物理 / 直流回路
電池を充電する回路(エネルギー収支)
問題
起電力 ・内部抵抗 の電池 A で、起電力 ・内部抵抗 の電池 B を充電する。2 つの電池を(起電力が逆向きになるように) の抵抗とともに直列 1 ループにつないだ。(1) 回路を流れる電流 (2) 電池 A が毎秒供給するエネルギー(電力)と、その行き先の内訳(各抵抗のジュール熱・B に蓄えられる電力)を求め、収支が合うことを確かめよ。
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B の起電力は電流に逆らう向き——第 2 法則では引き算で効く。エネルギーの検算は「A が出す電力=熱 3 か所+B が受け取る電力」。B が受け取る電力は、逆起電力×電流で書ける。
解答・解説
方針
逆向き起電力は引き算: I=(E1−E2)/全抵抗=1.0A。電力収支: E1I=ΣRI²+E2I。充電電力は E2I。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 充電とは「電流を起電力に逆らって流し込む」こと。回路計算は第 2 法則で逆向き起電力を引き算に入れるだけだが、この問題の主役はエネルギー収支の完全な帳簿である。
① 電流。 一周の式(A の向きを正):
② エネルギー収支。 毎秒の帳簿:
- A の供給:
- のジュール熱:
- A の内部抵抗: 、B の内部抵抗:
- B への蓄積(化学エネルギー):
まとめ 「起電力×電流」は、流し出す側では供給、逆らって流し込まれる側では蓄積——同じ形の式が役割を変える。収支の内訳を全部書き出して合計が合うことを確かめる習慣は、電磁誘導の回路(発電機・モーター)でそのまま生きる——「電力の帳簿づけ」は電気物理の決算書である。
(1) (2) A の供給 。内訳: で 、各内部抵抗で ずつ、B への蓄積 ——合計 で一致
別解
充電効率を読むルート。 B に届いた 9.0 W(蓄積 8.0+B 内部の熱 1.0)のうち、化学エネルギーになるのは 8.0 W——B 単体の充電効率は 。回路全体では 。
急速充電(大電流)ほど の損失が 2 乗で膨らみ、効率が落ちて発熱する——スマホの急速充電が熱くなる理由を、この帳簿がそのまま説明している。
ポイント
- 逆向き起電力は引き算
- E₂I=蓄積(逆らって流し込む)
- 帳簿の合計で検算
よくある間違い
- 起電力を足して 20 V で割る
- B の E₂I を熱に数える
- 内部抵抗の熱を忘れる