数学I / 数と式

数と式 最難関編の問題 全8問

東大・京大の最難関レベル。気づきにくい発想や、何段階もの議論が必要な問題

難易度: ★ 基礎·★★ 標準·★★★ 応用·★★★★ 難関·実戦編·最難関編

  1. ニュートンの公式による4乗和
  2. 相反する量の5乗和
  3. 3文字の3乗の恒等式
  4. 条件つき2乗和の最小
  5. 絶対値の和の最小値
  6. 重根をもつ式で割った余り
  7. ネスビットの不等式
  8. 無理数を解にもつ整数係数方程式

問1ニュートンの公式による4乗和

最難関編対称式べき乗和

問題

実数 が 、、 を満たすとき、 の値を求めよ。

ヒントを見る

べき乗和 が与えられている。基本対称式 を先に求めれば、 は から漸化式1本で出せる。 は から、 は から。

解答・解説

方針

基本対称式 を順に求め、べき乗和 の漸化式 で を出す。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) べき乗和 を直接いじるより、基本対称式 を橋渡しにするのが基本だ。

から が決まる。あとは3変数のべき乗和の漸化式 (ニュートンの公式)で、 がすぐに出る。 の具体値を求めにいかない。それがこの型を解くこつだ。

公式3変数のべき乗和 (ニュートンの公式)

① を求める。 。 より

② を求める。 で :

③ を計算する。 :

まとめ: べき乗和は基本対称式を経由すると漸化式で機械的に伸ばせる。 の3つさえ押さえれば、 はすべて漸化式から出る。 を解として求めにいかないことが大事だ。

発展。 実はこの は、 と (黄金比のペア)だ。だから の列 はリュカ数列になっている(前2つの和が次)。同じ漸化式を回すと 。答えの が偶然でないことが分かる。

答

別解

漸化式を「その場で作る」(公式を覚えていない人へ)。 ニュートンの公式を忘れても、方程式から自力で導ける。 が分かった時点で、 は3次方程式

の3つの解だ(解と係数の関係の逆読み)。つまり のどれもが を満たす:

両辺に (それぞれ )を掛けると など。3本を足し上げれば

「解はみな自分の方程式を満たす。だから、べき乗和も同じ漸化式を満たす」。ニュートンの公式の中身はこれだけだ。仕組みごと理解すれば、覚える公式が1つ減る。

ポイント

  • 。
  • ニュートンの公式 。
  • (リュカ数列 )。

よくある間違い

  • を実際に解こうとする。3次方程式を解かなくても、対称式の橋渡しだけで は出る。
  • の最後の項を と混同する( なので実は同じ値になるが、 の式は「」と特別な形で覚えるか、 を正しく使う)。
  • の符号を取り違えて とする。 の展開に戻って確かめる。

問2相反する量の5乗和

最難関編対称式べき乗和

問題

実数 が を満たすとき、 の値を求めよ。

ヒントを見る

を と書くと、 を展開したとき と が現れる。ここから の漸化式が作れるか。

解答・解説

方針

とおくと、 かつ漸化式 ( が の解)で順に計算する。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) を5乗の展開でいきなり求めるのは大変だ。 とまとめて、低い次数から漸化式で積み上げる。

決め手は の展開だ。交差項がちょうど になり、 が出る。あとは から順に まで階段を上るだけ。

重要 のとき は の2解。よって は を満たす

① 漸化式。 より

② 順に計算する。 。。以降は漸化式で

よって 。

まとめ: を とまとめ、 で階段を上る。 そのもの(無理数)を求めず、対称な量だけで完結させるのがこつだ。

発展。 漸化式が整数係数だから、 はすべて整数になる。実は は黄金比の2乗 で、 の列 はリュカ数列の偶数番目()に一致している。無理数のべきの和が律儀に整数を刻む背景には、こういう構造がある。

答

別解

掛け算の組み合わせでまとめて求める(階段を飛ばすルート)。 漸化式で1段ずつ上らなくても、既知の を掛け合わせれば に届く。まず 。次に3乗の展開から

仕上げに を展開する:

