物理 / 光

物体を動かすと像はどう動くか

★★ 標準レンズ写像公式

問題

焦点距離 の凸レンズで実像を作る。物体をレンズの前方 から まで遠ざけたとき、(1) 像の位置はどこからどこへ移るか (2) 倍率はどう変わるか を求め、「物体を遠ざけると像はどうなるか」を一般的に述べよ。

ヒントを見る

2 つの配置で写像公式を 2 回使い、結果を並べて眺める。a と b がちょうど入れ替わる対称性にも気づけると美しい。遠くの物体の像はどこにできるか——極限(a→∞)も考えてみよう。

解答・解説

方針

a=15→b=30(m=2)、a=30→b=15(m=0.5)。物体が遠いほど像は焦点近くで小さい。カメラのピント合わせの原理。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 1 点の計算でなく「動かしたらどうなるか」を問う問題は、2 つの配置を計算して並べて読む。さらに極限()を添えると一般法則が見える。

① 2 つの配置。

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② 読み取る。 物体を遠ざける()と、像は レンズへ近づき 倍と縮む の極限では ——無限遠の物体の像は焦点面にできる

Fa=15b=30(2倍)a=30b=15(0.5倍)
物体を遠ざける(黒→灰)と、像は焦点へ寄って縮む(赤→灰)

まとめ カメラのピント合わせはこの逆再生である——遠くを写すときはレンズをフィルム(センサー)に近づけ、近くを写すときは繰り出す。また 入れ替わりの対になっているのは、写像公式が について対称だから(光の可逆性)。1 つ計算すればもう 1 つはただで手に入る。

(1) から へ(レンズに近づく) (2) 倍から 倍へ(小さくなる)。物体を遠ざけると、実像は焦点に向かって近づきながら縮む

別解

1/b のグラフで全体を見るルート。 は、 が増えると が減り が増える——つまり は単調に減って に近づく。1 本の式の増減を読むだけで、「遠ざけると像は焦点へ寄る」が数値抜きで出る。

の逆の極限では (焦点上の物体の光は平行光になる)——サーチライトや灯台のレンズはこの配置を使っている。

ポイント

  • 2 配置を計算して並べ読み
  • 遠ざける→像は焦点へ寄り縮む
  • a,b の対称性=光の可逆性

よくある間違い

  • 像も遠ざかると直感で答える
  • 倍率の変化を逆にする
  • 無限遠の像の位置を答えられない