得意な人向けの解析ルート)。 対称点を使わず、 とおいて を の関数として直接最小化する。

微分して とする。

移項して両辺を 乗すると 。展開して整理すると 、すなわち 。 を解くと (もう一方の は の 項が同符号で にならず不適)。よって 、最小値は 。

対称点で幾何的に一直線にする本解と、距離の和を関数とみて谷を微分で探す別解。同じ 、最小値 に到達する。

ポイント

  • 折れ線の最短 → 対称点で『まっすぐ』にする。
  • 最小値は対称点と相手を結ぶ線分の長さ。

よくある間違い

  • を の式にして最小を探し、 つの根号の和の処理で手が止まる。
  • と の両方を折り返してしまい、対称点が つできて直線が引けなくなる。
  • 最小値は線分 の長さなのに、 の座標を求めた時点で答えたつもりになる。

問2中心が直線上にある円

★★★ 応用円の方程式

問題

中心が直線 上にあり、2点 、 を通る円の方程式を求めよ。

ヒントを見る

『中心が直線 上にある』を、文字 つで表現できるか。あとは『 点から等距離』を式にすれば決まる。距離は 乗のまま比べると楽。

解答・解説

方針

中心は 上なので とおける。中心から2点までの距離が等しい(どちらも半径)ことから を求める。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 中心が直線 上にある。だから中心は と 文字で書ける。未知数が減るのが大きい。

半径は「中心から円周上の点までの距離」だ。いま円周上の点として 点が分かっている。中心から 点までの距離はどちらも半径で、等しい。

この「 点までの距離が等しい」を の方程式にする。条件で中心を 文字にし、等距離条件で解く、これが発想だ。

重要中心が直線上 → 中心を1文字でおき、2点までの距離が等しい条件で決める

中心は 上なので とおく。中心から2点までの距離(半径)が等しいので、2乗して比べる。

展開して整理する。左辺 、右辺 。

中心は 。半径の2乗は 。

xyO(0,2)(4,0)中心
中心は直線 y=x 上。2点を通る円

発展。 円を つに決めるには、独立な条件が つ要る。中心の座標 つと半径 つ、あるいは一般式 の 、、 の つだ。

この問題では「 点目を通る」「 点目を通る」で条件が つ、「中心が 上」で つ、合わせて つ。だからちょうど円が つに定まる。

条件が つなら円は 通りに決まらず、 文字ぶんの自由度が残る。条件の個数を数えるだけで、答えが一意かどうかを見通せる。

答

別解

別解:垂直二等分線との交点で中心を出す(図でつかむルート)。 円の中心は通る 点から等距離にある。 点から等距離の点全体はその 点を結ぶ線分の垂直二等分線だ。だから中心はこの垂直二等分線の上にある。

点 、 の中点は 。この 点を結ぶ線分の傾きは 。垂直二等分線はこれに垂直だから傾き で、 を通る。式は 、すなわち 。

中心はこの垂直二等分線と、与えられた直線 の両方に乗る。連立して 、、。中心 。半径の 乗は 。

中心を 文字で置いて等距離を解く本解に対し、こちらは「等距離の点=垂直二等分線」という図形の事実を使う。同じ円 が出る。

ポイント

  • 中心の条件(直線上など)は、中心を1文字で表すと式が減る。
  • 『2点までの距離が等しい』=半径が等しい、を2乗で立てる。

よくある間違い

  • 中心を と置くべきところ、 を使わず中心を の 文字に置き、条件が足りず解けなくなる。
  • 点までの距離を根号のまま等号で結び、両辺を 乗せずに計算を重くする。
  • 半径の 乗を求め忘れ、中心 だけを答えて円の方程式を書かない。

問3円外の点からの接線

★★★ 応用円の接線

問題

点 から円 に引いた2本の接線の方程式を求めよ。

ヒントを見る

接線を『点 を通る傾き の直線』とおいて、接する条件を中心からの距離で書く。答えの本数が足りないときは、傾きで表せない直線を見落としていないか疑うこと。

解答・解説

方針

接線は点 を通る直線。傾き とおいて式を作り、「中心との距離=半径」から を決める。 軸に平行な場合の見落としに注意。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 点 は円の外にある。円上の点での接線公式は、接点が分からないと使えない。