よって 、。指数の足し算()と引き算()が同時に現れるのが、この掛け算の性質だ。目的の次数への「近道の組み合わせ」を自分で設計できると、この型はぐっと速くなる。

ポイント

  • 、漸化式 。
  • 。
  • 。

よくある間違い

  • を解の公式で求めて代入する。 の5乗の展開は苦行で、しかも不要。
  • 3乗の展開で交差項を落として とする。正しくは が付く。
  • 漸化式を から回すときに を や と置く。

問33文字の3乗の恒等式

最難関編因数分解恒等式

問題

次の等式を証明せよ。

ヒントを見る

左辺は について3次で対称。 を代入すると左辺はどうなるか? になれば で割り切れる。対称性を使えば残りの因数も見える。

解答・解説

方針

左辺を の多項式とみて を代入すると になる → を因数にもつ。対称性から も因数。次数と係数を合わせて確定する。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 恒等式の証明は、右辺の因数分解された形が「なぜその因数をもつか」を左辺から示すと見通しがよい。

左辺を の多項式とみて、 を代入してみる。 になれば、因数定理から を因数にもつと分かる。左辺は について対称だから、同じ理由で も因数だ。

左辺は3次、 も3次。あとは定数倍を、退化しない1点で合わせれば確定する。

定理因数定理:多項式 が で になるなら は を因数にもつ

① が因数。 左辺を とし、 を代入する:

よって は を因数にもつ。

② 対称性から3因数。 は の入れ替えで不変(対称式)。だから同様に で 、 で になり、 は で割り切れる。

③ 定数倍の決定。 も も、ともに の3次式。 とおき、たとえば を代入すると

より 、。したがって

まとめ: 因数定理で因数を1つ見つけ、対称性で残り2つに広げ、次数の一致から定数倍だけを1点で合わせる。総当たりの展開より、構造(因数と次数)を使う方が短くて確実だ。

発展。 この恒等式に を入れると、左辺は 、右辺は 。つまり有名な「 のとき 」が1行で出る。本問の恒等式はあの公式を一般化したものだ。

答

両辺を展開・因数分解して一致(または を代入して因数 をとらえる)

別解

2文字の同型を踏み台にする(展開を最小限にした直接ルート)。 2文字版の恒等式 は展開1回で確かめられる。これを踏み台に、3文字目を後から入れる。

とおいて、左辺を「 と の2文字」として展開する:

前半は2文字版で 。後半は 。合わせて

最後のかっこは と因数分解できる。よって

因数定理を使わず、既知の2文字版に帰着させて組み立てるルートだ。「複雑な式は、文字を1つ束ねて既知の形に落とす」という手筋は、対称式のあちこちで使える。

ポイント

  • で左辺 → が因数。
  • 対称性で も因数。
  • で定数倍 。

よくある間違い

  • いきなり全展開する。3文字の3次式は項が多く、整理の途中で符号を落としやすい。構造(因数と次数)で攻める。
  • 因数定理で を見つけたあと、「対称性から も」の一言を書かずに飛ぶ。対称式であることが、その根拠。
  • 定数 を決める代入で や を選ぶ。両辺が になって情報が出ない。退化しない値( など)を選ぶ。

問4条件つき2乗和の最小

最難関編最大最小相加相乗

問題

正の実数 が を満たすとき、 の最小値を求めよ。

ヒントを見る

が最小そうだが、それを示すには式を の関数にするとよい。 は固定。 や を で表し、 の動く範囲 で最小を探す。

解答・解説

方針

とおく。。式を の関数として表し、()での値を調べる。式は について減少するので端で最小。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 対称な式だから、 で最小になりそうだと当たりをつける。それを厳密に示すには、(固定)と を使い、式全体を だけの関数にする。

のとき、 の動ける範囲は だ(相加相乗で上限 、等号は )。式が の単調関数なら、端 で最小と決まる。

公式 のとき は (相加相乗 、等号 )

① 式を で表す。 。また

だから、2つ足すと

② の関数として最小を探す。 ()。 が小さくなるほど と の組は急激に大きくなる( の減少よりずっと速い)。よって は減少で、範囲の右端 で最小になる。

③ 値。 を代入する:

