物理 / 運動量と力積

平面内の弾性衝突(直角に分かれる)

★★ 標準平面内の衝突運動量保存則弾性衝突

問題

なめらかな水平面上を速さ で進む質量 の球 A が、静止している同じ質量 の球 B に斜めに衝突した(弾性衝突)。衝突後、A は速さ 、B は速さ で進んだ。(1) 運動エネルギーが保存されていることを確かめよ。(2) 衝突後の A と B の進む向きのなす角を求めよ。 とする。

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(2) 運動量保存をベクトルの三角形で描くと、3、4、5 の三角形が現れる。この 3 辺の関係(三平方の定理の逆)は、2 つの運動量ベクトルの間の角について何を教えてくれるか。

解答・解説

方針

KE: ½×25=12.5 J と ½×(9+16)=12.5 J で一致。3²+4²=5² が成り立つことが、運動量ベクトルの三角形が直角三角形であること、すなわち 90° に分かれることを意味する。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 平面の衝突では、運動量保存はベクトルの三角形で表せる: 。辺の長さが (等質量なので速さがそのまま比になる)—— と来れば直角である。

① 運動エネルギーの確認。

確かに保存(弾性衝突)。

② なす角。 運動量の三角形で が成り立つから、三平方の定理の逆により の間の角は

前 p=5.0A' 3.0B' 4.0
運動量の三角形が 3:4:5。A' と B' は直角に分かれる

まとめ 実はこれは偶然ではない。等質量の弾性衝突(相手静止)では、衝突後の 2 球は必ず直角に分かれる。ビリヤードで手玉と的玉が直角に開くのはこのためである。証明は、保存則 の両辺を 2 乗し、KE 保存()と見比べると内積 が出る、という 3 行で済む。

(1) 前後とも で保存 (2) (直角に分かれる)

別解

成分で具体的に確かめるルート。 A が進行方向から 曲がったとすると、。保存則から …これは大きさ となり に合わない——実際の角は の側、(大きさ ✓)。

内積は 内積 0=直角が成分計算でも確認できる。

ポイント

  • 運動量保存はベクトルの三角形
  • 3:4:5 → 三平方の逆で 90°
  • 等質量弾性(相手静止)は必ず直角に分かれる

よくある間違い

  • 速さの和 3+4=7 が 5 と合わないことに混乱する(ベクトル和)
  • 三平方の「逆」を使う発想が出ない
  • 等質量でない場合にも直角と即断する