そこで接線を「 を通る傾き の直線」とおく。円に接する条件は「中心との距離=半径」。これを の方程式にして解く。

傾き で表せない直線が つある。 軸に平行な縦の直線だ。これを別に確認するところまでが一組だ。

公式円外の点からの接線:接線とおいて「中心と直線の距離=半径」で傾きを決める

接線を 、すなわち とおく。中心 からの距離が半径 に等しい。

両辺2乗して整理する。

のとき 。 のとき 、整理して 。

xyO(4,2)
点(4,2)から引いた2本の接線

発展。 円外の点から引いた 本の接線は、その点と中心を結ぶ直線に関して線対称で、長さも等しい。 本のなす角は、点が中心から遠いほど小さく、円に近いほど大きい。

では「 本の接線がちょうど直角に交わる」のはどんな点か。中心からの距離を 、半径を とすると、直角になるのは のとき。そういう点は半径 の同心円上に並び、これを準円という。 の準円は だ。

いまの点 は中心からの距離が で、 より遠い。だから 本の接線は直角より鋭い角で交わる。準円の考えは楕円にも引き継がれ、 の直交する 接線の交点は の上に並ぶ。

答

、

別解

別解:2接線をまとめて1つの式で出す(得意な人向けの視点)。 円 と外部の点 について、そこから引いた 本の接線は次の つの式にまとまる。

ここで 、。代入すると

左辺へ移して整理すると、

これが だから 。 本の接線 、 が一度に出る。傾きで場合分けする本解と同じ答えだが、この式は縦の接線も自動で含むので、 軸平行の見落としが原理的に起きないのが利点だ。

ポイント

  • 接線=通る点を使って傾きでおき、距離=半径で 。
  • は2次方程式になり、ふつう2つの接線が出る。

よくある間違い

  • 接線を の形に直さず、中心からの距離の分母 を取り違える。
  • を で割ってしまい、 に対応する接線 を落とす。
  • 傾き が 本しか出ないとき、 軸に平行な接線を見落としていないか確認しない。

問42円の交点を通る円

★★★ 応用2円の交点束

問題

2つの円 と の交点を通り、原点 を通る円の方程式を求めよ。

ヒントを見る

円の交点を通る図形たちを、交点の座標を求めずにまとめて表す書き方があった。それに『原点を通る』の条件を足せば つに決まる。

解答・解説

方針

2円の交点を通る図形は2つの式を と組み合わせた「束」で表せる。原点を通る条件で を決める。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 円の交点を通る図形は、交点そのものを求めなくても表せる。 円の式を 、 として、 とおく。これを「束」という。

なぜ交点を通るのか。交点では かつ だから、 も になる。 が何であっても交点を通る。

あとは を動かし、条件(原点を通る)に合う つを選ぶ。交点を通る図形族を、パラメータ の束でまとめて表せる。

重要2円の交点を通る図形の束:(、 は2円)

① なぜ が交点を通るのか。 2円の交点では かつ が同時に成り立つ。すると、どんな でも 。つまり は の値によらず必ず2つの交点を通る。 を1つ選ぶごとに、交点を通る図形が1つ決まる。

2円を 、 とすると、交点を通る図形は

② 原点を通る条件で を決める。 を代入する。

③ を戻す。

xyO
2円(青)の交点を通り原点を通る円(赤)

まとめ:交点では2円の式がどちらも だから、 は を変えても必ず交点を通る。あとは「原点を通る」など1つの条件で を決めれば、求める図形が出る。

発展。 一直線上にない 点を通る円は、ただ つに決まる(三角形の外接円と同じ事実)。ここでは 交点と原点の 点が、その円を決めている。

点 を通る円は、行列式でも書ける。第 行を 、下の 行に 点の値を並べた 次の行列式を とおくと、その 点を通る円の方程式になる。

束は「 交点を通る」ところまでで 文字の自由度を残し、原点通過の 条件でそれを消す。 点あれば円が一意、 点なら 文字残る、という自由度の勘定が円の決定の芯だ。

答

別解

別解:交点を実際に求めて円を決める(手を動かす確実なルート)。 束を使わず、 円の交点を直接求める。 円の式を引くと 、整理して 、。 を に入れて 、。交点は と 。

