数学A / 確率
くじ引きの順番と乗法定理
問題
当たりくじ2本、はずれくじ4本の合計6本のくじを、A, B, C がこの順に1本ずつ引く。引いたくじはもとに戻さない。
(1) A が当たり、B がはずれる確率を求めよ。
(2) C が当たる確率を求めよ。
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(1)は『 当たり』のあと『残りで はずれ』をかける(非復元)。(2)は の番でも、くじは何番目に引いても当たる確率は同じ(公平)— 直接考えてよい。
解答・解説
方針
戻さない(非復元)くじは、乗法定理で順にかけていく。
(1)は『A当たり → Bはずれ』と条件が続くので、確率を順にかける。
(2)の『Cが当たる』は、A・Bの結果によらず、くじの公平さから に等しい。まじめに場合分けして足しても同じ値になる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 戻さないくじは、乗法定理で順にかけていく。
(1)は「A 当たり → B はずれ」と条件が続くから、 と順にかける。B の分母が5に減るのが非復元の印だ。
(2)の「C が当たる」は、まじめに A・B の結果で場合分けして足してもよいが、実は と即答できる。くじ引きは順番によらず公平、という事実を知っているかどうかの問題である。
(1) A が当たる確率は 。A が当たった後、残り5本中はずれは4本なので、続けて B がはずれる確率は 。順にかけて
(2) くじを引く順番は当たりやすさに関係しない(くじの公平さ)。だから C が当たる確率は A や B と同じで
まとめ:念のため場合分けで確かめてもよい。C が当たるには、A, B の2本のうち当たりが何本出たかで分かれるが、どの経路をていねいに足しても最後は になる。「順番によらない」と覚えておけば、計算を省ける。
発展 — 一歩先へ。 「先に全部並べてから配る」への言い換えは、時間の流れに沿った確率(乗法定理の連鎖)を、配置の数え上げ(組合せ)に変換する強力な視点だ。玉の非復元抽出でも同じことができる。
ただし公平性が成り立つのは「途中の結果を見ない」場合だ。前の人の結果が公開され、それを見てから引くかどうか選べる設定では話が変わる。条件の違いに敏感になることが、確率の読解力である。
(1) (2)
別解
公平性のからくりは、「くじを先に並べておく」と考えると一目で見える。
6本のくじをよくまぜて1列に並べ、A は1番目、B は2番目、C は3番目のくじを取る、と決めても、引く行為とまったく同じことだ。
当たり2本がどの位置に入るかは 通りで、どれも同じ確からしさ。3番目の位置が当たりになる組は、もう1本の当たりの置き場所が残り5か所だから 通り。
どの位置を選んでも同じ計算になる。「順番が後だと不利」という直感は、前の人の結果を見てから引く場合の話と混同している。結果を知らずに引く限り、全位置は対等だ。
(1)も並びの言葉で言えば「1番目が当たり、2番目がはずれ」の配置の割合で、 と一致する。
ポイント
- 戻さないくじは、乗法定理で順にかける
- 後の人の確率は、引いた本数だけ分母が減る
- 何番目に引いても、当たる確率は同じ(公平)
よくある間違い
- (1)で B の分母を6のままにする(A が引いた後は5本)
- (2)を複雑に場合分けして、公平性に気づかず時間を使う
- 答えの を「後に引くほうが不利のはず」という直感で疑い、書き直してしまう