物理基礎 / 運動の表し方

変位と道のり(折り返しのある運動)

★★ 標準v-tグラフ変位道のり

問題

図は、一直線上を動く物体の速度 と時刻 の関係である。速度は で変化する。 から までについて、

tvO2.04.06.0−6.0
v=6.0−3.0t の v-tグラフ。t=2.0 s で速度の符号が変わる

(1) 変位を求めよ。

(2) 道のりと平均の速さを求めよ。

ヒントを見る

グラフが軸の下に潜る 2.0 s 以降は、物体はどちら向きに動いているだろう。「面積」を符号つきで足すか、大きさで足すかが(1)(2)の分かれ目。

解答・解説

方針

v-tグラフの面積で考える。軸より上の面積は正の変位、下の面積は負の変位。変位は符号つきの和、道のりは大きさの和。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 で速度が になり、その後は負 — つまり物体は折り返して戻ってくる

こういうときこそ v-tグラフだ。軸より上の三角形は「進んだ分」、下の三角形は「戻った分」。

① 面積を 2 つ求める。

  • (軸の上): (正の向きへ )
  • (軸の下): 大きさ (負の向きへ )

② 変位(符号つきの和)。

ちょうど出発点に戻っている。

③ 道のり(大きさの和)と平均の速さ。

まとめ v-tグラフの面積は、軸より下を負と数えれば変位、全部正と数えれば道のり。1 枚のグラフから 2 種類の量が読める。

(1) (2) 道のり 、平均の速さ

別解

式で確かめるルート。 変位は を入れて 。確かに戻っている。

道のりは、折り返し点までの距離の 2 倍。折り返し()までに 進むから、往復で 。式でもグラフでも、折り返しの時刻 を先に押さえるのが要点だ。

ポイント

  • 軸の下の面積=負の変位(戻り)
  • 変位は符号つきの和、道のりは大きさの和
  • 折り返し点は v=0 の時刻

よくある間違い

  • 変位を聞かれて 12 m と答える(それは道のり。変位は 0)
  • 平均の速さを変位から とする(速さは道のり ÷ 時間)
  • 軸の下の三角形を面積に入れ忘れて道のりを 6.0 m とする