この 交点は 軸について対称だ。 点 、、原点はどれも 軸に関して対称な配置なので、求める円の中心は 軸上にある。中心を とおく。

原点を通るから半径の 乗は 。交点 を通るから 、、。中心 、半径 。円は 。

束でまとめて選ぶ本解に対し、こちらは交点を出して図形の対称性で中心を絞る。同じ円 に着く。

ポイント

  • 2円の交点を通る図形 → の束で表す。
  • 通る点を代入して を1つに決める。

よくある間違い

  • を に展開し損ね、束の式や代入で符号を誤る。
  • 原点 を代入する条件式 を立て違え、 の値を取り違える。
  • を戻したあと の全体を整理せず、 に直し切れない。

問5点と動直線の距離の最大

★★★ 応用点と直線の距離

問題

定点 を通る直線 について、原点 から までの距離の最大値を求めよ。

ヒントを見る

距離が最大になる の向きを、図でいろいろ試してみよう。原点からの距離はある長さを決して超えない。その上限が何の長さかを考えると、答えになる。

解答・解説

方針

はいつも を通る。原点から への距離は、 が に垂直なとき最大になり、その値は の長さに等しい。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 直線 はつねに を通り、向きだけが変わる。原点 から に下ろした垂線の足を とすると、距離は だ。

だから、 は直角三角形 の斜辺 より短い。つまり距離は を超えない。等しくなるのは が に重なるとき、すなわち が に垂直なときだ。動く距離を固定線分 で上から抑える、これが発想だ。

重要定点 を通る直線と点 の距離の最大は (直線が に垂直なとき)

直線 はつねに を通る。原点 から に下ろした垂線の足を とすると、距離は 。直角三角形 ()で は斜辺 より短い。等しくなるのは が に重なるとき、つまり のとき。

よって最大値は の長さ。

xyOP(2,1)
ℓ⊥OP のとき距離が最大=OP

発展。 が のまわりで回るとき、垂線の足 はどこを動くか。つねに だから、 は を直径とする円の上を動く(直径に立つ角は直角、というタレスの定理)。

この円の直径は 。だから は から まで、すべての値をとる。 が原点を通るときは で距離 、 が に垂直なときは で距離 が最大だ。

最大だけでなく最小 まで、 枚の円ですべて読める。「定点を通る直線と別の 点の距離は、 以上その 点間の距離以下」という一般の事実の、これは具体例だ。

答

別解

別解:距離を式にして、最大を判別式で出す(得意な人向けの解析ルート)。 を通る直線を 、すなわち とおく。原点からの距離は

とおくと 、整理して 。この の 次方程式が実数解をもつ条件は、判別式が 以上:

だから の最大は 、距離の最大は 。このとき すなわち 、 で、 は に垂直だ( の傾き との積が )。縦の直線 は距離 なので最大ではない。

幾何で を上限とする本解と同じ最大値 。距離の 乗が動ける範囲を判別式で押さえる見方だ。

ポイント

  • 『定点を通る直線と、ある点の距離の最大』は、2点間の距離そのもの。
  • 最大は 直線 ⊥(2点を結ぶ線)のとき。

よくある間違い

  • 距離を の式で最大化しようとして、 の処理が重くなり手が止まる。
  • 縦の直線 の距離 を最大と早合点する( なので最大ではない)。
  • 最大値が の長さそのものだと気づかず、直線を立ててから距離を出す遠回りでミスする。

