数学A / 図形の性質

弧の比と円周角

★★ 標準円周角の定理弧と角

問題

円周上に3点 があり、弧 、弧 、弧 (いずれも他の点を含まないほう)の長さの比が である。

ABC234
弧の比 2:3:4。円周角は向かいの弧の中心角の半分

の3つの内角 を求めよ。

ヒントを見る

弧全体で 。これを に分けると各弧の中心角が出る。 が見ているのは、 の向かいにある弧 だ。円周角はその弧の中心角の半分。

解答・解説

方針

円周角は、それが見ている弧の大きさに比例する。まず弧全体()を に分けて各弧の中心角を出し、円周角はその半分。どの角がどの弧を見ているかに注意。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 円周角は、見ている弧の大きさに比例する。弧の比が与えられたら、角の比も同じだ。

注意はただ1点、「どの角がどの弧を見ているか」。 が見るのは、 を含まない向かいの弧 である。

まず弧全体 に配分して中心角を出し、円周角はその半分。対応さえ間違えなければ、機械的に終わる。

定理円周角は見ている弧に比例し、その弧の中心角の半分

弧全体は 。これを (合計 )に分けると、各弧の中心角は

各頂点の角は、その頂点の「向かい」にある弧を見た円周角(中心角の半分)だ。

確かめると で内角の和に合う。

発展 — 一歩先へ。 「弧の比=円周角の比」は、円周角の定理のいちばん実用的な読み方だ。弦の長さの比はこうはいかない(弦は を通じて弧と結びつく。正弦定理の世界)ので、「比例するのは弧まで」という限界も知っておきたい。

円周上に点を増やした問題(円周を 等分した点から作る三角形の内角、鋭角・直角・鈍角三角形の個数など)も、全部この「弧の配分」の発想で数えられる。

別解

中心角を経由せず、内角の和 を直接配分する近道もある。

3つの内角 は、それぞれ弧 を見ている。円周角は弧に比例するから

(弧の比 を、向かいの角に付け替えた並びだ。)

内角の和は 。これを に配分して

を配って半分にする本解と、 を配る別解。半分の操作を先に済ませるか後で済ませるかの違いで、答えはもちろん一致する。対応の付け替え()さえ確実なら、この直行便が最短だ。

ポイント

  • 円周角 = 見ている弧の中心角 ÷ 2。弧の比 = 円周角の比。
  • 頂点の角が見る弧は、その頂点の「向かい」の弧。

よくある間違い

  • が弧 を見ていると取り違える(見るのは向かいの弧 )
  • の配分と の配分を混ぜて、半分の操作を2回やってしまう
  • 答えの3つの角の和が になるかの検算をしない