数学A / 確率

カードを3枚選ぶ確率

★ 基礎確率の定義余事象

問題

1 から 9 までの番号が書かれた9枚のカードから、同時に3枚を選ぶ。

(1) 3枚とも奇数である確率を求めよ。

(2) 少なくとも1枚は偶数である確率を求めよ。

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全体は 枚から 枚。(1)は奇数だけから3枚選ぶ。(2)『少なくとも1枚偶数』は反対の『3枚とも奇数』=(1)を から引くと速い。

解答・解説

方針

奇数は の5枚、偶数は の4枚。

(1)は奇数だけから3枚選ぶ組合せ。

(2)の『少なくとも1枚偶数』は、反対が『1枚も偶数でない = 3枚とも奇数』、つまり(1)そのものだ。だから ですぐ求まる。(1)と(2)が反対どうしの関係だと気づくと、計算が一気に減る。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 枚から 枚を選ぶ。順番は関係ないので組合せだ。

から のうち奇数は 個、偶数は 。まずこれを確認しておく。

(1)は「 枚とも奇数」— 奇数 個から 個選ぶだけ。

(2)の「少なくとも 枚は偶数」は、反対を考えるのが定跡。反対は「偶数が 枚もない 枚とも奇数」で、これは(1)そのものだ。

(1)を計算した瞬間に、(2)はもう解けている。 問題の作りに気づけるかが分かれ目である。

9枚から3枚を選ぶ方法は 通り。奇数は5枚、偶数は4枚ある。

(1) 3枚とも奇数なのは、奇数5枚から3枚を選ぶ場合で 通り。

(2) 「少なくとも1枚は偶数」の反対は「1枚も偶数でない = 3枚とも奇数」で、これは(1)で求めた確率そのものだ。だから

(1)を計算した時点で、(2)の反対がもう手元にある、という形だ。『少なくとも1枚◯◯』と『1枚も◯◯でない(全部△△)』は必ず反対どうしになるので、セットで考えるとラクだ。

発展 — 一歩先へ。 (1)の答え は、直感より小さいと感じないだろうか。「奇数のほうが 個多いのに、 枚とも奇数になるのは 回に 回程度」なのだ。

理由は、引くたびに奇数が減っていくからである。 枚目は と有利だが、 枚目は 枚目は と、回を追うごとに不利になる。連続して成功し続けるのは、思ったより難しい。

この「掛け算で目減りしていく」感覚は、確率を扱ううえで欠かせない。 各回の確率が 前後でも、 回連続なら 回連続なら 程度になる。

つは五分五分なのだから、全部うまくいくだろう」— この楽観が、計画を狂わせる。 つの工程がそれぞれ の確率で成功するプロジェクトでも、全部成功する確率は 割は、どこかでつまずくのだ。

確率は掛け算で減る。 単純だが、直感が最も裏切られる場所である。

(1) (2)

別解

つの別ルートを見せる。ひとつは「 枚ずつ引く」という見方、もうひとつは(2)を正面から数える検算だ。

別ルート1: (1)を「 枚ずつ引く」と考える。

「同時に 枚」を「 枚ずつ 回引く」と読みかえても、確率は同じである。

  • 枚目が奇数: 枚中 枚が奇数だから
  • 枚目も奇数: 残り 枚中、奇数は 枚 →
  • 枚目も奇数: 残り 枚中、奇数は 枚 →

組合せで出した と一致 ✓。分子の と分母の は、まさに — 組合せの式を約分する前の姿が現れている。

別ルート2: (2)を正面から数える(検算)。

「少なくとも 枚は偶数」を、偶数の枚数で場合分けして直接足してみる。

  • 偶数 枚・奇数 :
  • 偶数 枚・奇数 :
  • 偶数 :

余事象で出した と一致した ✓。

しかし、手間を比べてほしい。 余事象なら の引き算 回。正面からだと つの場合を数えて足すことになる。答えは同じでも、時間と、間違える危険はまるで違う

さらに、この ルートは検算として最高の相棒になる。 枚の内訳は「奇数 枚」「偶数 枚」「偶数 枚」「偶数 枚」の 通りしかない。全部足すと

ぴったり ✓。場合を全部数え上げたら、確率の合計は必ず — この確認をすれば、数え落としも重複も一発で見つかる。

ポイント

  • 同時に選ぶ確率は組合せ で数える
  • 「少なくとも1枚は偶数」の反対は「3枚とも奇数」
  • 反対を先に計算しておくと、二度手間が省ける

よくある間違い

  • (2)を『偶数がちょうど1枚』の場合だけで計算してしまう
  • 反対に気づかず、偶数1枚・2枚・3枚を別々に足して手間取る
  • 奇数が5個・偶数が4個であることを取り違える(1〜9では奇数のほうが1個多い)