数学A / 確率
反復試行と条件付き確率
問題
1個のサイコロを3回投げる。6の目が少なくとも1回出たとき、6の目がちょうど1回だけ出た条件付き確率を求めよ。
ヒントを見る
『少なくとも1回出た』前提で『ちょうど1回』。分子は『ちょうど1回』の確率、分母は『少なくとも1回』(= −『0回』)。反復試行の確率を分子・分母それぞれで。
解答・解説
方針
条件『6が少なくとも1回出た』のもとで『ちょうど1回』の確率を求める。
条件付き確率なので、分母を『少なくとも1回』、分子を『ちょうど1回』にする。どちらも反復試行で計算できる。
分母『少なくとも1回』は、反対の『1回も出ない』を使うとラクだ。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 条件付き確率の分母・分子が、どちらも反復試行で書ける複合問題だ。
分母には「少なくとも 回」を置く。これは余事象で計算する。分子には「ちょうど 回」を置く。こちらは反復試行だ。
つの既習の型を、条件付き確率という枠組みの部品として組み合わせる。その設計力が問われている。
6の目を『成功』()とする。
分子(ちょうど1回): 反復試行より
分母(少なくとも1回): 反対の『1回も出ない』を使って
条件付き確率は、分子を分母で割って
まとめ:分母どうしの216が約分され、結局は場合の数の比 になる。『ちょうど1回』は『少なくとも1回』の中に含まれる(ちょうど1回なら、当然少なくとも1回)ので、分子はそのまま『ちょうど1回』でよい。
発展 — 一歩先へ。 投げる回数を に増やすと、 の出た回数は二項分布に従う。今回の条件付き確率は、その分布から「 回」を取り除いた世界での「ちょうど 回」の割合だ。
一般には となる。 なら だ。
が大きくなると、この値はしだいに小さくなる。回数が増えるほど「複数回出る」ほうが優勢になり、「ちょうど 回」は「少なくとも 回」の中の小さな一部になっていくからだ。
別解
別解 — 分母を「ちょうど何回」に分けて数える(仕組みが見える数え方)。 分母の「少なくとも 回」を、余事象ではなく、中身に分けて足す。 が出た回数で場合分けする。
- ちょうど 回: 。
- ちょうど 回: 。
- ちょうど 回: 。
足すと で、余事象 と一致する。
求める条件付き確率は、分子(ちょうど 回)がこの つの先頭そのものだから
「少なくとも 回」の中身が見えるので、分子がその一部だと納得できる。本解と同じ答えだ。
ポイント
- 条件付き確率は、分母を条件(少なくとも1回)にとる
- 『ちょうど1回』は『少なくとも1回』に含まれるので、共通部分 = ちょうど1回
- 分母『少なくとも1回』は反対で計算
よくある間違い
- 分母を全体(条件なし)にして、ちょうど 回の をそのまま答えにする。
- 分子と分母の を約分し忘れ、 の計算を複雑にする。
- 「ちょうど 回」で反復試行の係数 を落とし、 だけにする。