物理 / 電流と磁場

磁場に斜めに入る荷電粒子(らせん運動)

★★ 標準ローレンツ力らせん運動

問題

一様な磁場(磁束密度 、 軸方向)に、速さ の荷電粒子が、磁場と の角をなす向きに入射した。(1) 粒子の速度を、磁場に平行な成分と垂直な成分に分けよ。 (2) 粒子はどんな運動をするか。それぞれの成分がどう振る舞うかとあわせて述べよ。

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ローレンツ力は速度の磁場に垂直な成分にだけはたらく。速度を平行成分と垂直成分に分けると、それぞれ独立に単純な運動をする。平行成分には力がはたらかず、垂直成分は円運動になる。2 つを合わせると立体的な運動に。

解答・解説

方針

速度を磁場に平行・垂直に分解。平行成分はローレンツ力を受けず等速、垂直成分は円運動。合成でらせん。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) ローレンツ力は速度の磁場に垂直な成分にだけはたらく。だから速度を平行・垂直に分解すると、2 つの成分が独立に単純な運動をする。

① 速度の分解。

② 運動の様子。

  • 平行成分 : 磁場と同じ向きなのでローレンツ力を受けない → 等速直線運動(磁場方向へ一定速度で進む)
  • 垂直成分 : 磁場と垂直なので円運動

2 つが合わさり、磁場方向へ進みながら回転する=らせん(ヘリカル)運動になる。

B(x 軸)らせん運動(進みながら回る)
磁場方向へ進みながら円運動するので、らせん軌道になる

まとめ進みながら回るので、軌道はらせんになる。磁場を軸に、コイルばねのような軌道を描く。1 巻きで進む距離(ピッチ)は で、応用で計算する。この運動はオーロラに関係している。太陽風の荷電粒子が地球磁場に巻きついてらせんを描き、極地方へ導かれて大気と衝突して光る。「垂直成分だけが関係する」という一言で、円運動・らせん・オーロラを同じように説明できる。

答

(1) 平行成分 、垂直成分 (2) 平行成分は力を受けず等速直線運動、垂直成分は円運動をし、合わさってらせん運動になる

別解

極端な角度で確かめるルート。 入射角 ()なら純粋な円運動(基礎)、()なら力ゼロで直進する。らせんはこの 2 つの極限の中間である。角度 で 、 と連続的につながる。

特別な場合(0°・90°)で挟んで一般の場合を理解する。極限で公式の妥当性を確かめる習慣があると、初見の状況でも見通しが立つ。

ポイント

  • 垂直成分だけがローレンツ力を受ける
  • 平行=直進、垂直=円→合成でらせん
  • オーロラの原理

よくある間違い

  • 全速度が円運動すると考える
  • 平行成分も曲げられるとする
  • cos と sin を取り違える