物理 / 平面内の運動

モンキーハンティング

★★★ 応用斜方投射落体の融合

問題

水平距離 、高さ の位置にある的をねらって、地上の点から的の方向に速さ で弾を発射する。発射と同時に、的は自由落下を始める。重力加速度の大きさを とする。(1) 弾の初速度の水平成分と鉛直成分を求めよ。(2) 弾が的の真下・真上の鉛直線(水平距離 の位置)に達する時刻を求めよ。(3) その時刻の弾の高さと的の高さを計算し、弾が的に命中することを確かめよ。

x [m]y [m]O的(発射と同時に落下)25 m/s照準線4030
的をねらって発射し、同時に的が落下を始める(設定)
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(1) ねらう向きの直角三角形は辺の比 40:30:50=4:3:5。(3) 弾の高さは「重力がなければ届いていた高さ」から ½gt² 引いた値、的の高さも 30 から ½gt² 引いた値。比べてみると…。

解答・解説

方針

的をねらう=初速度の向きが tanθ=30/40=3/4。分解は 3:4:5 で 15 と 20。弾も的も同じ ½gt² だけ「まっすぐ進んだ場合より」落ちるので、高さが必ず一致する。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「落ち始めた的に、なぜねらったまま当たるのか」。鍵は、弾も的も、重力によって同じ ずつ落ちることにある。重力がなければ弾は照準線上を進んで的に届く。現実はそこから両者が同じだけ落ちるので、やはり出会う。これを数値で確かめるのが本問である。

① 初速度の分解。 ねらう向きは 、辺の比 の三角形だから

② 鉛直線に達する時刻。

③ 高さの比較。 弾の高さは

的の高さは

一致した。弾は高さ で的に命中する。

まとめ 弾の式 の第 1 項 は「重力なしなら的の高さに届く」ことを表す(ねらって撃ったから当然そうなる)。両者の式から同じ が引かれる構造こそが、この現象の種明かしである。

(1) 水平 、鉛直 (2) 秒 (3) どちらも で一致し、命中する

別解

重力を消して考えるルート(種明かし先行)。 重力のない世界を想像すると、弾は照準線をまっすぐ進み、的は空中に静止したまま。時刻 秒に弾は的の位置(高さ )に到着する。

現実の世界は、この「重力なしの世界」に全員一律で の落下を上乗せしたもの。両者とも 下がるだけで、出会いは保たれる。文字で書けば、命中は や距離によらず(届く範囲でなら)常に成り立つことも見える。

ポイント

  • ねらった向きに撃てば、落ちる的に当たる
  • 弾も的も同じ ½gt² だけ落ちる
  • 分解は 4:3:5 の比で

よくある間違い

  • 「的が落ちるから下をねらうべき」と考える(同じだけ落ちるのでねらったままでよい)
  • tanθ=40/30 と逆にして成分が入れ替わる
  • 的の落下を忘れて高さ 30 m と比較する