数学A / 確率
正八角形の3頂点が作る三角形
問題
正八角形の 個の頂点から異なる 個を無作為に選び、三角形を作る。
(1) 直角三角形になる確率を求めよ。
(2) 鈍角三角形になる確率を求めよ。
ヒントを見る
円に内接する三角形の角は、向かい合う弧の大きさで決まる。 頂点が円周を つの弧に分ける — 弧の割り方 の数え上げに翻訳せよ。
解答・解説
方針
頂点は外接円の周上にあるから、円周角の考え方が使える。3頂点は円周を3つの弧に分け、弧の大きさの組 (、各 )で三角形の形が決まる:最大の弧が半円ちょうど()なら直角、半円を超える()なら鈍角。あとは弧の組を数える。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 頂点は外接円の周上にある。だから円周角の考え方が使える。
頂点は円周を つの弧に分ける。弧の大きさの組 (、各 )で三角形の形が決まる。
急所は「最大の弧」を見ること。最大の弧が半円ちょうど()なら、その弧に対する円周角が で直角三角形。半円を超える()なら鈍角。半円未満なら鋭角。あとは弧の組を数え上げる。
① 選び方の総数。 通り。正八角形の頂点は外接円の周を 等分しているので、隣り合う頂点の間を「弧 個分」と数える。
② 三角形の形を弧の言葉に翻訳する。 頂点は円周を つの弧 (、各 )に分ける。頂点の角は「向かい合う弧」に対する円周角だから
- すべての弧が 以下 → 鋭角三角形
- どれかの弧がちょうど (半円=直径をはさむ)→ 直角三角形
- どれかの弧が 以上 → 鈍角三角形
③ (1) 直角三角形を数える。 弧 を作る 頂点は直径の両端。正八角形の直径は 本あり、残りの 頂点は他の 個から自由に選べるから
④ (2) 鈍角三角形を数える。 最大の弧が 以上、つまり 頂点が「連続する 頂点分の範囲」に収まる場合である。順序を込めた弧の組 で数える: とすると 、 の正の整数解は 組。、、 のどれが大きいかで 倍し、 組。弧の組 つに対して、円周上の配置(回転)が 通り、 つの三角形は つの順序で数えられているから
(残りは鋭角三角形で 通り、。 つの和が になることが検算になる。)
まとめ:円に内接する多角形の頂点から作る三角形の形は、「弧の分け方」に翻訳すると数え上げに変わる。直角=直径をはさむ、はターレスの定理そのもの。鋭角が意外に少ない()のも、この翻訳をすると納得できる。
発展 — 一歩先へ。 円に内接する三角形の形は「最大の弧」で決まる: 半円未満で鋭角、半円ちょうどで直角(直径が辺)、半円超で鈍角。正 角形の頂点から作る三角形の鋭角・直角・鈍角の個数も、この弧の分類で数え上げられる。円周角の定理が、確率と幾何を橋渡ししている。
(1) (2)
別解
別解 — 直角三角形は「直径を 辺にもつ」で数える(得意な人向けの視点)。 円に内接する三角形が直角三角形 辺が直径(円周角の定理の逆)。正八角形で直径になるのは、向かい合う頂点を結ぶ対角線 本。
直角三角形は「 本の直径 + 残り 頂点から つ」。直径 本 残り 頂点 個。全体 で、直角の確率 。
鈍角は「最大の弧 」。最大弧 の場合を数えると、こちらも 個で 。鋭角は残りの ( 個)。
弧の組 を全部数える本解に対し、直角は「直径を含むか」で直接数えられる。 とすべて足すと全体に一致するのが検算になる。正 角形なら直径が 本あり、直角三角形が 個、という一般化にもつながる。
ポイント
- 形の判定は最大の弧: 鋭角 / 直角 / 鈍角。
- 弧の組の数え上げは(順序つき)×(回転 )÷(重複 )。
よくある間違い
- 三角形の形を弧の大きさで判定するとき、「最大の弧」でなく他の弧を見る。
- 直角( 最大弧 )と鈍角()の境界を取り違える。
- 弧の組 の数え上げで、回転(どの頂点から始めるか)の重複を処理し損ねる。