物理基礎 / 力と運動の法則
斜面上のつり合い(糸で支える)
問題
傾きが 、 のなめらかな斜面上に質量 の物体を置き、斜面に平行な軽い糸で上方につないで静止させた。重力加速度の大きさを とする。
(1) 糸の張力の大きさを求めよ。
(2) 斜面からの垂直抗力の大きさを求めよ。
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重力を斜面に平行・垂直に分解しよう。張力は平行方向、垂直抗力は垂直方向のつり合いから、それぞれ独立に決まる。
解答・解説
方針
斜面に平行・垂直の 2 方向に分けてつり合いの式を立てる。重力だけ分解すれば、他の力はどちらかの軸に乗っている。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 斜面のつり合いは、平行・垂直の 2 方向に分けて、それぞれ独立につり合いの式を立てる。座標軸を斜面に合わせれば、分解が必要なのは重力 1 本だけになる。
① はたらく力と分解。
重力 を分解して、平行成分 、垂直成分 。ほかに張力 (斜面上向き)、垂直抗力 (斜面に垂直)。
② 各方向のつり合い。
- 平行方向:
- 垂直方向:
まとめ 垂直抗力が でなく になっている点に注目。斜面では物体の重さの一部を糸が受け持つぶん、面への押しつけが弱くなる。垂直抗力は毎回つり合い(または運動方程式)から決める — 水平床の を条件反射で書かないこと。
答
(1) (2)
別解
3:4:5 の比で一気に出すルート(苦手な人向け)。 重力の分解図は斜面の三角形と相似(3:4:5)。斜辺=重力 に対して
- 平行成分 — これを糸が全部受け持つ →
- 垂直成分 — これを斜面が押し返す →
「分解した 2 成分を、糸と斜面が 1 つずつ受け持つ」という分担の絵で覚えると、式を忘れても再現できる。
ポイント
- 斜面は平行・垂直の 2 方向で独立につり合い
- N=mg cosθ(斜面では mg より小さい)
- 分解するのは重力だけ(軸を斜面に合わせる)
よくある間違い
- とする(斜面では垂直成分 とつり合う)
- sin と cos を逆にして T=39.2 N とする(θ=0 の極端な場合で検算: 水平なら張力 0 のはず)
- 「なめらか」を見落として摩擦力を式に足してしまう