数学A / 場合の数

円環をk色で塗り分ける(数え上げと漸化式)

実戦編数え上げ漸化式塗り分け彩色単元横断

問題

個のマスを円形に並べ、隣り合うマスが異なる色になるように 色で塗る方法の総数 を求めよ()。

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1列に並べる塗り方は 。そのうち両端が同色のものは、両端をくっつけると 個の円になる。 の関係は?

解答・解説

方針

まず1列(円にしない)の塗り方は 。これを「両端が異色(=円としても正しい)」と「両端が同色」に分け、後者を1つ短い円と対応させて漸化式を作る。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 円は端がつながっていて数えにくい。いったん切って1列にするのが定石だ。

1列の塗り方は、左端 色、以降は左隣と違う色で 通り。

この1列を円に丸めるとき、両端が異色ならそのまま正しい円の塗り()。両端が同色なら、両端を融合すると1つ短い円の塗り()に対応する。よって — この漸化式を解けば閉じた式が出る。

① 直線の塗り方を分ける。 マスを1列に隣接異色で塗る方法は 。両端の色で (両端同色の並びは、その両端を1マスとみなすと マスの円の正しい塗りと1対1。)

xyO
例(n=5, k=3): 5マスを輪にし、隣どうし異色に3色で塗った一例(青・赤・黒)。総数は (k−1)ⁿ+(−1)ⁿ(k−1)。

② 漸化式を解く。 。両辺に を掛けて整理する、あるいは を考えると等比になる。 が成り立つ(代入で確認)ので、 は公比 の等比数列。

重要 から

③ 一般項。 (2マスの円=1列と同じ)より 。よって 。したがって

まとめ 円は直線に開いて数え、両端が同色・異色で場合分けすると 。等比化して 。数え上げと漸化式の融合。 なら

発展 — 一歩先へ。 は、グラフ理論では「サイクル の彩色多項式」と呼ばれる式そのもの。さらに「回転して同じ塗りは1つと数える」(首飾りの問題)に変えると、割る操作が単純な では済まず、バーンサイドの補題(回転ごとの固定点を平均する)が必要になる — 「配置の数え上げ」と「対称性で割る数え上げ」の境目が、この問題のすぐ隣にある。

1列(パス)の塗り方 を、両端が同色か否かで分けると 。解いて

別解

端の色で場合分けする第2の漸化式(検算にも使える)。 円を切らずに、 番目のマスの色で直接分類する手もある。1列に並べた 番を考え、円の条件は「隣どうし異色+両端異色」

番目のマスから見ると:

  • 番目までが「円として正しい塗り」( 通り)のとき、 番は「 番とも1番とも違う色」—
  • 番目までが「1列としては正しいが両端( 番と 番)が同色」のとき、 番は「その色以外」— 色。この場合の数は( 番と1番を融合して) 通り

本解の とは別の漸化式だが、閉じた式 は両方を満たす(代入で確認できる)。2本の独立な漸化式で同じ式を挟むと、答えの信頼度は跳ね上がる — 数え上げの検算術として覚えておきたい。

ポイント

  • 直線(1列)の塗り方 を両端の色で分ける。
  • 両端同色は マスの円と対応、
  • 等比化して

よくある間違い

  • 円の数え上げをいきなり「1列の 」などと回転で割る方向に行く(マスは固定されていて回転同一視はしない問題)。
  • 両端同色の1列と の対応(両端を融合して1マス減らす)の説明を落とす。
  • 漸化式を解くとき、 が公比 の等比になる構造( の由来)を確認せず結果だけ書く。