物理 / 運動量と力積

ばねで打ち出される 2 物体

★★ 標準運動量保存則分裂エネルギー

問題

なめらかな水平面上で、質量 の物体 A と質量 の物体 B の間に軽いばねをはさんで押し縮め、静かに放した。ばねに蓄えられていた弾性エネルギーは で、すべて 2 物体の運動エネルギーになった。放された後の A、B の速さをそれぞれ求めよ。

A 1.0 kgB 4.0 kgvA=?vB=?ばねのエネルギー 10 J
ばねを放すと 2 物体は逆向きに飛ぶ。合計運動量は 0 のまま
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b10 の分裂と同じく合計運動量は 0。それだけでは速さが決まらないが、今回はエネルギーの情報が追加されている。運動量の関係で 1 文字にしてからエネルギーの式へ代入しよう。

解答・解説

方針

運動量保存(合計 0)から vA=4vB(逆向き)。エネルギーの式 ½·1.0·vA²+½·4.0·vB²=10 に代入して解く。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 ばねの押し出しも「分裂」の一種で、運動量の合計 0 は保たれる。ただし今回は速さを決めるためにエネルギーの情報が与えられている。保存則で文字を減らし、エネルギーの式で確定させる 2 段構えである。

① 運動量保存。 A の向きを正として

② エネルギーの式。

を代入して

まとめ 軽い A のほうが速く飛び(=質量の逆比)、エネルギーの配分も A に 、B に 軽いほうが多く持っていく。ロケットが燃料ガスを高速で後ろに吹き出す(軽いガスに大きな速さとエネルギーを与える)構図の卓上版である。

A: 、B: (互いに逆向き)

別解

エネルギー配分の公式で確かめるルート(得意な人向け)。 合計 0 の分裂では、エネルギーは質量の逆比で配分される()。

「同じ運動量なら、軽いほうがエネルギーを多く持つ」()——この関係は原子物理の崩壊でも使う普遍の道具である。

ポイント

  • 分裂の保存則で 1 文字に減らす
  • エネルギーの式で確定
  • E=p²/2m: 軽い側が多くのエネルギー

よくある間違い

  • エネルギーを半分ずつ 5.0 J と配分する
  • 運動量も 4:1 に分かれるとする(大きさは等しい)
  • v_A=4v_B の代入で 2 乗を忘れる