物理 / 単振動
等時性(周期は振幅によらない)
問題
ばね定数 の軽いばねに質量 の物体をつけた水平ばね振り子(周期 秒)について、引いて放す長さ(振幅)を から に変えた。(1) 周期はどうなるか。 (2) 最大の速さはどうなるか。それぞれ理由とともに答えよ。
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周期の式と最大速さの式を並べて、それぞれに振幅 A が入っているかを見るだけ。なぜ道のりが 2 倍なのに時間が同じでいられるのか、も一言考えてみよう。
解答・解説
方針
T=2π√(m/k) は A を含まない=等時性。vmax=Aω は A に比例する。「遠くから引くほど道のりは長いが速さも上がり、ちょうど相殺」が等時性の中身。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 2 つの式を並べて、振幅 が入っているかどうかを見るのが全てである。
① 周期。 式に が含まれないから、振幅を変えても周期は 秒のまま変わらない。これを単振動の等時性という。
② 最大の速さ。 は に比例するから 2 倍になる( のまま、)。
まとめ 遠くから放すと道のりは 2 倍になるが、復元力も 2 倍強くなって速さが 2 倍に上がり、所要時間はちょうど相殺される——これが等時性のからくりである。ガリレイが振り子で発見したこの性質が、振り子時計から水晶時計まで「時間を刻む装置」の原理になった。
答
(1) 変わらない( 秒のまま)。周期の式に振幅が入らないから (2) 倍になる( で に比例)
別解
円運動の影で納得するルート。 振幅 2 倍の単振動は「半径 2 倍の円運動の影」。円が大きくなっても角速度 ω が同じなら 1 周の時間は同じ——影の往復時間(周期)も同じである。
一方、円周の速さ は半径に比例して 2 倍。影の最大速さもそのまま 2 倍になる。円の絵ひとつで (1)(2) が同時に見える。
ポイント
- T は A によらない(等時性)
- vmax=Aω は A に比例
- 強い復元と長い道のりが相殺
よくある間違い
- 振幅 2 倍で周期も 2 倍とする
- vmax が変わらないとする
- 等時性を「どんな振動でも成り立つ」と過信する(単振動の性質)