物理 / 運動量と力積

静止物体の分裂

★ 基礎運動量保存則分裂

問題

なめらかな水平面上に静止していた質量 の物体が、内部の火薬の爆発によって質量 の 2 つの部分に分裂した。 の部分が速さ で飛んだとき、 の部分の速さと向きを求めよ。

6.0 kg(静止)2.0 kg6.0 m/s4.0 kgv=?
静止(合計 0)から分裂。2 つは逆向きに、運動量の大きさを等しく分け合う
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爆発の力も「内力」であり、系全体の運動量を変えない。分裂前の合計はいくらだったか。その値が分裂後も保たれるためには、2 つの部分の運動量にどんな関係が必要か。

解答・解説

方針

分裂前の運動量は 0。分裂後も合計 0 でなければならないので、2 つの部分は逆向きに、運動量の大きさが等しくなるように飛ぶ。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 爆発は激しい現象だが、力はすべて内力。だから運動量保存則がそのまま使える。分裂前は静止していたので、合計の運動量は 0——分裂後もこの合計 0 が維持される。

① 保存の式。 の飛んだ向きを正とし、 の速度を とすると

② 解く。

負号は反対向きを意味する。速さ

まとめ 「合計 0 の分裂」では、2 つの運動量は大きさが等しく逆向き()。速さは質量の逆比( に対し )になる。銃の反動、ロケットの推進——身の回りの「押し出しと反動」はすべてこの構図である。

の部分と反対向き

別解

逆比で即答するルート。 合計 0 なら (大きさ)。速さは質量の逆比だから

重い破片ほどゆっくり飛ぶ。ボートから荷物を投げると自分が逆に動く、あの感覚の定量版である。

ポイント

  • 爆発も内力=保存則が使える
  • 静止からの分裂は合計 0 を維持
  • 速さは質量の逆比・向きは逆

よくある間違い

  • 同じ向きに飛ぶとして符号を落とす
  • 速さを質量の正比 12 m/s とする
  • 「爆発のエネルギーで運動量が増える」と考える(増えるのはエネルギー)