物理 / 光
光の分散と散乱
問題
(1) 白色光をプリズムに通すと虹色の帯(スペクトル)に分かれる。この現象の名前と、赤と紫のどちらが大きく曲げられるかを答えよ。 (2) 昼の空が青く、夕焼けが赤いのはなぜか。「散乱」という言葉を使って説明せよ。
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(1) 屈折率は色によってわずかに違う——どちらの色で大きいか。(2) 「散乱されやすい色」と「生き残る色」を分けて考える。昼に見ているのはどちらか、夕方に見ているのはどちらか。
解答・解説
方針
分散=屈折率の波長依存(紫が大)。散乱は波長の短い光ほど強い(レイリー散乱)。青空=散乱光、夕焼け=生き残りの赤。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 どちらも「波長によって光の運命が変わる」現象である。(1) は屈折率の波長依存、(2) は散乱されやすさの波長依存——「短い波長ほど強く影響を受ける」が共通の合言葉になる。
① 分散。 媒質の屈折率は波長が短いほどわずかに大きい。プリズムでは
この色分かれを分散という。
② 青空と夕焼け。 空気の分子による光の散乱は、波長の短い光(青)ほど強く起こる。
- 昼: 太陽光のうち青が四方八方に散乱され、空のどの方向からも散乱された青い光が目に届く——空は青い
- 夕方: 太陽光が大気を長い距離通ってくる。途中で青はほとんど散乱されて抜け落ち、散乱されにくい赤だけが生き残って届く——夕焼けは赤い
まとめ 「青は散らばりやすく、赤は生き残りやすい」——この 1 句で両方が説明できる。虹(水滴による分散)、信号の赤(遠くまで届く色を選んだ)、月食の赤銅色(地球大気を通り抜けた夕焼け光)——身近な光の色の多くが、この 2 つの波長依存で読み解ける。
(1) 分散。紫(波長が短い)ほど屈折率が大きく、大きく曲がる (2) 波長の短い青い光ほど空気の分子に散乱されやすい。昼は散乱された青が空全体から届き、夕方は光が大気を長く通るうちに青が散乱され尽くし、残った赤が届くから
別解
「なぜ短い波長ほど散乱されるか」を一歩だけ(発展)。 空気分子は光の波長よりずっと小さい。このとき散乱の強さは波長の 4 乗に反比例することが知られている(レイリー散乱)。青(450 nm)と赤(650 nm)では 倍——青は赤の 4 倍以上散乱されやすい。
「4 乗」という強烈な波長依存が、空の色をこれほど鮮やかに塗り分けている——大学の電磁気学で導かれる結果の、確かな足音である。
ポイント
- 分散: 紫ほど n 大で大きく曲がる
- 散乱: 短波長ほど強い
- 昼=散乱光の青、夕=生き残りの赤
よくある間違い
- 赤が大きく曲がるとする
- 夕焼けを「赤が散乱されるから」とする
- 空の青を水蒸気や海の反射で説明する