物理 / 光
薄膜干渉(シャボン玉の黒)
問題
シャボン玉の膜(屈折率 )で反射する光の干渉を考える。膜の表面(空気→膜)での反射と、裏面(膜→空気)での反射のうち、位相が反転する(山谷が入れ替わる)のはどちらか。また、割れる直前のごく薄いシャボン膜が黒く見える理由を説明せよ。
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波の反射の「固定端・自由端」を思い出そう。屈折率の大きい媒質は波にとって「重い・硬い」相手——どちらの端に対応するか。膜が極端に薄くなると 2 つの反射光の差は「反転の有無」だけになる。
解答・解説
方針
反射の位相: 小→大で反転(固定端型)、大→小で不反転(自由端型)。d→0 では経路差 0+反転 1 回=逆位相→反射光ゼロ。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 薄膜干渉の勝負どころは計算より先に「どの反射で位相が反転するか」の勘定である。波の反射の固定端・自由端が、そのまま光にも当てはまる。
① どちらが反転するか。 表面は空気()→膜()の小→大だから反転する。裏面は膜→空気の大→小で反転しない。
② 薄い膜が黒い理由。 膜の厚さ が波長よりずっと小さいと、往復の光路差 ——経路の差はほぼない。それでも表面の反射だけが反転しているから、2 つの反射光はちょうど逆位相で重なり、打ち消し合う。反射光がなくなり、黒く見える。
まとめ シャボン玉が割れる直前、てっぺん(重力で膜が薄くなる場所)から黒くなっていくのは、この「反転 1 回の打ち消し」である。位相反転の数(0 回・1 回・2 回)を最初に数える——薄膜系(反射防止膜・くさび・ニュートンリング)のすべてで最初にやるべき儀式である。
位相が反転するのは表面(屈折率の小→大の境界での反射)。膜が波長よりずっと薄いと光路差がほぼ 0 で、反転 1 回分の差だけが残り、表裏の反射光が打ち消し合って黒く見える
別解
「なぜ小→大で反転するか」を弦で納得するルート。 軽い弦から重い弦へパルスが入射すると、重い弦は動きにくく固定端に近い——反射波は反転する。逆に重→軽は自由端に近く反転しない。
屈折率が大きい媒質=光にとって「重い」媒質、という対応で、力学の弦の直感が光にそのまま輸入できる。丸暗記でなく「重い相手は固定端」の 1 句で覚えるのがよい。
ポイント
- 小→大の反射=反転(固定端型)
- 薄い膜: 光路差 0+反転 1 回=打ち消し
- 反転の数を数えるのが最初の儀式
よくある間違い
- 両面とも反転する(しない)とする
- 黒く見える理由を吸収と答える
- 透過光も消えると考える(透過は明るい)