問6弦の長さから直線を決める

★★★ 応用弦の長さ

問題

円 が直線 から切り取る弦の長さが であるとき、定数 の値を求めよ。

ヒントを見る

弦の半分・半径・中心からの距離で直角三角形。長さの条件から逆に『中心と直線の距離』が決まり、それがそのまま の方程式になる。

解答・解説

方針

弦の長さの公式 を使う。弦の長さが与えられているので、逆に中心と直線の距離 が求まり、そこから が出る。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 弦の長さは公式 で表せる( は中心と直線の距離)。ふつうは から弦の長さを出す。

この問題は逆だ。弦の長さのほうが与えられている。だから公式を逆向きに使い、 を先に逆算する。

求めた を、点と直線の距離の公式で の式として書く。それを解けば が出る。公式を逆に使って未知の距離を求める、これが発想だ。

公式弦の長さ ( は中心と直線の距離)

半径 。弦の長さが なので

一方、中心 から直線 までの距離は

これが に等しいので

xyO
弦の長さ 2√3 になる2本の直線(k=±√2)

発展。 弦の長さ は、弦の半分・半径・中心距離が作る直角三角形(三平方の定理)から出る。中心距離 が なら弦は直径で最長 、 なら弦は に縮んで直線は接する。

は を変えると平行に動く直線の族だ。弦の長さは中心距離 だけで決まるから、同じ長さの弦を与える は中心をはさんで対称に つ、いまの になる。

弦の長さは向きでなく「中心からどれだけ離れているか」だけで決まる。円の対称性がそのまま現れている。

答

別解

別解:直線を円に代入し、解と係数で弦を測る(得意な人向けの代数ルート)。 中心距離の公式を使わず、交点そのものを扱う。 を に代入すると

交点の 座標を とすると、解と係数の関係から 、。直線の傾きが なので、 交点の距離の 乗は 。ここで 。だから弦の長さの 乗は 。これが に等しいから 、、。

中心距離で解く本解と同じ 。交点の座標を求めずに、和と積だけで弦の長さを出すのが解と係数のうまみだ。

ポイント

  • 弦の長さ → 中心と直線の距離 を逆算 → 。
  • を で表す(点と直線の距離の公式)。

よくある間違い

  • 弦の長さを直径や半径と混同し、 の と を取り違える。
  • 中心と直線の距離 を立てるとき、直線を の形にせず分母を誤る。
  • から の 値になるのに、 だけ答えて負の側を落とす。

問7三角形の外心と外接円

★★★ 応用外心円の方程式

問題

3点 、、 を頂点とする三角形の外心の座標と、外接円の方程式を求めよ。

ヒントを見る

外心の定義( 頂点から等距離)をそのまま式にする。距離そのものではなく 乗で比べるのがコツだ。立ててみると何が消えるか。

解答・解説

方針

外心は3頂点から等距離の点。各辺の垂直二等分線の交点として求める。あるいは中心 から3点までの距離が等しい式を連立する。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 外心は 頂点から等距離の点だ。外接円の中心だから、 頂点までの距離はどれも半径で、互いに等しい。

そこで中心を とおく。 と の 本を立てる。距離は 乗のまま比べると、 が両辺で消えて 次式になる。

「外心は 頂点から等距離」という定義を、そのまま座標の連立で表す。これが核だ。

定理外心=3頂点から等距離の点(各辺の垂直二等分線の交点)

