物理 / 直流回路
コンデンサーの切り替え回路
問題
をスイッチで の電池につないで充電した。次にスイッチを切り替え、 を(電池から切り離して)抵抗 を介して空の に接続した。(1) 十分時間後の共通の電圧と各電気量 (2) で発生した熱の総量 (3) の値を 2 倍にすると、(1)(2) の答えはどう変わるか。
ヒントを見る
電池が切り離された後の保存量は何か。熱はエネルギーの差額から。(3) が核心——R を変えると何が変わり、何が変わらないか。最終状態を決める式に R が登場するかを見よ。
解答・解説
方針
電荷保存で V=Q/(C1+C2)=4.0V。熱=エネルギー差(Rによらず)。R は時定数のみ支配——最終状態と熱総量は不変。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 電池なしの接続——電荷保存が背骨(静電気の単元の再分配と同じ)。この問題の新しい問いは (3)——「抵抗は何を変え、何を変えないか」である。
① 最終状態。 総電荷 が並列 に:
② 熱の総量。
③ R を 2 倍にすると。 どちらも変わらない。最終状態は電荷保存と容量だけで決まり( は式に現れない)、熱の総量もエネルギー差で確定する。 が変えるのはそこへ到達する速さ(時定数)だけである。
まとめ 「保存則が決めるもの(終点・総量)と、回路が決めるもの(速さ・配分)」——この仕分けが RC 回路の総括である。 の極限でも熱は同じだけ出る(火花や電磁波として)——「抵抗ゼロなら熱ゼロ」という直感の誤りを、保存則が正してくれる。
(1) 電荷保存: が に分配され 、、 (2) (3) どちらも変わらない( は到達の速さだけを変える)
別解
エネルギーの比で普遍性を見るルート。 失われる割合は ——初期電圧にも にもよらず、容量の比だけで決まる。空の が大きいほど損失率が上がる( で全損)。
「電荷を分けると必ずエネルギーを失う」——不可逆性の最も簡単な実例として、大学の熱力学(自由膨張)とも響き合う構造である。
ポイント
- 終点と熱総量は保存則が決める
- R は速さ(時定数)だけを変える
- 損失率=C2/(C1+C2)
よくある間違い
- R が大きいと熱も増えるとする
- エネルギー保存で V を出そうとする
- Q1=Q2 と等分する