物理 / 単振動

水に浮かぶ物体の振動

★★ 標準浮力単振動

問題

断面積 の一様な円柱形の浮きが、水面に鉛直に浮かんでいる(質量 )。この浮きを少し押し沈めて放すと、鉛直方向に単振動した。振動の周期を求めよ。水の密度を 、重力加速度の大きさを とする。

水面浮き 0.98 kg・S=1.0×10⁻² m²上下に振動
水面に鉛直に浮かぶ円柱形の浮き。少し押し沈めて放す
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つり合いの位置から x 沈めると、増えた排水体積 Sx の分だけ浮力が増える。その増加分が「ばねの −kx」と同じ役をする。K にあたる量を書き出せば、あとはばね振り子と同じ。

解答・解説

方針

つり合いから x 押し沈めると、余分の浮力 ρSgx が復元力になる。K=ρSg=98 N/m とみなして T=2π√(m/K)。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「ばねがないのに単振動?」——鍵は復元力の形である。つり合いから 沈めると、排水量が 増え、浮力が だけ増える。この増加分が押し戻す力になる:

の形—— の「水のばね」である。

① K を計算する。

② 周期。

まとめ 釣りの浮きがぷかぷかと一定のリズムで揺れるのは、この「水のばね」の単振動である。復元力が の形に書ければ、ばねでなくても ——b05 のパスポートが、ばねの外の世界で初めて仕事をする問題である。

秒( 秒)

別解

浮きすぎ側でも確かめるルート。 逆に 引き上げると排水量が 減り、浮力が 不足して沈む向きの合力になる。どちらにずれてもつり合い位置へ戻す向きに ——復元力の条件(両側で中心向き)が確かに成り立っている。

片側だけ見て安心せず、両側で復元になっていることを確かめる——単振動と認定する際の作法である。

ポイント

  • 余分の浮力 ρSgx が復元力
  • K=ρSg の「水のばね」
  • 形が −Kx なら周期の公式が使える

よくある間違い

  • 浮力全体をKx と混同する(増加分だけが復元力)
  • S の単位換算(cm²)でつまずく
  • ρSg の 3 つのどれかを掛け忘れる