物理基礎 / 運動の表し方

時間差で落とした2球の間隔

★★ 標準自由落下相対速度

問題

高いがけの上から小球 P を静かに落とし、その 後に同じ点から小球 Q を静かに落とした。重力加速度の大きさを とする。P を落としてから 後の、P と Q の間隔を求めよ。ただし、どちらの小球もまだ落下中である。

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その瞬間、P は落ち始めてから何秒、Q は何秒たっているか。落下時間が違う 2 つの球の落下距離をそれぞれ計算しよう。

解答・解説

方針

P は 3.0 s 間、Q は 2.0 s 間落下している。それぞれの落下距離を出して差をとる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 2 つの物体が出てきたら、まずそれぞれの経過時間を整理する。P を基準にした時刻 のとき、Q は 遅れで落ち始めたので、落下してから しかたっていない。

あとは各自の落下距離を出して引くだけだ。

① それぞれの落下距離。

② 間隔を出す。

落下点Q(19.6 m)P(44.1 m)24.5 m
P を落として 3.0 s 後の 2 球の位置(数値は落下点からの距離)

まとめ 複数の物体の問題は「各物体の時計」を最初にそろえること。同じ という文字でも、物体ごとに経過時間が違うことがある。図に位置を描き込むと取り違えを防げる。

発展 — 一歩先へ。 間隔 は時間とともに開いていく。実は 2 球の速度差は 一定(どちらも同じペースで加速するから)。間隔は毎秒 ずつ開く。この「差は等速で開く」という見方が、次の別解につながる。

別解

相対速度で一気に出すルート(得意な人向け)。 Q が落ち始めた瞬間()、P はすでに 下にいて、速度差は

それ以降、2 球の加速度は同じ だから速度差はずっと のまま。つまり Q から見ると、P は等速 で遠ざかる。

後の間隔は 。同じ加速度の 2 物体は、相対的には等速運動 — この視点は追いつき・すれ違い問題全般で強力だ。

ポイント

  • 物体ごとに経過時間を整理する(Q は 1.0 s 遅れ)
  • 間隔=落下距離の差
  • 同じ加速度の 2 物体の相対運動は等速

よくある間違い

  • Q の落下時間も 3.0 s として間隔 0 とする(Q は 2.0 s しか落ちていない)
  • 間隔を「速度の差 × 時間」だけで とする(Q が落ち始めた時点で既にあった 4.9 m を足し忘れている)
  • の 2 乗を先に計算せず の処理を誤る