物理 / 運動量と力積

弾丸の撃ち込み(合体とエネルギー損失)

★★ 標準運動量保存則合体エネルギー損失

問題

質量 の弾丸が速さ で、なめらかな水平面上に静止する質量 の木片に撃ち込まれ、一体となって滑り出した。(1) 一体となった後の速さ (2) この衝突で失われた運動エネルギー を求めよ。

200 m/s弾丸 0.050 kg木片 0.95 kgV=?
弾丸が木片にめり込んで一体化する
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(1) は合体の保存則そのまま。(2) は前後の運動エネルギーをそれぞれ計算して差をとる。どれほど大きな割合が失われるか、結果を見てから考えてみよう。

解答・解説

方針

保存則で V=(0.050×200)/1.0=10 m/s。エネルギーは前 1000 J、後 50 J で、差 950 J が熱と変形に消える。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 撃ち込み(めり込む衝突)は合体の典型で、運動量は保存するが運動エネルギーは大きく失われる。まず保存則で速さを出し、それからエネルギーの前後を比べる。

① 合体後の速さ。

② エネルギーの前後。

失われたのは

KE 1000 J衝突前熱・変形 950 J衝突後
運動エネルギー 1000 J のうち残るのは 50 J だけ。950 J が熱と変形に消える

まとめ 実に 95 % が、木片を削る仕事や熱に変わった。軽い弾丸が重い相手に合体する衝突ほど、エネルギーの損失率は大きい(損失率は =95 %)。「運動量は必ず保存、エネルギーは合体で大幅ロス」という対比を、数値の迫力ごと覚えておきたい。

(1) (2) (元の %)

別解

損失率の公式で見るルート。 静止した相手への合体では、失われる割合が

と質量比だけで決まる()。弾道振り子(a03)でエネルギー保存を衝突区間に使ってはいけない理由が、この 95 % という数字に凝縮されている。

ポイント

  • 合体: 運動量保存、KE は大幅ロス
  • 損失率=m_B/(m_A+m_B)
  • 損失分は熱・変形の仕事へ

よくある間違い

  • エネルギー保存で合体後の速さを出す
  • エネルギーの計算で合体後の質量を 0.95 kg にする
  • 損失を 950 J でなく 50 J と取り違える