物理 / 平面内の運動
30°と 60°の投射の比較
問題
地面から速さ で、水平とのなす角 と の 2 通りで小球を投げ出す。重力加速度の大きさを 、 とする。(1) それぞれの水平到達距離を求め、比較せよ。(2) それぞれの滞空時間を求め、その比を答えよ。
ヒントを見る
R の式に含まれる角度は 2θ だった。2θ がそれぞれ 60° と 120° になるが、この 2 つの sin の値はどういう関係か。単位円で確かめてから計算に入るとよい。
解答・解説
方針
R=v₀²sin2θ/g で sin60° と sin120° が等しいことから、到達距離は同じ。滞空時間は sinθ に比例するので 30° と 60° で 1:√3。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 到達距離は で角度は の形で効く。 と は単位円で対称()だから、 と の到達距離は等しくなるはず。滞空時間は 比例なので、こちらは差がつく。
① 到達距離。
より両者は等しい(約 )。
② 滞空時間。 より
比は 。
まとめ と の組(補角ペア)は常に同じ到達距離になる。 は高く遅く、 は低く速く、同じ場所に届く。ゴルフのクラブの打ち出し角の違いをイメージすると覚えやすい。
答
(1) どちらも約 ()で等しい (2) : 秒、: 秒( 秒)。比は
別解
成分の入れ替わりで見るルート(公式に頼らない)。 の分解は 、 は 。2 つの成分がそっくり入れ替わっている。
は 2 成分の積に比例するから、入れ替えても値は同じ。滞空時間は だけで決まるから 。公式の背後にあるのは、この成分の交換対称性である。
ポイント
- θ と 90°−θ は同じ到達距離
- sin(180°−x)=sin x
- 滞空時間の比は sinθ の比
よくある間違い
- 60° のほうが遠くへ飛ぶと予想したまま計算を合わせにいく
- sin120° を負とする
- 滞空時間も同じとしてしまう(高い軌道ほど長い)