物理基礎 / 電気とエネルギーの利用

電熱器で氷を溶かす(潜熱との融合)

★★★ 応用ジュール熱潜熱

問題

消費電力 の電熱器で、 ℃ の氷 を加熱する。発生した熱がすべて氷に吸収されるとき、氷をすべて ℃ の水にするのに必要な時間を求めよ。氷の融解熱を とする。

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融解のあいだ温度は 0 ℃ のまま変わらない。必要な熱量は「質量×融解熱」。あとは 1 秒あたり 550 J というペースで、何秒かかるかを割り算する。

解答・解説

方針

融解に必要な熱量 Q=mLf をまず出し、電熱器の供給ペース P で割って時間にする。t=Q/P。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 氷が水になるあいだ、加えた熱は温度を上げるのではなく状態変化(融解)に使われる。必要な総熱量を先に見積もり、電熱器の供給ペース(電力)で割れば時間が出る。「total ÷ ペース = 時間」という、電力量の逆算である。

公式融解に要する熱量 (: 融解熱)、供給時間

① 必要な熱量。 だから

② 時間を求める。 1 秒あたり 供給されるから

Pt=550×t J電熱器の供給(t 秒)mLf=3.3×10⁴ J融解に必要な熱
供給した電気エネルギー Pt が融解熱 mLf にちょうど等しくなる時刻が答え

まとめ 熱の単元の潜熱の式と、電気の が、熱量 を蝶番にしてつながる。融解中は温度が一定のままなのがポイントで、「温度上昇の式 」をここで使ってはいけない。

別解

単位換算を g のままやるルート。 融解熱を g あたりに直すと

kg に直すか g に直すか、どちらでもよいが、質量と融解熱の単位を必ずそろえること。ここが混ざると 1000 倍の事故が起きる。

ポイント

  • 融解中は温度一定(熱は状態変化に使われる)
  • Q=mLf、t=Q/P
  • 質量と融解熱の単位をそろえる

よくある間違い

  • 100 g のまま 3.3×10⁵ を掛けて 1000 倍の熱量にする
  • mcΔT を使おうとして ΔT=0 で混乱する(融解は潜熱の式)
  • t=P/Q と逆に割る(単位 J÷(J/s)=s で確認)