物理基礎 / 電気とエネルギーの利用
電球の電流-電圧特性(非オーム抵抗)
問題
図は、ある白熱電球の電流-電圧特性(加えた電圧と流れる電流の関係)である。グラフは原点を通る直線にならず、上に凸の曲線になっている。(1) を加えたときの電球の抵抗値と消費電力を求めよ。(2) 電圧が低いときと高いときで、抵抗値はどちらが大きいか。グラフから読み取り、その理由を「温度」という語を用いて説明せよ。
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(1) はグラフから 100 V のときの電流を読むだけ。(2) は、グラフ上の点と原点を結ぶ直線の傾きが I/V=1/R にあたることを使うと、抵抗の変化が目で読める。
解答・解説
方針
グラフから 100 V のときの電流を読み、R=V/I と P=VI を計算する。曲線が寝ていく=電圧のわりに電流が増えない=抵抗が大きくなっている、と読む。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 オームの法則は「温度が一定なら」成り立つ法則である。白熱電球はフィラメントが数千 K まで熱くなるので、電圧を上げると温度が上がり、抵抗値そのものが変わってしまう。だからグラフは直線にならない。各点での抵抗は、その点の と から で定義どおり計算する。
① 100 V のときの値を読む。 グラフより、 のとき 。
② 抵抗の変化を読む。 たとえば では で、。 のときの より小さい。つまり電圧が高い(電流が多い)ときほど抵抗は大きい。
理由: 電流が多いほどフィラメントの温度が上がり、金属は温度が上がるほど抵抗率が大きくなるから。
まとめ 曲線のグラフでは「原点と結んだ直線の傾き 」が流れやすさを表す。傾きがだんだん寝ていく=抵抗がだんだん増える、と図形として読めるようになると、この型は得点源になる。
(1) 抵抗 、消費電力 (2) 高いときほど大きい。電流でフィラメントの温度が上がり、金属の抵抗率が大きくなるから
別解
傾きで比較するルート(視覚派向け)。 原点から曲線上の各点へ直線を引くと、その傾きは 。
低電圧の点への直線は急(= 小)、高電圧の点への直線は緩やか(= 大)。数値を計算しなくても、「上に凸の I-V 曲線 → 電圧を上げるほど抵抗が増える」ことがグラフの形だけから読み取れる。
ポイント
- R=V/I は各点で定義どおり使える
- 白熱電球は温度上昇で抵抗が増える(非オーム)
- 原点と結ぶ直線の傾き=1/R
よくある間違い
- 曲線の接線の傾きから抵抗を出そうとする(定義は V/I。接線ではない)
- 「グラフが曲がる=オームの法則が全宇宙で破れた」と考える(温度一定なら成り立つ)
- (2) の理由を温度に触れずに「そういう性質だから」で済ませる