物理 / 単振動

弾丸の衝突とばね振動(融合)

★★★ 応用単振動運動量保存融合

問題

なめらかな水平面上に、ばね定数 のばねの先に付けた質量 の木片が静止している(ばねは自然長)。質量 の弾丸が速さ で木片に撃ち込まれ、一体となってばねを押し縮めながら振動を始めた。(1) 一体となった直後の速さ (2) ばねの最大の縮み(=振幅) (3) 振動の周期 をそれぞれ求めよ。 とする。

0.30 kg8.0 m/s0.10 kgk=40 N/m
弾丸が木片に撃ち込まれ、一体でばね振動を始める
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「めり込む衝突」と「ばね振動」の 2 幕に分ける。第 1 幕で使える保存則と使えない保存則はどれだったか(運動量の単元の核心)。第 2 幕は、中心を速さ最大で通過する単振動として扱えばよい。

解答・解説

方針

衝突は運動量保存(0.10×8.0=0.40×V→V=2.0)。その後はエネルギー保存 ½(M+m)V²=½kA² で A=0.20。周期は合体質量 0.40 kg で 2π√(0.40/40)=0.628 s。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 融合問題は幕で切る。第 1 幕(衝突)は一瞬で、ばねはまだ仕事をしない——運動量保存(めり込む衝突なのでエネルギーは保存しない)。第 2 幕(振動)は摩擦なし——エネルギー保存

① 衝突直後の速さ。 運動量保存:

② 最大の縮み。 合体直後は自然長の位置(=振動の中心)を速さ で通過する。最大の縮み(端)でエネルギーがすべて弾性エネルギーに:

③ 周期。 振動する質量は合体後の :

まとめ 衝突で失われたエネルギーは (熱)——運動量は保存するがエネルギーは目減りする衝突の後、残った が振動のエネルギーになる。「衝突=運動量/その後=エネルギー」の役割分担は、力学の総合問題を貫く背骨である。

(1) (2) (3)

別解

vmax=Aω で②を出すルート。 合体後の角振動数は 。中心通過の速さ は最大速度そのものだから

エネルギー保存と同じ答えに 1 行で着く。 とエネルギー保存 は同じ内容の言い換えである(a04)。

ポイント

  • 衝突=運動量保存、振動=エネルギー保存
  • 中心通過の速さが vmax
  • 周期は合体後の全質量で

よくある間違い

  • 衝突を運動エネルギー保存で解く
  • 振幅の計算に弾丸の初速 8.0 を直接使う
  • 周期を木片 0.30 kg だけで計算する