よって最小値は ( のとき)。

まとめ: を固定し、 を変数にとって1変数に落とす。範囲 の端で最小、という形で、直感の「」が厳密な形で現れる。対称式の最大最小の基本の方法だ。

発展。 で最小になるのは偶然ではない。 型の「下に凸」な関数を対称な条件で足すと、そろえたとき()が最小になる。ここには、数IIIで学ぶ凸性(イェンゼンの不等式)の考え方が現れている。

答

( のとき)

別解

2乗平均の不等式で1行で示す(得意な人向け)。 実数 について

が成り立つ()。これを に使う。

より 、つまり 。よって

等号は かつ 、すなわち のとき(実現する)。 の関数の増減を調べる必要すらない。「2乗の和は、和の2乗の半分以上」という1本の不等式を使えば、この計算をまるごと省ける。

ポイント

  • 。
  • 式 、 の減少関数。
  • で最小 。

よくある間違い

  • の値 を計算して「対称だから最小」と宣言する。対称性は候補を教えるだけで、証明は別に要る。
  • の範囲 を書かずに進める。範囲がなければ「端で最小」が言えない。
  • が減少である理由を言わない。 を小さくすると が急増する、の一言を添える。

問5絶対値の和の最小値

最難関編絶対値最大最小

問題

実数 に対し とする。 の最小値を求めよ。

ヒントを見る

の和は、 を右に動かすと「左にある点の数 右にある点の数」が傾き。点は100個(偶数)。傾きが をまたぐのはどこか。最小はその区間で、値は左右対称に足せる。

解答・解説

方針

は折れ線で、傾きは が点 を1つ越えるごとに ずつ増える。傾きが負から正に変わる=中央(50番目と51番目のあいだ)で最小。そこでの和を計算する。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) の和 は、下に凸な折れ線になる。 を少し右へ動かすと、 より左にある点への距離は ずつ増え、右にある点へは ずつ減る。つまり、傾き (左の点の数)(右の点の数)だ。

点は の100個(偶数)。 では左に50個・右に50個で傾き 。ここが平らな底で、最小になる。

あとは中央のまわりで、各点への距離を足し上げればよい。

重要 は中央値で最小(点の個数が偶数なら、中央2点にはさまれた区間すべてで最小)

① 最小の位置。 点 の中央は50番目と51番目。 で傾きが となり、 はそこで一定・最小になる。 で計算する。

xyO12344
n=4 の例: |x−1|+|x−2|+|x−3|+|x−4|。点を越えるたび傾きが+2ずつ変わり、中央の2点の間 [2,3] が平らな底(最小4)。100個でも同じ形で、底は [50,51]

② 距離を並べる。 から各点への距離は

左側()が 。 が 。右側()が だ。

③ 和。

よって最小値は ()。

まとめ: 絶対値の和は中央値で最小。この一般則を「傾き=左右の個数差」で理解すれば解ける。偶数個だから中央2点のあいだが平らになる。最小値は中央からの距離を等差数列の和として計算する。

発展。 「絶対値の和(絶対偏差)を最小にする代表値は中央値」。これはデータの分析で学ぶ事実そのものだ(2乗の和を最小にするのは平均値)。100個の点をデータとみれば、本問はその代表値の話を、折れ線の傾きで証明したことになる。

答

( のとき)

別解

外側からペアにして足す(直感ルート)。 100本の絶対値を、外側から2本ずつ組にする。

まず両端のペア。 は「2点 への距離の和」だから、 がその間にあれば最小値 (2点間の距離)。次のペア は、間にあれば最小 。以下、 の最小 まで、50組できる。

全部足すと

(奇数を1から99まで足すと 。)等号は、 が50組すべての「間」にあるとき。いちばんきつい条件は最内のペアの で、このとき全ペアが同時に等号になる。よって最小値 。

「2点への距離の和は、間にいれば2点間の距離」という一番素朴な事実だけで、傾きの議論なしに答えへ届く。 という値の意味(奇数の和)まで分かるのが、このルートのよいところだ。

