物理 / 単振動

円運動の正射影としての単振動

★ 基礎単振動円運動との対応

問題

半径 の円周上を角速度 で等速円運動する物体に、真横から光を当てて壁にできる影の運動を考える。(1) 影の運動の振幅と角振動数 (2) 影の速さの最大値 をそれぞれ答えよ。

Oω=5.0 rad/sr=0.10 m
円運動する物体に真横から光を当て、壁にできる影の動きを見る
ヒントを見る

影は円運動の「横から見た姿」。半径と角速度が、影の運動では何と呼ばれる量になるか。円運動の速さ rω のうち、影に映るのはその成分だけ——全部が映る瞬間はどこか。

解答・解説

方針

等速円運動の正射影が単振動。振幅=半径、角振動数=角速度。影の速さが最大になるのは、円運動の速度が影の動く向きと平行になる中心通過時で、vmax=Aω。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 単振動とは、等速円運動を真横から見た影である。この対応が単振動のすべての公式の源泉になる。円の半径 が振幅に、角速度 が角振動数に、そのまま化ける。

① 振幅と角振動数。

② 影の最大の速さ。 円運動の速さは常に だが、影に映るのはその壁に平行な成分だけ。円運動の速度が壁と平行になるのは中心を通過する瞬間で、そのとき全部が影に映る。

まとめ 端では円運動の速度が壁と垂直になり、影は一瞬止まる()。中心で最速・端で停止という単振動の速度分布が、影の見方から一目でわかる。——これらすべてが「円運動の射影」の一言から導ける。

(1) 振幅 (2)

別解

式で確かめるルート。 円運動の位置を とすると、影(y 成分)は 。微分すれば で、最大値は のとき

が最大(端)のとき は 0(停止)、 が 0(中心)のとき は最大(最速)——三角関数の相補関係が、影の直感とぴったり重なる。

ポイント

  • 単振動=等速円運動の正射影
  • 振幅=半径、角振動数=角速度
  • 中心で最速 Aω、端で停止

よくある間違い

  • 端で最速と考える(端は折り返しで停止)
  • vmax を rω² と混同する
  • 影の運動にも向心力があると考える