物理基礎 / 運動の表し方

直線上の相対速度

★ 基礎相対速度

問題

東西にのびる直線道路を、自動車 A が東向きに で走っている。東向きを正とする。

(1) 東向きに で走る自動車 B を A から見ると、どちら向きに何 で動いて見えるか。

(2) 西向きに で走る自動車 C を A から見ると、どちら向きに何 で動いて見えるか。

ヒントを見る

並んで走る車がゆっくり後ろへ下がって見える、あの感覚を式にする。「相手の速度から自分の速度を引く」。向きは符号で表そう。

解答・解説

方針

「A から見た B の速度」=「B の速度 − A の速度」。向きを符号(東が正)で表してから引き算する。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 高速道路で並走する車は、実際には速くてもゆっくり動いて見える。見る人自身が動いているからだ。

この「〜から見た速度」が相対速度。作り方は 1 つだけ。相手の速度から自分の速度を引く。

公式A から見た B の相対速度 (向きは符号で表す)

① B の場合。

東向きを正とすると

負、つまり西向きに 。A のほうが速いので、B は少しずつ後ろへ下がって見える。

② C の場合。

西向きだから

西向きに 。すれ違う対向車が実際よりずっと速く見える、あの体感だ。

西A: 東20B: 東15C: 西10
地面から見た各車の速度(単位: m/s)。A から見るには、どの速度からも A の分を引く

まとめ 相対速度は「相手 − 自分」。引く順番を絶対に間違えないこと。「A から見た」の A(自分)が後ろに来る。向きのある量は、最初に正の向きを決めて符号で処理すれば、足し引きを間違えない。

(1) 西向きに (2) 西向きに

別解

1 秒後の位置で確かめるルート(苦手な人向け)。 はじめ A と B が同じ場所にいたとする。 秒後、A は東へ 、B は東へ の地点にいる。

A から見れば、B は自分より 西にいる。つまり 秒で西へ ずれた。これが「西向きに 」の意味だ。

C なら 秒後に A の 西。引き算の式が信じられないときは、この「 秒後の位置くらべ」でいつでも確かめられる。

ポイント

  • 相対速度=相手の速度−自分の速度
  • 向きは正の向きを決めて符号で表す
  • 同じ向きなら差、逆向きなら和の大きさになる

よくある間違い

  • 引く順番を逆にする( だと「B から見た A」になり、向きが逆になる)
  • 逆向きの速度をそのまま正の数で引いてしまう(西向き 10 m/s は −10 として計算する)
  • 「相対速度」と聞いた瞬間に大きさだけ答えて向きを書き忘れる(速度は向きつきの量)