ポイント

  • 傾き=(左の個数)−(右の個数)、中央で 。
  • 偶数個 → で最小。
  • 。

よくある間違い

  • 最小の場所を1点(たとえば )だけと答える。点が偶数個のときは、中央の2点にはさまれた区間 全体で最小。
  • 傾きの変化を と数える。点を1つ越えるたびに「左が1増え右が1減る」ので、傾きは ずつ変わる。
  • 和の計算で左右の本数を取り違える( なら左は49本、右は50本)。距離の列を書き出してから足す。

問6重根をもつ式で割った余り

最難関編多項式の割り算剰余

問題

を で割った余りを求めよ。

ヒントを見る

割る式は と重根をもつ。余りを とおいて を入れると1本、両辺を微分してから を入れるともう1本、条件が得られるか。

解答・解説

方針

余りは1次以下だから とおく。。 を代入、さらに両辺を微分して を代入すると が決まる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) で割った余りは1次以下だから、 とおける。 だ。

ふつうは を代入して1本の式を得る。だが未知数は の2つで、それだけでは決まらない。

そこで、割る式が重根 をもつことを使う。両辺を微分してから を代入すると、もう1本得られる。 は微分しても で になる項を残すのがミソだ。これで連立できる。

重要 で割った余りは の代入と「微分して を代入」の2本で決まる(重根での接触条件)

① 余りを設定する。 。

② を代入。 右辺第1項は になり

③ 微分して を代入。 両辺を微分すると

を代入すると、右辺の を含む項はすべて消えて

④ 決定。 を に入れて 。よって余りは

まとめ: 重根で割る余りは「値の一致」と「微分係数の一致」の2条件で決まる。 の因子が微分後も で になることを使えば解ける。 を一切展開せずに済む。

発展。 余り は の における接線の式になっている(、傾き )。一般に を で割った余りは、 での接線 に一致する。「余り=いちばん近い1次式」と解釈できる。

xyO(1, 1)11
y=x¹⁰(青)と余りの直線 y=10x−9(赤)。x=1 で値も傾きも一致する。(x−1)² で割った余りは、その点の接線になっている
答

別解

ずらして展開する(微分を使わないルート)。 (つまり )とおくと、割る式は になる。「 で割った余り」は、 の式の定数項と1次の項を拾うだけだ。

を展開したとき、定数項は 、 の項は (10個のかっこから を1つだけ選ぶ選び方が10通り)。 以上の項はすべて で割り切れる。よって

余りは 。微分の代わりに「原点を にずらす」だけで、同じ2つの情報(値と傾き)が展開の最初の2項として現れる。数IIの微分を知らなくても、この問題は解けるのだ。

ポイント

  • 余り 、 で 。
  • 微分して で 。
  • 余り 。

よくある間違い

  • の代入1本だけで を決めようとする。未知数2つに式1本では足りない。重根がもう1本の式(微分)をくれる。
  • 両辺を微分するとき、右辺の積の微分で の項を落とす。落としても で消える項だが、式としては書く。
  • 余りを定数 とおく。割る式 は2次だから、余りは1次以下 の形で置く。

問7ネスビットの不等式

最難関編不等式相加相乗

問題

正の実数 に対して、次の不等式を証明せよ。

ヒントを見る

各分数はそのままだと扱いにくい。 のように を足すと分子がそろう。 つ足した式を でくくると、有名な に持ち込めるか。

解答・解説

方針

各項に を足すと分子が でそろう。 とおくと左辺 。相加相乗(または )で下から評価する。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 分母がバラバラで、直接は評価しにくい。決め手は各項に を足して分子をそろえることだ。

。3項すべてで、分子が に統一される。すると左辺 は「 × 分母の逆数の和」になり、有名不等式 に乗る。

重要正数について (相加相乗、等号は )

