数学A / 確率
玉を同時に取り出す確率
問題
赤玉4個、白玉3個が入った袋から、同時に2個の玉を取り出す。
(1) 2個とも赤玉である確率を求めよ。
(2) 赤玉と白玉が1個ずつである確率を求めよ。
ヒントを見る
同時に取り出す=順番なし(組合せ)。全体は 個から 個の選び方。(1)は赤から2個、(2)は赤から1個・白から1個(かけ算)。
解答・解説
方針
「同時に取り出す」ので順番は関係ない。だから組合せで数える。
ここで大事なのは、同じ色の玉も1個ずつ区別して数えること。区別しないと、それぞれの取り出し方が同じくらい起こる、と言えなくなってしまう。
全体は7個から2個の取り出し方 。あてはまる場合も組合せで数えて割る。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「同時に 個取り出す」— 順番は関係ないので組合せで数える。
急所は玉の区別だ。赤玉 個は見た目が同じでも、確率では 個ずつ別のものとして数える。赤玉に番号を振って と思えばいい。
なぜか。どの玉も同じ確率でつままれるからだ。「赤玉」とひとまとめにすると、 個のかたまりと 個のかたまりを同列に扱うことになり、確率が狂う。
この 通りはどれも同じ確率。あとは条件に合うものを数えて割るだけである。
赤玉4個、白玉3個を、すべて別のものとして区別する。2個の取り出し方は全部で
(1) 2個とも赤なのは、赤4個から2個を選ぶ場合で 通り。
(2) 赤白1個ずつは、赤4個から1個()と白3個から1個()をかけて 通り。
(確かめ: 残る『2個とも白』は 通りで 。 になり、これで全部の場合を数えたことになる。)
発展 — 一歩先へ。 「袋から玉を取り出し、もとに戻さない」という設定の確率分布を超幾何分布という。品質検査の抜き取り検査、ロトくじの当選確率、生態学の標識再捕獲法(池の魚の数を推定する)— 現実の応用は広い。
対照的に、取り出した玉をもとに戻すなら、毎回同じ確率で引けるので二項分布(反復試行)になる。
ここが面白いところ。玉の総数がとても多いと、 個取り出しても割合はほとんど変わらない。 個中の 個は大きいが、 個中の 個は誤差のようなものだ。だから母集団が大きいとき、超幾何分布は二項分布で近似できる。
世論調査で 億人から 人を選ぶとき、「戻す・戻さない」を気にしないのはこのためである。「 個取ったら残りが減る」という厄介な事実が、大きな集団では無視できる — これが統計調査の実用性を支えている。
(1) (2)
別解
「同時に 個」を、「 個ずつ順に取り出す」と読みかえて解いてみよう。同時に取るのと、順に取るのとで、確率は変わらない — この事実の確認が、そのまま検算になる。
(1) 個とも赤玉。
個目が赤玉である確率は、 個中 個が赤だから
個目が赤だったとして、袋には 個(うち赤 個)が残っている。 個目も赤である確率は
掛け合わせて
組合せで出した答えと一致した ✓。
(2) 赤と白が 個ずつ。
こちらは順番が 通りあることに注意。
- 赤 → 白の順:
- 白 → 赤の順:
「同時に取り出す」場合、この つはどちらも「赤 個と白 個」という同じ結果だ。だから足す。
こちらも一致 ✓。
この 通りの数え方が、確率の「かけ算」と「たし算」の使い分けそのものである。 つのシナリオの中で連続して起こることは掛け、別々のシナリオは足す。
さらに、全体で検算しよう。 個の玉の色は「赤 個」「赤 白 」「白 個」の 通りしかない。白 個の確率は
つを足すと
ぴったり になった ✓。確率の問題では、起こりうる場合を全部足すと — この検算を習慣にすると、数え落としがその場で見つかる。答えを出したら、必ず「全部足して か?」と問う。
ポイント
- 「同時に取り出す」は組合せで数える(順番を区別しない)
- 同じ色の玉も1個ずつ区別して、同じくらい起こるようにする
- 3つの場合の確率をたして1になれば、数え漏れがない
よくある間違い
- 同じ色の玉を区別せず、場合の数を間違える
- (2)を組合せでなく順列で数えて、分母 と合わなくなる
- 逐次で解くとき、2個目の分母を7のままにする(1個取ったら残りは6個)