物理 / 平面内の運動

雨滴の見かけの向き(相対速度)

★ 基礎相対速度

問題

雨が鉛直に速さ で降っている。水平に速さ で走る電車の中から見ると、雨は鉛直からどれだけ傾いて見えるか。また、見かけの雨の速さを求めよ。 とする。

ヒントを見る

「電車から見る」は、雨の速度から電車の速度をベクトルとして引くこと。鉛直下向きの矢印と、水平後ろ向きの矢印(電車の速度の逆)を合成した矢印が、見かけの雨の向きになる。

解答・解説

方針

電車から見た雨の速度=雨の速度−電車の速度。鉛直 10 と水平 10(後ろ向き)の合成なので 45°、大きさ 10√2。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 動く観測者から見た速度は

公式相対速度

で求める。電車(自分)が前へ で動くと、後ろ向きに 。これを雨の速度(鉛直下向き )にベクトルとして足せばよい。

① 作図して合成する。 鉛直下向き と水平後ろ向き は直角で、大きさが等しい。合成した矢印は鉛直から 後ろに傾く

② 見かけの速さ。

雨 10−v電車見かけ 1445°
雨の速度から電車の速度を引く。鉛直から 45° 傾き、速さ 10√2≈14 m/s

まとめ 走る電車の窓で雨すじが斜めになるのは、この相対速度の現れである。 という関係になっており、電車が速いほど雨は寝て見える。

鉛直から 傾いて(進行方向の前から後ろへ)見える。見かけの速さ

別解

雨の立場で考えるルート(直感派向け)。 雨粒は地面に対してまっすぐ落ちている。電車が前へ進むぶん、車内の人には雨粒が相対的に後ろへ流れていくように見える。

1 秒間で、雨は 落ち、電車は 進む。車内から見た雨粒は「下に 10、後ろに 10」動くから、・長さ の斜めの動き。1 秒間の移動を図にするだけで、公式なしでも同じ結論に着く。

ポイント

  • 相対速度=相手−自分(ベクトルの引き算)
  • tanθ=自分の速さ/雨の速さ
  • 直角で等しい 2 成分なら 45°・√2 倍

よくある間違い

  • 自分の速度をそのまま足す(引くのが正しい)
  • 傾く向きを進行方向の前側とする(後ろへ流れて見える)
  • 10+10=20 m/s と成分を足す