物理 / 平面内の運動

斜方投射の一般式(滞空時間・到達距離)

★★★ 応用斜方投射文字式

問題

地面から、水平とのなす角 の向きに速さ で小球を投げ出す。重力加速度の大きさを とする。(1) 滞空時間 で表せ。(2) 水平到達距離 で表せ。(3) が一定のとき、 が最大になる を求めよ。

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手順は s03 と同じ。最後に現れる sinθcosθ の積は、2 倍角の公式で 1 つの sin にまとめられる。まとまれば「いつ最大か」は sin の性質から即答できる。

解答・解説

方針

数値問題と同じ手順を文字でなぞる。分解→鉛直で T→水平に掛ける。R の式に 2sinθcosθ=sin2θ を使うと、最大条件が sin2θ=1 と読める。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 数値でやってきた「分解 → 鉛直で時間 → 水平で距離」を、そのまま文字で実行する。文字式にする狙いは、到達距離が角度にどう依存するかを式の形から読み取ることにある。

① 滞空時間。 鉛直成分 の投げ上げが変位 に戻るまでだから

② 到達距離。 水平成分 秒進むから

公式2 倍角の公式

③ 最大の条件。 が一定なら、 が最大のとき最大。、すなわち

xyO60°45°30°
同じ速さでの 30°・45°・60°。45° の到達距離が最大になる

まとめ が最も飛ぶのは「鉛直成分(滞空時間)と水平成分(進む速さ)の妥協点」だからである。どちらかに寄せると、他方が犠牲になって積が減る。b08 の は、この一般式に を入れた特別な場合だった。

(1) (2) (3)

別解

積の対称性で 45° を見るルート(2 倍角を使わない)。 とすると (一定)。

和が一定の 2 つの正の数 の積 が最大になるのは のとき(相加相乗平均)。つまり 。数学 II の相加相乗が、物理の最適角にそのまま使える例である。

ポイント

  • T=2v₀sinθ/g、R=v₀²sin2θ/g
  • sin2θ=1 で R 最大(θ=45°)
  • 一般式は同じ高さに戻る場合限定

よくある間違い

  • sinθcosθ のまま「θ=90° で最大」としてしまう(sinθ だけ見ている)
  • R の式に sin²θ を書く(cos が水平成分)
  • 高低差のある問題にもこの R を使う