物理基礎 / 力と運動の法則
速度に比例する抵抗(文字式)
問題
質量 の物体が、速さ に比例する抵抗力 ( は正の定数)を受けながら、静止状態から落下する。重力加速度の大きさを とする。
(1) 速さが のときの加速度 を、 で表せ。
(2) 終端速度 を求めよ。
(3) 速さが になった瞬間の加速度を、 で表せ。
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(1)は運動方程式を a について解くだけ。(2)は a=0。(3)は(2)の結果を(1)の式に代入すると、k と m がうまく消える。
解答・解説
方針
運動方程式 ma=mg−kv を書き、a について解く。終端速度は a=0、(3)は v=v_t/2 を代入して整理する。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 数値問題(標準band)と同じ内容を、文字のまま進める。文字式では代入して整理したときに何が消えるかが見どころになる。
① 運動方程式。
下向きを正として
速いほど加速度が小さくなる、と式が語っている。
② 終端速度。
とおいて
③ v が終端速度の半分のとき。
を①に代入。
も も消えて、 だけで書ける。
まとめ ③の結果は一般化できる。 と書き直せば、「終端速度の何割まで来たか」だけで加速度が決まるとわかる。半分なら 、9 割なら 。ゴールに近づくほど足取りが遅くなる — v-tグラフがなだらかに漸近する理由が、この式に凝縮されている。
答
(1) (2) (3)
別解
力の割合で直感的に見るルート(苦手な人向け)。 終端速度では抵抗が重力と同じ大きさ()になっている。速さが比例の抵抗だから、速さが半分なら抵抗も半分()。
すると合力は 、つまり重力の半分。加速度も の半分だ。文字の計算をしなくても、「抵抗は終端値の半分 → 合力は重力の半分」で結論に届く。
ポイント
- a=g−(k/m)v: 速いほど加速が鈍る
- a=g(1−v/v_t) の形に直すと構造が見える
- 文字式は「何が消えるか」に注目
よくある間違い
- (3)で k や m が残った式を答えとする(代入して整理すると消える)
- 終端速度を「最大の速さになってから減速する」と誤解する(超えない限界に漸近するだけで減速はしない)
- 抵抗の向きを下向きに描く(落下中の抵抗は運動と逆=上向き)