物理 / 単振動
ばね振り子の周期の導出
問題
なめらかな水平面上で、ばね定数 のばねに質量 の物体をつけて振動させる。(1) 自然長からの変位が のときの物体の運動方程式を書け。 (2) 単振動の加速度の式 と比較して、角振動数 と周期 を で表せ。 (3) 、 のときの を求めよ。
ヒントを見る
運動方程式を書いたら a= の形に整理し、単振動の加速度の式と「係数どうし」を見比べる。ω が読み取れれば周期は換算式で出る。公式を「使う」のでなく「作る」問題である。
解答・解説
方針
運動方程式 ma=−kx を a=−(k/m)x と変形し、a=−ω²x と係数比較して ω²=k/m。T=2π/ω。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 これまで使ってきた を、運動方程式から自分の手で作る。手順は「運動方程式を書く→ と係数比較」の 2 段だけである。
① 運動方程式。 変位 のとき、ばねの力は (復元力)。
② 係数比較。 両辺を で割ると
重要加速度が の形に書けたら、その運動は単振動で、正の定数が である
と見比べて
③ 数値。
まとめ 公式の出どころは運動方程式 1 本である。「 の形に持ち込む→定数が 」——この認定手続きさえ身につけば、浮き(s11)・U字管(a06)・地球トンネル(a07)など、ばね以外の単振動もすべて同じ流儀で周期が出せる。
答
(1) (2) 、 (3)
別解
次元(単位)で式の形を当てるルート。 周期は時間 [s]。手持ちの材料は [kg] と [N/m]=[kg/s²]。 の単位は [s²] だから、 が時間の次元を持つ唯一の組み合わせである。
よって の形しかありえない(定数 は係数比較で決まる)。次元解析は導出の検算にも、公式ど忘れ時の復元にも効く。
ポイント
- 運動方程式→a=−(k/m)x
- a=−ω²x と係数比較で ω²=k/m
- この手順が全単振動の周期の源
よくある間違い
- ω²=m/k と上下を逆にする
- 復元力の負号を落として比較不能になる
- T=2π/ω の換算を忘れて ω を答える