物理 / 平面内の運動
川渡りの 2 つの作戦の比較
問題
川幅 、流れの速さ の川を、静水上で で泳げる人が渡る。(1) 岸に垂直な向きに泳ぎ続けるとき、渡り切るまでの時間と、下流に流される距離を求めよ。(2) 最短の時間で渡りたいときは、どちらの作戦(垂直に泳ぐ/上流に傾けて泳ぐ)をとるべきか。理由とともに答えよ。
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渡る時間を決めるのは「対岸に向かう速度成分」だけだった。泳ぎの向きを変えると、その成分はどうなるか。速く渡ることと、流されないことは、両立しない別の目標である。
解答・解説
方針
垂直に泳げば対岸向き成分は 2.0 のままで時間最短(24 秒)。ただし流される。上流に傾けると流されない代わりに対岸向き成分が 1.6 に減り 30 秒かかる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 渡る時間は対岸向き成分だけで決まる。手持ちの速さ をどう配分するかの問題で、全部を対岸向きに使えば最速、上流に一部を割けば流されない代わりに遅くなる。トレードオフの構造を先につかむ。
① 垂直に泳ぐ場合。 対岸向き成分は最大の 。
その間、流れに運ばれる距離は
② 最短時間の作戦。 上流に傾ける(s08)と対岸向き成分は に減って 秒かかる。よって最短時間で渡るには垂直に泳ぐ。理由: 泳ぎの速さの全部が対岸向きに使われ、対岸向き成分が最大になるから。
まとめ 「最短時間=垂直に泳ぐ(ただし流される)」「流されない=上流に傾ける(ただし遅い)」。目的によって最適な向きが変わる。試験では「最短時間で」「真っ直ぐ対岸へ」のどちらの指定かをまず確認すること。
(1) 秒、流される距離 () (2) 垂直に泳ぐ。渡る時間は対岸向き成分で決まり、垂直に泳ぐときが対岸向き成分最大()だから
別解
数値で 2 案を並べるルート。
| 作戦 | 対岸向き成分 | 時間 | 流される距離 |
|---|---|---|---|
| 垂直に泳ぐ | 秒 | ||
| 上流へ | 秒 |
表にすると、時間と流されの交換関係が一目でわかる。比較問題は表で並べるのが最も誤解が少ない。
ポイント
- 時間は対岸向き成分だけで決まる
- 最短時間=垂直、流されない=上流へ傾ける
- 目的(時間か位置か)で最適が変わる
よくある間違い
- 「流されないほうが速い」と混同する
- 垂直に泳ぐ場合の時間に合成速さ 2.33 を使う
- 流される距離を 1.2×30 と s08 の時間で計算する