① 各項に を足す。 とおくと

すなわち(左辺)。

② 有名不等式で評価する。 とおくと 。相加相乗より

よって 。

③ 結論。 (左辺) だから

等号は 、すなわち のとき。

まとめ: 「各項に を足して分子をそろえる」細工で、扱いにくい和を有名不等式 に帰着させる。足した を最後に引いて が出る。ネスビットの不等式と呼ばれる名品だ。

発展。 変数を増やしても同じ細工が通る。正数 ()と について が成り立つ( が本問)。「+1 で分子をそろえる」はこの一族全体を貫く一手だ。

答

各分数に を足して でくくり、相加相乗で示す(等号 )

別解

分子を2乗の形に直して評価する(得意な人向け)。 各項の分子を2乗にそろえる書き換えから始める、別の基本の方法もある。

定理コーシー・シュワルツの不等式(分数形): (正数 )

これを使うと、 として

あとは (展開すれば )から

等号はどちらの不等式でも 。「分子を2乗にしてまとめて足す」このコーシー・シュワルツの型は、分数の和を下から評価するときに広く使える。数IIの式と証明で本格的に登場するが、形だけ先に知っておくと役に立つ。

ポイント

  • 各項 で分子が にそろう。
  • を適用。
  • (左辺)、等号 。

よくある間違い

  • 3つの分数を通分して力任せに示そうとする。分母の積 の展開は項が非常に多くなり、符号の整理で挫折しやすい。
  • を「有名だから」で済ませる。展開して を3組作る、まで書いて証明になる。
  • 等号条件を書き忘れる。 すなわち 、整理して 。不等式の答案は等号まで含めて完成。

問8無理数を解にもつ整数係数方程式

最難関編無理数整数係数

問題

を解にもつ、整数を係数とする最も次数の低い方程式を1つ求めよ。

ヒントを見る

を2乗すると が残る。その を含む項だけを片側に集めて、もう一度2乗すると根号が消える。次数はいくつになるか。

解答・解説

方針

根号を分離しながら2乗を繰り返す。 から を分離し、もう一度2乗して根号を消す。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 無理数を解にもつ整数係数方程式は、「根号を含む項を片側に集めて2乗する」操作を、根号が全部消えるまで繰り返して作る。

を2乗すると、 という新しい根号が出る。それだけを孤立させて、もう一度2乗する。独立な根号2つを消すには2回の2乗が要るから、次数は になる見込みだ。

重要無理数の最小多項式は「根号を分離 → 2乗」を根号が消えるまで繰り返して作る

① 1回目の2乗。

② 根号を分離する。 を含む項を片側に集める:

③ 2回目の2乗。 両辺を2乗して根号を消す:

これは整数係数で、 を解にもつ。 という独立な2つの無理数を含むため、より低い次数の整数係数方程式では表せず、4次が最小である。

まとめ: 根号を1種類ずつ孤立させて2乗する。2乗のたびに次数が倍になり、独立な根号2つで4次に到達する。得られた は の4つすべてを解にもつ。

発展。 整数係数の方程式は を解にもつなら、符号を変えた「4兄弟」 を全員解にもってしまう(2乗の操作が符号の区別を消すから)。この「共役はセットで現れる」という現象は、大学で学ぶ体とガロア理論につながっている。

答

別解

4兄弟をまとめて掛ける(答えの構造が見えるルート)。 逆転の発想で、解にしたい数の「仲間」を先に全員そろえ、積を作ってしまう。 の符号違い4つ を解にもつ4次式は

前の2つと後ろの2つを、それぞれ「和と差の積」でまとめる:

もう一度、和と差の積( を共通部分とみる):

根号が2段階できれいに消え、整数係数になった。「2乗を繰り返す」本解と同じことを、因数の側から見たルートだ。なぜ4次で、なぜ他の3つも解になるのか。答えの構造がこの積の形にすべて書いてある。

ポイント

  • 、 を分離。
  • で根号消去。
  • (4次が最小)。

よくある間違い

  • 1回の2乗 で「整数係数の2次方程式が得られた」と誤認する。右辺にまだ根号が残っている。
  • の展開で定数項を とせず落とす。最後の がこの式の特徴だ。
  • できた4次式に を代入して検算しない。、 から まで確かめる。