外心を とおく。 より

より

を入れると 、。外心は 。半径の2乗は 。外接円は

xyOABC外心
外心(3,1)は3頂点から等距離、外接円

発展。 外接円の半径は三角形の 辺 と面積 から でも出る。この三角形は 、、、面積 。代入すると で、外接円の半径 に一致する。

外心は各辺の垂直二等分線の交点でもある。 本の垂直二等分線が 点に集まること自体が、 頂点から等距離の点の存在を保証している。

外心は重心・内心とならぶ三角形の五心の つだ。座標では等距離の連立で、初等幾何では垂直二等分線の交点で、同じ点にたどり着く。

答

外心 、外接円

別解

別解:一般式に3頂点を代入して決める(得意な人向けの視点)。 外接円を とおき、 頂点を代入して を決める。原点 を通るので 。

を代入すると 、。 を代入すると 、 を入れて 、。よって 。平方完成すると 。中心 、半径 。

型で中心を出す本解に対し、こちらは円の一般式に 点を入れて連立するだけ。 が原点なので となり計算が軽い。同じ外心 、外接円 が出る。

ポイント

  • 外心=3頂点から等距離。 型の式で2乗が消える。
  • 外接円の半径は外心から1頂点までの距離。

よくある間違い

  • 外心を「 頂点の平均(重心)」と取り違え、 を答えにする。
  • を根号のまま等号で結び、 乗しないので が消えず式が重くなる。
  • 外心 を出して満足し、外接円の半径(外心から 頂点までの距離)を求めて方程式にするのを忘れる。

問82円の共通弦

★★★ 応用2円の交点弦

問題

2つの円 と の共通弦の長さを求めよ。

ヒントを見る

共通弦が乗っている直線は、 円の式から交点を求めずに直接取り出せる。取り出せたら、あとは片方の円で弦の長さを測る問題に変わる。

解答・解説

方針

2円の式を引き算すると、共通弦を含む直線が出る。その直線と一方の円との交点を求めれば、共通弦の両端がわかる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 共通弦の長さを、 段階で求める。まず共通弦がどの直線に乗っているかを出す。次にその直線と一方の円で、弦の長さを測る。

共通弦を含む直線は 円の式を引くと出る。両端は 円の交点で、どちらの円の上にもあるからだ。引くと 、 が消えて直線が残る。

「 円の差で直線を得る」と「弦を三平方で測る」という つの既習の技を連結する。総合問題だ。

重要2円の式を引くと共通弦の直線 → 円に代入して弦の端点を求める

① なぜ引き算が共通弦になるのか。 共通弦の両端は2円の交点で、どちらの円の上にもある。だから2つの円の式を両方満たし、その差の式も交点で になる。引くと ・ が消えて直線になるので、これが2交点を通る直線=共通弦を含む直線だ。

② 2式を引く。

③ 弦の端点を求める。 共通弦は直線 上。これを1つ目の円 に代入する。

弦の両端は 、。長さは

xyO(4,3)(4,-3)
2円の共通弦は x=4 上、両端(4,±3)で長さ6

まとめ:共通弦の両端は両方の円の上にあるから、2円を引いた式(直線)が共通弦を含む。あとはその直線を円に代入して端点を求め、距離をとれば弦の長さが出る。

発展。 円の式を引いて得た直線 を、 円の根軸という。ある点から つの円それぞれへの方べきが等しくなる、その点の集まりだ。

根軸は 円が交わらなくても定まる。そのときは共通弦ではなく、 円の外にある直線になる。 円が交わるいまの場合だけ、根軸が共通弦を含む直線と一致する。

根軸はつねに 中心を結ぶ線に垂直だ。いまは半径が等しいので、根軸は 中心の垂直二等分線()にもなっている。方べきで 円の位置関係を調べるとき、最初に出てくるのが根軸だ。

答

別解

別解:図の対称性と三平方で測る(図でつかむルート)。 式を引かず、図の形から攻める。 円は半径がどちらも で等しく、中心は と 。共通弦は 中心を結ぶ線分に垂直で、しかもそれに二等分される。

半径が等しいから、共通弦は 中心のちょうど真ん中を通る。 中心の中点は なので、片方の中心 から共通弦までの距離は 。弦の半分・半径・中心距離が直角三角形を作る。半弦の長さは 。共通弦はその 倍で 。

円の式を引く本解に対し、こちらは「等しい半径だから弦は真ん中」という対称性で弦の位置を出す。同じ長さ に着く。

ポイント

  • 共通弦の直線=2円の式の引き算。
  • その直線を円に代入して端点を出し、距離をとる。

よくある間違い

  • 円の式を引くとき定数項 どうしが消えるのを忘れ、 の右辺を誤って の値を取り違える。
  • 共通弦の直線 を求めた時点で満足し、弦の長さを測る 段目に進まない。
  • 弦の端点 を出したあと、長さを 座標の片方 で答え、 倍の にし忘れる。