物理 / 光
見かけの深さの式の導出
問題
深さ の水底の点 P を、水面のほぼ真上から見る。P から出てほぼ鉛直に進む光が水面で屈折して目に届くとき、目にはP が深さ にあるように見える。屈折角・入射角が小さいときの近似 を使って、(: 水の屈折率)を導け。
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屈折点の水平位置 x が、実際の光線と見かけの延長線に共通なのがポイント。2 つの直角三角形(深さ h と h')で tan を書き、スネルの法則を小角近似でつなごう。
解答・解説
方針
水中 θ1、空気 θ2、共通の水平距離 x。tan で書いた 2 式+スネル(小角で sin→tan)から h と h' の関係。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 基礎で使った の証明である。道具は 3 つ——2 つの直角三角形の 、スネルの法則、小角近似。共通の水平距離 が両者をつなぐ蝶番になる。
① 2 つの三角形。 P の真上から ずれた水面の点で屈折するとする。
- 実際の光(水中、深さ ):
- 目が見る延長線(見かけの深さ ):
② スネルの法則+小角近似。 、小角で だから
③ 整理する。 が消えて
まとめ が約分で消える——どの(小さい)角度で見ても同じ深さに見えるからこそ、「見かけの深さ」という 1 つの値が意味を持つ。斜めから見る(大角)と近似が崩れ、もっと浅く見える——「真上から」という条件の役割まで、導出をたどると明確になる。単振り子の と同じく、近似が「きれいな法則」を切り出している好例である。
水面での屈折点までの水平距離を x とすると、実際の光: 、見かけの延長: 。スネルの法則 を小角近似で とし、代入して
別解
数値で近似の精度を確かめるルート。 、、水中の角 で厳密に計算すると、見かけの深さは ——公式の と 0.1 % しか違わない。 では 程度まで浅くなり、近似から明確にずれる。
「近似式の守備範囲」を数値で体感しておくと、公式を使ってよい場面の判断が身につく。
ポイント
- 共通の水平距離 x が蝶番
- tan の 2 式+スネル(小角)
- x が消える=見え方が角度によらない
よくある間違い
- スネルの法則の n の側を逆にする
- h と h' の三角形を取り違える
- 大角でも公式が使えるとする