数学A / 確率
最大値と最小値を同時に指定する確率
問題
を2以上の自然数とする。1個のサイコロを 回投げるとき、出た目の最大値が5、かつ最小値が2である確率を を用いて表せ。また、 のときのその値を求めよ。
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「最大がちょうど5」は扱いにくいが、「全部が5以下」なら1回ごとの条件になり累乗で書ける。最大と最小の2条件を同時にさばくとき、除きすぎた分をどう戻すか。
解答・解説
方針
「最大値がちょうど5」はそのままでは扱いにくいので、「すべての目が2〜5」という各回独立の条件に土台を移す。その中から「5が一度も出ない」「2が一度も出ない」を除くが、引きすぎた重なりを足し戻す。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「最大値が5」「最小値が2」は、 回全体を見ないと判定できない条件で、直接は数えにくい。一方「すべての目が◯以下」なら各回バラバラの条件だから、確率は累乗で書ける。
そこで求める事象を言い換える。「すべて2〜5」の中から、「5が一度も出ない」と「2が一度も出ない」を除いたものだ。
2つをそのまま引くと、両方欠ける場合(すべて3・4)を二重に引いてしまう。1回ぶん足し戻す。包除原理の出番だ。
① 土台を作る。 まず「すべての目が2〜5」となる確率は 。この中で
- : 5が一度も出ない(すべて2〜4)…
- : 2が一度も出ない(すべて3〜5)…
- : どちらも出ない(すべて3・4)…
求める事象は「すべて2〜5」のうち、 にも にも入らない部分である。
② 包除原理で計算する。
引きすぎた を1回足し戻すところが、包除原理そのものだ。
③ の値。
まとめ: 「ちょうど」の条件は、「以下・以上」(各回独立で累乗になる形)に翻訳する。最大・最小を同時に指定する事象は、2集合の包除原理のひな形として覚えておくと広く効く。
発展 — 一歩先へ。 一般に最大が 、最小が になる確率は、幅 を使って と書ける。係数 の並びは2階の差分。「ちょうど」を2方向で取り出すと、自然にこの形が現れる。
( のとき )
別解
累積の差でつくる(機械的ルート)。 ベン図を描かなくても、「ちょうど=累積の差」を2回使えば同じ式が組み立つ。
1段目。最小が2以上という条件の中で、「最大がちょうど5」を累積の差で取り出す:
(すべて2〜5、からすべて2〜4を引いた。)
2段目。今度は「最小がちょうど2」を、最小2以上と最小3以上の差で取り出す:
展開すれば本解と同じ 。
「ちょうど◯」は「◯以下 − (◯−1)以下」。この差分を最大と最小の2方向に1回ずつかける、という機械的な手順で、包除と同じ式に届く。条件が3つ4つに増えても、この差分方式はそのまま伸びる。
ポイント
- 「最大がちょうど5」→「すべて5以下」との差に翻訳する。
- すべて2〜5から「5なし」「2なし」を除き、重なり(すべて3・4)を足し戻す。
- 、 で 。
よくある間違い
- と独立のように掛けてしまう。最大と最小は同じ 回の目から決まる、強く関連した量。
- 「5が少なくとも1回、2が少なくとも1回」だけを条件にして、範囲(すべて2〜5)を忘れる。6や1が出たら最大・最小が変わってしまう。
- 包除の足し戻し を忘れて引きっぱなしにする。 で になったら足し戻し漏れを疑う。