物理基礎 / 力と運動の法則
垂直抗力の大きさ
問題
水平な床の上に質量 の物体が置かれている。この物体に軽い糸をつけ、真上に の力で引いたが、物体は床から離れず静止したままだった。重力加速度の大きさを とする。床が物体におよぼす垂直抗力の大きさを求めよ。
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力を 3 つとも挙げてから、上向きの力の合計=下向きの力の合計、と式を立てよう。垂直抗力は mg とは限らない。
解答・解説
方針
はたらく力は重力・張力・垂直抗力の 3 つ。静止しているので鉛直方向のつり合いの式を立て、N について解く。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 垂直抗力を反射的に と書きたくなるが、それは何も載せず何も引いていない水平面だけの話。垂直抗力は「つり合いの式を解いて決まる量」だ。
毎回、力を全部挙げてから式で決める。
① はたらく力を挙げる。
- 重力: 下向き
- 糸の張力: 上向き
- 垂直抗力: 上向き
② つり合いの式。
上向きの合計 = 下向きの合計より
まとめ 糸が ぶん持ち上げてくれるので、床の受け持ちが に減った、と読める。もし引く力を まで増やすと — 物体が床から離れる瞬間の条件が だという、この先ずっと使う考え方の入り口になっている。
答
別解
受け持ちの分担で見るルート(苦手な人向け)。 物体の重さ を、糸と床の 2 人で分担して支えていると考える。
糸の受け持ちは 。残りの が床の受け持ち=垂直抗力。分担のイメージなら、引く力を増やすほど床の分担が減っていき、 でゼロ(浮き上がる直前)になることも自然に見える。
ポイント
- 垂直抗力はつり合いの式から決まる(mg とは限らない)
- 上向きの合計=下向きの合計
- N=0 が「面から離れる」条件
よくある間違い
- と即答する(張力の分を忘れている)
- 張力を下向きに足して とする(真上に引いているので上向き)
- 垂直抗力と重力を作用反作用の関係だと思う(どちらも同じ物体にはたらく力。作用反作用は別々の物体にはたらく)